必見!食中毒予防対策を考える

更新日:2010年3月3日

はじめに

第2部では、病原性微生物が原因でおこる「食中毒」について、過去の事例から「なぜ食中毒が起きてしまったのか?」を皆さんと一緒に「クイズ形式」を取りながら真相を解き明かしていきたいと思います。
さて、過去の事例に入る前に食中毒についていくつか質問をしたいと思います。

質問:「食中毒」という言葉から連想されることは?
会場:・下痢 ・食べたら病気になる ・ノロウイルス ・最悪の場合、死に至る  ・嘔吐 ・生肉
    ・体調により、かかるときとかからないときがある・O157 ・小さな子どもとお年寄りが重症化しやすい
    ・出してしまうと営業停止になるので、絶対に出したくないもの

ここで、皆さんと共通認識を持つために食中毒の定義を説明します。
 食中毒とは食中毒の原因となる細菌やウイルスが付着した食品や有毒・有害な物質が含まれた食品を食べることによって、腹痛・下痢・嘔吐・発熱などの健康被害が起こることです。

質問:食中毒事件のうち、病原性のある微生物、すなわち細菌性食中毒とウイルス性食中毒によるものの割合はどの程度でしょうか?正解と思うものに挙手してください。
1.20%  2.50%  3.80%
会場:1と思われる方は0名。 2と思われる方は7名。 3と思われる方が多数。

昨年発生した食中毒のうちで総数1,278件のうち、84.6%が微生物によるものでした。患者数でみると総数23,014名のうち、95.4%が微生物によるものでした。ですので、正解は3となります。

質問:さて、このグラフは患者数を示したものですが、平成12年と平成18年のピークについて、何が原因であったかみなさんで考えていきましょう。まず平成12年に患者が増えたのはなぜでしょうか、ご存知の方があれば手を上げていただけませんか?
会場:(会場からの回答なし)
患者数推移
正解は、平成12年:大手乳業メーカーの黄色ブドウ球菌の食中毒事件があったため。1件の食中毒が非常に大きな患者数を出したものです。

質問:では、続いて平成18年のピークは何が原因だったでしょうか?
会場:ノロウイルスだと思います。

そのとおりですね。平成18年、19年というのは、新たなタイプのノロウイルス(GII4)による食中毒事件が非常に猛威を奮ったためです。食中毒についての一般的な知識をご説明いたしました。
では、これから具体的な事例を基に食中毒を考えていきましょう。

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 食品安全グループ

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