2007シンポジウムクロスロードゲーム

更新日:2009年8月5日

(9)クロスロード式来場者参加型ディスカッション

【テーマ】 賞味期限残留農薬と輸入食品
【パネリスト】 
・大川智恵子さん(コープ自然派事業連合理事長)
・早乙女晴子さん(味の素株式会社お客様相談センター課長)
・中美恵さん(マクロビオティッククッキングティーチャー)
・日佐和夫さん(東京海洋大学大学院教授・農学博士)
・桂よね吉さん(落語家)
・淡野輝雄(大阪府健康福祉部食の安全推進課長)
【進行】 
・梅田淳さん(フリーアナウンサー)

会場客席写真


梅田
 ただいまより、シンポウム第2部、観客参加型のディスカッションをすすめていきたいと思います。
 さて、青と赤の紙を皆さんご用意していただいていると思いますが、こちらからスクリーンに質問を出しますので答えていただきます。イエス、ノーどちらか選択しがたい問題を出題しておりますから、それに対してあえてイエスまたはノーのどちらかを選択していただくわけです。そして、なぜその答えを選択したのかを皆さんから何名かにお話を伺います。どちらが正しいかを導き出すのではなく、いろんな意見を出し合って情報交換をする。そんな場にしたいということであります。会場では雀太さんと吉の丞さんが、観客席の皆さんにお話をお伺いします。
 それでは参りましょう。


 賞味期限

あなたは 主婦・2児の母姑がずいぶん前に知り合いの農家からもらったという玄米30kg2袋を物置から出してきて、もったいないから食べて欲しいと言う。いつの物か記憶がハッキリしないがどうやら2から3年は経っているようだ。夫も食べられるものなら食べるべきだと言う。精米して食べる?あなたならどっち? YES 食べる 赤 NO 食べない 青
梅田
 まず1つめの問題です。
  「あなたは主婦で2児の母です。
 姑が随分前に知り合いの農家からもらったという玄米30キログラム2袋を物置から出してきて、もったいないから食べてほしいと言う。いつのものか記憶がはっきりしないが、どうやら2から3年たっているようだ。夫も、食べられる物なら食べるべきだと言う。
 精米して食べる?」

 「食べる」という方は赤の紙、「食べない」という方は青の紙。
  さあ、上げてください。

ステージ写真
よね吉
 赤の「食べる」が多いですね。

梅田:
  赤が圧倒的。9.5対0.5という感じがしますね。ただ、青の方も数えられるぐらいはいらっしゃいます。
 雀太さん、吉の丞さん、それぞれご意見を伺ってください。お願いします。

吉の丞:
 はい。ほんなら「食べる」という方にお話を伺います。
 こちらの女性の方。主婦という設定ですから、ちょうどいいですね。何で赤の「食べる」なんですか?

右:梅田淳さん 左:桂よね吉さん
会場:
  米を捨てると目がつぶれるんですよ。

よね吉:
 
なるほど。そう言われてきましたからね。

会場

物が玄米なんで、玄米は精米よりもちますから、精米すれば大丈夫かなと判断しました。

吉の丞:
 ほんなら2、3年たっていても大丈夫と。

会場
  はい。

吉の丞
 「食べる」の方からは、こんな意見が出ておりますが。「食べない」方のご意見はいかがですか?

客席の桂雀太さん

雀太
  はい、こちらからは「食べない」という青の方にお伺いしてみたいと思います。

会場
 せっかくおいしい新米があるのに、そんな古い米は嫌やと思いました。

雀太
 いや正直ですよ。そういう意見もありですね。

梅田:
  新米があるんだから、古いのはもうええん違うかと。

よね吉:
 うしろの方も青だったので、ご意見聞いてみてください。

雀太
 はい。「食べない」ということですが、なぜですか?

会場
 お米って、日がたつにつれて品質が劣化しますでしょう。だから食べないですね。

梅田
  さまざまな意見がありますね。パネリストの皆様方にはどんな意見があるのか、聞いていきたいと思います。
  中さんはどっちでしょう、赤か青か。その理由は。


 私は赤で、食べます。先ほどおっしゃったように、玄米で置いていたというのはラッキーだったと思いますね。白米だと酸化をしてしまって体に与える影響がありますが。ほんとはもみ殻がついた状態だったら、もっとよかったのにと思います。
 もみ殻の状態で置いていると、何千年たっても発芽すると言われているぐらい穀物は生命力があるものですし、ほかのお野菜とかに比べると備蓄できる食べ物として、日本でずっと食べている。そういう意味では、ほかのお野菜よりは体に与える影響も少ない。ただ、保存状態によっては劣化している場合があると思いますので、そこは匂いをかいでみたり、さわった感じで油が出ていないかを見ます。もし油が出ているようだったら精米して食べます。
 私は玄米派で、いつも玄米を食べてます。

梅田
 もし仮に、これが白米で2、3年たっていたら、味や見た目はどうなっているんですか。


  多分、おいしくないとは思います。見た目はちょっと色が茶色くなっていたり。

よね吉
 健康的に害はないんですか。


  やっぱり酸化をしていますので、問題があると思います。だから、一番いいのは過剰に持たない工夫なんです。

よね吉
  早う食べろということですよね。

梅田
  それは結論でしょうが、感情的にも姑から言われて、嫁としてはいろいろとね。


  それは、すごく複雑な質問かなと思います。

よね吉
  姑さんから言われて、気を使うという設定ですね。

梅田
  早乙女さんはいかがですか。

早乙女
 私も食べます。古々米ともなるとお米の油は酸化しやすいので、匂いが出てくるかなと思いますので、私は精米していただきたいと思います。あと、炊込み御飯とかカレーとか、何かほかで匂いを紛らわす工夫だとか、普通の新米にまぜて食べるとか、努力してみたいと思います。

梅田
  だって30kgですから、もったいないですよね。よね吉:保存状態どうのこうの言うてはりましたけど、どういうとこやったら長もちしますの。


  やっぱり湿気が多くて日の当たるところはやめておいた方が。

よね吉
  ここに書いている物置は?


 昔の蔵だったらいいですが、やっぱり湿度や温度が非常に関係があると思います。

よね吉
  マンションの一室とかやったらどうなんですか。


  うーん、厳しいですね。

梅田
 大川さんは「食べる」のほうですね。

大川
 皆さんがおっしゃっていたのとほとんど同じですが。昔は日本のお米が古米、古々米とずっと残っていました。ちゃんと冷蔵で管理されているものですが、カビがないか匂いがどうなのかを判断して、それから精米して食べていたと思います。だからやっぱり、私も精米して食べたいですね。
 私たちはいろいろな経験をしながら、これは大丈夫なのか、安全なのかを知識として得てきたと思うんです。そういうものをいきなり放棄するのではなく、きちんと試してみたいと思います。

梅田
 お米は日本の主食ですが、減反で農家の皆さんが苦しめられたり、農業政策が後手後手に回っている。いろんな問題あるわけですが、お米に関してはこういった質問、意見がそれぞれ出ました。
  さて、続いて「残留農薬と輸入食品」に関する問題にいきたいと思います。


 残留農薬と輸入食品

あなたは 主婦質問残留農薬が気になっている。いつもはスーパーで地元の人の顔写真と名前のついた野菜を買っているが、隣の棚に何枚もの農場の写真と、育てる過程で使った農薬が事細かに書かれ、調査結果の証明書まで付けられた外国産の野菜を見つけた。そういえば地元産の野菜には使った農薬のことなど一言も書いていない。どちらの野菜を買う? あなたならどっち? YES 地元産を買う 赤 NO 外国産を買う 青
梅田
 問題2問目です。残留農薬と輸入食品に関する問題。
  「あなたは主婦です。
 残留農薬がいつも気になっています。いつもはスーパーで、地元の人の顔写真と名前のついた野菜を買っていますが、隣の棚に何枚もの農場の写真と育てる過程で使った農薬が事細かに書かれていて、検査結果の証明書までつけられた外国産の野菜を見つけました。
 そういえば、地元産の野菜には使った農薬のことなど一言も書いていない。
  どちらの野菜を買う?」

  皆さんご準備をお願いします。「地元産の野菜を買う」という方は赤、「外国産の野菜を買う」という方は青を上げてください。どうぞ。

よね吉
  圧倒的に地元産が多いんじゃないですか。

梅田
  でも、青はですね、ちゃんと説明書きが事細かく載っていて、写真が載っていたりするんですよ。
  それでは、会場の皆様にご意見を聞いていただきましょうか。まず青の方いかがでしょうか。

吉の丞
  はい。何で青の「外国産の野菜を買う」を出されましたか?

会場
  安全である証拠を確かめた上で、農薬の種類が書いてあるし、その表示を信用して買いたいと思います。

吉の丞
  表示を見てからですね。

会場
 はい。表示がもしも偽称されているのならば怖いと思って、そのときは買いません。表示を信頼して買うとすれば、買います。

吉の丞
  なるほど。そちらにも青の方いらっしゃいますね、雀太さん。

雀太
  ちょっとお聞きしたいと思います。外国産の方を買われますか。

会場
 はい、表示を見て買います。私は大川さんのコープへ加入しておりますが、コーヒーとかは日本でできません。外国産が多いんですけど、やはり表示を信用して使っておりますので、今回は青の方、外国産を選びました。

雀太
  なるほどね。事細かに書かれた方を信頼するという。

梅田
 先ほど日佐先生もおっしゃいましたが、安心と安全、このあたりのとらえ方ですね。
  情報が確固たるものであれば、それは安全であるという証明になろうということですが。
 では、赤の方、「地元産の野菜を買う」という方のご意見を伺ってみてください。

吉の丞:
 地元産を買うぞという方、後ろで元気よく上げていただきました。

会場:
 はい。まず、検査結果とか写真とかあったらイメージが悪いとパッと見て思うので、それで地元産を買うと思います。あと、外国産と地元産を比べるときに、フードマイレージ(※)の問題もあると思いますが、地元でつくられたものを地産地消するということが大切だと思うので、農薬のことだけではなく、できるだけ地元の物を買いたいなと思います。
(※フードマイレージ:食料重量×輸送距離で現す。生産地と消費地が遠くなると輸送にかかわるエネルギーがより多く必要になり、地球環境に大きな負荷をかけることになる)

客席の桂雀太さんの写真吉の丞:
 なるほど、的確な意見です。雀太さん、どなたか赤の方にお願いします。

雀太:
 はい。こちら、赤の方にお話を聞いてみたいと思います。地元産を買われるということですが。

会場
  はい。外国産がだめということではなくて、いつも買っているものなので大丈夫だし、おいしいと思っていつも買っているので、いつもどおりの物を買うかなと。

雀太
  なるほど。こんなご意見をいただきました。

梅田
 それぞれありますね。パネリストの皆さんの中から、今回は日佐先生に伺いますが、日佐先生は青か赤かどちらでしょうか?

日佐
  基本的には、どちらも信用しないですね。

よね吉
  どちらも信用しない? それ反則やないですか?どっちか選べ言うといて、どっちも信用せえへんて。

日佐
  食の安全は性善説で考えたらだめなんですよ。

よね吉
 もう、そんなん難しいこと言わんと。もっと僕らにもわかるように言ってください、それ。どういうことですか。

日佐
 人を見たら泥棒と思えということです。基本的にはサンプル歴が明示されているということに対して第三者認証が入っているかどうかが一つのポイントになりますね。

よね吉
  だれか証明しとんのかちゅうことですか。

日佐
 そうです。分析のデータもきちっとされているのかどうかいうことですね。それも精度管理としてできているかどうか。ところが、そういう観点で見ると、顔と名前では信用できないですね。だから、どっちかいうと外国産の方を買います。

よね吉
  先生は外国産の方を買わはりますか。日佐:外国産の方でそういうデータがあるということの方が信頼できるいうことですね。

梅田:
 なるほど。こういう売り方をしているケースというのは、大川さん、結構あるんでしょうか。地元産と外国産をこういう並べ方をして、外国産の方が写真とかいろいろな情報を出しているような。

大川:
 私はスーパーでも見たことがないですし、私どもでも、そういう取り扱い方はしていません。でも、この問題に関しまして残留農薬というのは確かに気になります。
 先ほど、パンの話がありましたが、時々、講演会などで「今日の朝ご飯はパンでしたか、お米でしたか」とお聞きするのですが、ほとんどの方がパンなんですね。ご飯を食べていただきたいけど、やはりパンが多い。パンをたくさん売ることは、外国産の小麦をたくさん売ってしまうということです。そこで何とか、安全でおいしい国産小麦のパンを開発したい、となったわけです。ちょっと前に学校給食のパンに残留農薬が出たということもあります。そういうわけで、麺やパンに関しても、私たちは国産小麦にこだわっているのです。

梅田:
 早乙女さんはいかがですか。

早乙女:
 私は「地元産を買う」を選びました。これは残留農薬の話題ですが、私の野菜を選ぶときの一番重視するポイントが鮮度ということで、やはり野菜は時間がたてばたつほど栄養分が落ちてきます。地元でとれた新鮮な物を買いたいというのが一番の優先順位に来るのが私の選択ということです。日本国内であれば、ポジティブリスト制という法律がありますので、日本の農家の方々を信用して、野菜においては新鮮さを基準に選びました。

梅田:
  「ポジティブリスト」というのは。

早乙女:
 農薬のポジティブリスト制というのがありまして、それまでは400幾つかの限られた農薬にだけ基準の数値がありましたが、2006年から(平成18年5月29 日から施行)は全部の農薬について残留農薬の基準値というのが決められ、その中の一つでも基準を超えると法律違反になるというように非常に厳しくなっています。そういった法律のもとで日本では生産されていますし、輸入品に対しても同じような基準が課せられています。農家の方々も、そういった法律を守っていかないと日本ではやっていけませんので、信頼をしてということを思いました。

よね吉:
 この問題ね、ちょっとややこしいでしょう。赤を上げはった人って、地元の野菜を買うて地元の農家の人がもっとちゃんと潤って生活していった方が自給自足がいいと思って皆さん赤を多分上げてはるんでしょう。日本でつくってへんもんとか、それはしゃあないですわ。何で地元産を買うのはマルというふうにスパッと言えないのかが非常に難しい問題やと思います。

梅田:
  それぐらい海外からいろんなものが入ってきている。カロリーベースで39%という自給率ですから、日本は。
  それぐらい日本の国内で何もつくられなくなっている感覚があるわけです。またこれテレビが言っていますからね。フードマイレージという言葉がありましたけど、大川さん、これも重要ですよね。フードマイレージ、それについての解説、一言だけお願いします。

大川
 輸入には、飛行機であれ船であれ輸送過程にものすごく石油燃料を使います。自分の食卓と生産現場との距離をフードマイレージといいます。できるだけフードマイレージの短い、地産地消を求めようとする考え方です。
 そういう意味でも、例え外国産で安全といっても、地元産というのを選びますね。もちろん先ほどおっしゃっていたようにコーヒーとかバナナとか、食文化を豊かにする、そういった特徴のあるものはフェアートレード(発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動)で取り組んでおります。

梅田:
  日佐先生にもお伺いしたいと思いますが。

日佐:
 基本的には生産と消費のバランスが日本ではとれてないわけです。だから、原則地産地消というのは、それがバランスがとれているのであれば私も賛成です。過去において日本は、農業を放棄して工業国の方に行ったわけです。それを元に戻そうというのは今の段階では無理ですね。株式会社にしないと農業は再生できないと思います。

梅田:
 農業を捨てたのか捨てさせられたのか、両方あるとは思いますが、今先生がおっしゃるように、農地をこれからまた改革して農業をと言ってもなかなかできないと。

よね吉:
  それは絶対無理な話なんですか。

日佐:
 無理と言うより、生産する人が居なくなって、食べる人の方が多い。そこが問題なんですね。今、モンゴルがそうなんです。あそこは牧畜民族で、一つの家族で全部自給自足していました。それを定住させて農耕民族の教育をしなければならない。そうなると、農耕的な技術は全くないので、技術支援を日本がやっていかなければならない。
 それともう一点、日本の消費者はアジアの消費者と連携しなさいということです。アジアの消費者は何を食べているか。日本人はええもん食べてるかも知らんけれども、彼らにはその選択肢はないんですよというのが現実です。

梅田:
 
これは国として考えなければいけないんです。大阪府というレベルで考えても、例えば大阪でも地元のいい野菜がありますね。それをどんどん食べましょうというPRをするとか、そういうことをお考えなんでしょうね。淡野さんいかがですか。

淡野
  大阪産については、農林部門で一生懸命、P Rしています。ただ、先ほどおっしゃったように、非常に狭い農地ですので、よくよく見るとそこに農地がまだまだあるという状態です。
 例えば、もう何十年と都会でサラリーマン生活に飽きた方が、第2の人生を田舎で暮らしたい。そうかと言ってすぐにお百姓さんができるほど簡単なことではないですが、そういうところが増えていけば、自給自足は無理でもある程度自分のところで作れるような時代が来るのではないかなと。それで39%の自給率が40%になって41% になっていけばいいのではと、個人的にはそう思っています。

梅田:
 自給率が40%を超えるようになったらいいですね。今日は淡野さん、お昼にお弁当を食べていたんですが、あれには冷凍食品は入っていました?
今日は味の素の早乙女さんがいらっしゃいますが、お弁当に今欠かせないのは冷凍食品のおかずですね。家庭での食に対する取り組みや子供への食の教育、食育ということが一番ですね。

早乙女:
 食べるという場のコミュニケーションを通して、食べ物と命のつながりやコミュニケーションによる愛情といったものが生まれてくると思いますので、食の場での教育というのは重要になってくると思います。

梅田:
  そうですね。よね吉さんは、日常生活の中で食に対する興味はどうですか。

よね吉:
 いや、めちゃめちゃありますよ。だからさっき自給率がすごく低くってとおっしゃいましたけども、今は食べる物があまっているんでね、少々高くなっても、食べる物の量が減っても、それを大事に食べていけば可能なんじゃないかなと思うんですよ。

よね吉
 今は食べる物がたくさんあって、どれでも選べるでしょう。でも、卵も昔と全然値段変わってないですし、この卵が200円300円になっても多分皆さん買わはりますよ、大事に食べるだけで。安全なら高くなっても、皆さんはきちんと選んで食べると思います。だから供給が少ないとは思わないんですよね。逆に、ちゃんとした物を少なくつくった方がいいのかなと。少なくても皆さんは、それを選んで大事に食べるんじゃないかなという気はします。(拍手)

梅田:
  はい、ありがとうございます。拍手が起こりましたね。「大事に」というのはキーワードですよね。

よね吉:
 そうです。ただレストランとか業者さんは困ります。会社や営業してはる人は確かにしんどいかもしれませんけども、消費者の方からすると実は困らないのかもしれないなと思うんですよ。

梅田:
 そうですね。だから、こういう場面が実に大事だということですよね。よね吉さんがここに来て、そんなお話をされるとは思わなかった。僕自身もそう思いましたよ。
  今日は高座に上がっていただいてお話をしていただくということだけだったのかもしれない。しかし、こうやってコメンテーターとしてお話を伺うと、やっぱりそのとおりだと僕も思うんですね。だからこういうのをやっぱりやっていかなくちゃいけないですね。

よね吉:
 そうですね。どう思うてはるのかというのをいろいろ聞いて、やっぱりいろんな人の意見を混ぜ合わせていくのがいいんじゃないですかね。

梅田:
 そうですね。だから、環境問題も食の問題も政治経済の問題も、やっぱり一般の皆さんとそしてこのパネラーの皆さんとが一体となって、どんどんこれが活性化して大きくなっていく、輪が広がっていくというのが大事だなと感じたところでございます。
 今日は皆さんにお集まりをいただきまして、それぞれコメンテーターの皆さんにもご意見をいただきました。
そして、赤と青の紙を使って観客参加型のディスカッションというのをやってみました。会場からもご意見をいただきました。これは非常におもしろい試みだなあと思いました。また機会があればぜひやってみたいなと思います。そして、ご来場の皆さんのご意見をお聞きして感じるところ、パネラーの皆さんもよね吉さんもあったと思うんですが、どれに正解があるということではなくて、食の安全に関する問題を自分自身の問題として考えてもらう。そして、ほかの方々の意見を聞きながら、新たなことに気づくこともたくさんあると思うんですよね。
 先程のよね吉さんの発言がすごく貴重だったなと思うわけでありますが、そういった「気づく」ということの意味合いが深いと思います。ぼーっとしているのも一日だし、いろんなことに気づくのも一日。いろんなことに気づきましょう。その一端になればと思うわけであります。
 皆さんのお話を伺いながら、私自身もいろんなことを考えました。ご来場の皆さんも、このディスカッションでさまざまな意見や価値感覚を共有することによって、食の安全に関する新たな気づきを得ていただいたのではないでしょうか。

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 食品安全グループ

ここまで本文です。


ホーム > くらし・住まい・まちづくり > くらし > 食の安全安心に関する啓発活動 > 2007シンポジウムクロスロードゲーム