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府民の声 公表(詳細)

テーマ 大阪・関西万博に関するもの
府民の声 (1の2からの続き)設計・施工分離発注方式では、使用する資材や工法が工事仕様書で詳細に規定されているため、建設事業者が資材や工法について創意工夫を凝らすといった裁量の余地はありません。また、予定価格策定時の資材価格は、○○が毎月刊行する「□□」に基づきます。このため、予定価格設定後に資材価格の上昇が見込まれたとしても、その上昇リスク分を予定価格に反映させることはできません。このように、設計・施工分離発注方式では、最先端技術等の高度な技術力を有する建設事業者であっても資材や工法に創意工夫を凝らすことが許されない上に、資材価格の上昇に打つ手がありませんので、目下の万博パビリオンの建設促進には全く適さない発注方式です。 それゆえ、万博パビリオンの建設促進には、デザインビルド方式(別途選定した建築デザインに基づく詳細設計付き施工発注方式)への切り替えが必要です。デザインビルド方式における予定価格は、要求要件を必要十分に示した要求水準書に基づく業者見積もりの徴収・査定に依ります。つまり、デザインビルド方式では、使用する資材や工法は、要求要件を満たす限り建設事業者の裁量で決めることができます。このため、資材価格の上昇が見込まれる場合であっても、建設事業者は、その上昇リスク分を見積価格や入札価格に予め反映できる上に、最先端技術の活用や創意工夫により使用する資材や工法の最適化もできます。このことから、デザインビルド方式を用いれば、施工結果と対価との関係が判然としない随意契約を締結する必要は無くなりますので、国内外のパビリオン建設を競争原理を働かせて促進する上で、非常に有効な発注方式です。 ちなみに、経済産業省では今月、特に海外パビリオンの建設が進まない問題の解決に向けて、政府全額出資の△△を通じた「万博貿易保険」を新設するなど、経済産業省ならではの施策を講じています。しかし、建設契約締結が難しくなっている問題の本質が発注方式にあるならば、このような施策は逆効果となる恐れもあります。例えば、万博貿易保険に加入した建設受注業者が支払う保険料は、工事費に上乗せされることになるからです。
カテゴリー 都市魅力・観光
受付日 2023年8月8日
公表日 2023年9月29日