■小崎氏
赤(買う)のほうが多いようですが、会場の意見をお聞きしたいと思います。まず、南先生(府立大学学長)に伺います。
○南学長(赤)
少々賞味期限が切れていても、腹痛起こす心配はないと思います。
■小崎氏
ありがとうございます。他にご意見は。
○来場者(赤)
僕自身が今仕送りの少ない学生なんで、スーパーで安い品物があるなら、そちらを選びます。
○来場者(青)
何事にも心配性なので、食べません。
○来場者(青)
僕も大丈夫だろうと思ったんですが、こないだ冷蔵庫に入れた納豆を、誰が食べるか我が家で論議になりまして、大丈夫、ということで食べたんですがやっぱりダメでした。それからやっぱりあかんな、と思うようになりました。もう絶対にしません。
■小崎氏
貴重なご意見ありがとうございました。それでは今木先生いかがですか?
○今木氏
わたしは買います。ただし、値引率の問題やと思うんですけど。まだ高いと思う値段だったら買わない。「賞味期限」は言葉の通り、美味しくいただける期間と解釈しますと、まだいけるんじゃないかなと。
先ほどの赤の学生の方の意見と、教育の立場としても同じ意見です。
■小崎氏
非常に慎重な方と、実際実体験をお持ちの方と、今木先生のご意見がありました。林先生はいかがでしょうか?
○林氏
私は買います。ただ、勘違いされる方が非常に多いのが「賞味期限」と書いてあるものと「消費期限」と書いてあるもの。さきほど今木先生がおっしゃいましたように、一番品質の安定した状態で損傷がないというのが賞味期限なんですね。ものによって消費と表示する場合と賞味と表示する場合とがあります。
「消費」と表示してあるものは、だいたい5日を基準にして、著しく品質が変化するもの。たとえばコンビニのお弁当とか、お惣菜とか、生ものとか。
「賞味」と表示してあるのは、例えばインスタント食品。あるいは牛乳とか乳製品。そういったものによって判別していると。「賞味」の場合は、トラブルが起こってはいけませんので業者はだいぶさかのぼった期日を書いてる筈です。だいたい約倍はもつと。ただし、賞味期限外の商品は、味に保証はいたしません、ということなんです。「消費」の場合は、腐敗等のおそれがありますので、お食べにならないほうがいいと思います。
■小崎氏
「賞味期限」と「消費期限」には、農林水産省が主管のJAS法と、厚生労働省が主管の食品衛生法という2つの法令が関係していまして、非常にややこしい。
プロの立場から林先生にお伺いしましたが、学生代表の川西さんに、学生の立場からご意見を聞かせてもらいましょう。
○川西さん
わたしも買います。賞味期限が間近であろうと、賞味期限に余裕があったとしても、自分で匂いを嗅いで、食べて、わかって、安全かどうか判断して食べるので、自分を信じて食べます。
■小崎氏
どうもありがとうございます。ちょっと危ないかなぁという感じもしますけども。
○林氏
「消費期限」については、匂いを嗅いで、という方がいらっしゃる。たいがいの家庭でもそうだと思います。でも、嗅いで匂いがしない状態でも、既に腐敗は始まっています。
基準というのは、色んな方法での、ある一定の条件での判断ですね。期間内のものを買ってきたからといっても保管状態が悪い、冷蔵庫の掃除なんかもしたことない、保存の条件外のところに置いてしまってる。
そういうことのほうが問題かもしれません。
味の点でも衛生上の問題でも、できるだけ早く食べた方がいいです。
■小崎氏
どうもありがとうございます。今はレトルトや惣菜など食品にもいろいろあって、期限表示が消費者 に見づらいという現実もあります。
まだ食べられる食べ物を捨ててしまうことに対する「もったいない」という思いと、「食の安全」の確保。この2つには両立しにくい難しい問題もありますが、これを機に皆様方にも今後、考えていただきたいなと思っております。
このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 食品安全グループ
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