第36回 大阪府人権施策推進審議会

更新日:2020年1月15日

第36回大阪府人権施策推進審議会

【日 時】平成31年4月26日(金曜日)10時から11時30分
【場 所】大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)5階特別会議室
【出席者】有村委員、大谷委員、児島委員、善野委員、中井委員、森田委員

【配布資料】
資料1 前回の審議会における委員の主な意見 [その他のファイル/60KB]
資料2 性的マイノリティに対する差別の解消に向けた規定(論点整理) [Wordファイル/30KB]
資料3 大阪市ヘイトスピーチ審査会について [その他のファイル/67KB]
参考資料1 性的マイノリティに関する当事者及び有識者の主な意見 [Wordファイル/28KB]
参考資料2 大阪府人権白書「ゆまにてなにわ」(別ウインドウで開きます)
ヘイトスピーチの解消に向けた取組に関する条例のイメージ [その他のファイル/56KB]

【議事概要】

○開会
  
○議題

(1)性的マイノリティに対する差別の解消に向けた規定について

〔質疑応答〕

(会長)

諮問事項に関し、引き続き議論を重ねたい。事務局よろしくお願いする。

(事務局)

性的マイノリティに対する差別の解消に向けた規定の論点について、資料の2をご覧いただきたい。まず1点目、何が性的マイノリティの差別にあたるのか。2点目、条例の性格としては、差別禁止規定を含むべきか、理解増進していくべきか。1点目は、委員の意見、参考資料1を踏まえ、性的マイノリティの当事者方々が抱えている課題というのは、家庭、学校、職場等の様々な部分にわたっている。そういった中で何を差別としているのかということについて、多様な考え方がある。2点目は、当事者等の意見を踏まえ、性的マイノリティに対する差別を許さないということは重要。そのためには、不当な差別的取扱いに対して、禁止、規制をかけるべきなのか、あるいは、差別は許さないというような姿勢も示す理解増進の条例とするのかというところ。最後に、法制化の動きということで、現在、差別禁止規定が盛り込まれた法案、議員提出が衆議院で審議中の一方で、これとは別に理解増進による法案、議員提出の提出をめざす動きがある

(会長)

性的マイノリティに対する差別解消に向けた規定について、委員の皆様のご意見を伺いたい。

(委員)

「性的マイノリティに対する差別とは何か」ということを、ここで明確にするというふうにはいかないと思うが、整理していただいた当事者等の貴重な意見を拝見すると「理解増進」という言葉が随所に見られるので、「理解増進に繋がるような理念条例」を策定し、可視化することが明確な方向性ではないかと思う。

(委員)

差別というのは、明らかな不利益が問題である。明らかな不利益、差別を禁止するというところに絞った方がいい。理解増進は非常に大事であるが、差別禁止の姿勢を打ち出すことで理解が進む面もある。

(委員)

トランスジェンダーの方のことを考えると、トイレとか着替えとか環境を整えないと。「差別しません」と言っても、環境を整えて受け入れるところがないと、単に禁止規定だけでは進まないという側面もある。禁止規定の理念は持ちながらも、どういう状況、環境を整えればいいのかというところを理解しながら進めていく必要がある。

(委員)

禁止をするのであれば、定義がきっちりと必要なのではないか。いろんな差別事象が出てきている中で、不当な差別的な取扱いをしてはいけないということを社会の中で決定し、何らかの措置は合理的な範囲で行っていくという姿勢を府として出すことは、性的マイノリティとは何かを定義せずともできる。

(委員)

性的マイノリティに対する差別禁止というと、差別の中身をどう捉えるかが非常に難しい。差別解消に向けた規定は重要だと思うが、無意識で「あっ、いけなかった」というところまでたたかれるのは非常に窮屈なことにもなってしまう。表現の自由との関係でも微妙なところは出てくるが、どこまでが差別といえるのか、禁止される差別なのか、本当に難しいと思う。喫緊の課題としては、少なくともこれだけはやめておきましょう、とある程度絞った形で理解の増進を中心にする方が今の状況に合っている。一つの起爆剤にして意識を変えてということはあるとは思うが、検討するには慎重であるべき。

(委員)

理解増進のために規定をどの事例をもって、どこまで表記していくのかは慎重にしていく必要がある。国や他の自治体がより実効性の高い法制度を制定することが予想されるので、それを下回らないように設けてほしい。現時点で条例化を進めていくに当たって、このことが差別にあたるというところは、これが未来永劫、当然の規定ではなくて、一定の時期に見直しを図るということを示していくことは必要ではないか。

(会長)

委員に様々な意見があるが、一致しているのは、差別的なことは認めない、という強い態度を示したいということ。しかし、何が差別なのかというところの定義が難しく、それを出しにくいということで、皆さんの認識は一致している。条例を作った場合の運用もあるので、事務局の考えを伺いたい。

(事務局)

事務局として、大阪府の姿勢を示すという意味からも、法律の制定を待つことなく、性的マイノリティに関する条例制定をめざしたいと考えている。ただ、一方で当事者等の方々からも差別禁止の前に理解増進に取り組むべきだとの明確な意見がある中で、いきなり差別禁止はどうかというご意見もある。確かに差別禁止を明確に打ち出すことによって、理解も進むという思いもあるが、その辺は慎重に考えていきたいと考えている。現時点で条例化するという場合、委員の意見も踏まえ、差別禁止を明記するのではなくて、性的マイノリティに対する差別は許さないという、そういった姿勢をしっかり示した上で、理解増進を進める内容の条例にしていきたいというふうに考えている。

(会長)

今のお考えを一つ示した、委員の皆様、確認したい点とか、さらに重ねて議論した方がいいのではないかという点をいただきたい。

(委員)

条例化に当たっては、府民、事業者は協力するよう努めるものとする、というような文言も入れていただければありがたい。

(委員)

事業者の責務っていうのをやはりきちんと規定していただければいいかなというふうに思う。

(委員)

同性婚を認めていないので、同性パートナーから事実婚として認められない。病院に入院しているときに家族を呼んでくださいというとき、家族として正式のパートナーとして認められない。また、ローンを払いつつ、家に住んでいるときにローンを払っていた側のパートナーが亡くなったときにも、パートナーとして認められていないので、その家に住み続けることができない、そういう例はいろいろある。

(会長)

制度的なことも今後またいろいろ考えていかなくてはいけない。それも含めて、様々な意見が出てきたので、事務局の方に少し研究していただきたい。次回は、少しまとめた形の提案をしていきたい。また審議会における意見を整理していただき、さらに審議を深めていきたい。次に、前回、大阪市のヘイトスピーチ審査会について教えていただきたいというご質問があったと思う。これについて事務局の方から報告いただきたい。

 

(2)ヘイトスピーチの解消に向けた規定について

〔質疑応答〕

(事務局)

資料3について説明する。ヘイトスピーチの解消に向けた取組にかかる条例の制定にあたっては、大阪市が既に事案の概要や氏名の公表等に取り組んでいるが、それに関する大阪市ヘイトスピーチ審査会の審査状況を踏まえ、議論する必要があるとの意見をいただいた。市がホームページ等で公表している資料をもとに作成しているため、詳細な部分まではわからないところもあるが、その点はご理解とご容赦をいただきたい。

まず、審査会は、市の条例に基づいて、平成28年7月に設置。委員は、弁護士や憲法や国際法等の法律を研究されている大学教授等の学識経験者5名により構成。取り扱う内容に配慮して、原則非公開で実施。次に、審査の流れについて、資料の左側の中段をご覧いただきたい。平成31年3月現在の認定の状況は、43件の諮問のうち答申として結論が出たものは、12件で、うちヘイトスピーチとして認定したものは6件、適用外としたものが6件。取下げのあったものが1件。現在、継続審議中の案件は30件。

ヘイトスピーチとして認定した6件の詳細な状況については右上の表をご覧いただきたい。認識内容については、6件とも公表しているが、氏名については、事案がインターネット上の投稿ということもあり、氏名に準ずるものとして、投稿者名(ハンドルネーム)を公表しているものが4件、また、表現活動者が判明しておらず、公表しないとしたものが2件あった。

(会長)

前回の審議会において、ヘイトスピーチについて、禁止規定を設けるという説明を受け、その実効性など、様々な意見があったと思う。答申に向け、考えを整理するために、府が考えている条例のイメージを聞きたい。

(事務局)

差別的言動の定義については、これまでの委員の意見を踏まえて、大阪市条例の規定を踏まえたものをイメージして考えているところ。

次に、差別的言動の禁止規定については、万博など国際的なイベントをはじめ、今後増加する外国人の方々を見据えて国際都市にふさわしい環境づくりのために、大阪府は広域自治体として、ヘイトスピーチを許さない都市であることを内外に宣言したいと考えている。また、この条例制定を契機として、一層ヘイトスピーチ解消に向けた社会の実現をめざすために府民等の責務として、ヘイトスピーチへの理解促進、不当な差別的言動の解消に向けた社会の実現に寄与するなどの努力規定を設け、あわせて啓発等の推進といった規定を盛りこんでいきたいと考えている。そして、個別の事象に対応している基礎自治体の取組みを大阪府としてサポートしていきたい。特に影響の大きいインターネット上の事象については、基礎自治体と連携して、人権擁護機関である大阪法務局に削除要請をしていきたい。なお、罰則規定については、この条例がめざしていることはヘイトスピーチをしてはならないという共通の認識を社会に根付かせることであるので、慎重に対応していくべきと考えている。本日はイメージについて説明したので、次回の審議会に改めて整理して説明する。

(会長)

広域自治体としての条例のイメージということを説明いただいた。次回また改めて整理してお示しいただけるということなので、委員の皆様で少しご意見とか、ご質問とかあれば承っておきたい。

(委員)

他の自治体への支援について、教えてほしい。例えば、ヘイトスピーチを許さないという自治体があれば、連携して条例制定のサポートまで考えているのか。

(事務局)

具体的なサポートの内容についてはこれから考えていくことになる。例えば一つの市町村だけでなく、広域にまたがっている場合や、市町村ではなかなか難しい、対応できない案件について、様々なサポートをしていく方向で考えている。

(委員)

審査会みたいなものをイメージしているのか。各自治体からどうしたらいいかと問いかけられた場合に、それについて対応していくのか。

(事務局)

審査会を設けて対応するのではなくて、ネット上のものであれば、基礎自治体と連携し、人権擁護機関である大阪法務局に、削除要請を行うことなどを考えている。

(会長)

これまで3回の審議会での審議において、責務、ヘイトスピーチ、性的マイノリティについて、委員の意見をいただいたので、欠席委員の意見も確認した上で、次回は、事務局の方で、それぞれの方向性が議論できるよう整理をお願いする。

(事務局)

審議感謝。報告事項に入る前に、次回の審議会は5月24日を予定している。会長から指示やこれまでの審議、そして欠席委員の意見も踏まえ、早急に作業に着手したい。

 

〇報告事項

(1)大阪府人権白書ゆまにてなにわについて

(事務局)

参考資料2の大阪府人権白書「ゆまにてなにわ」をご覧いただきたい。2部構成になっている。昨年末の審議会で、委員の皆様方から文字情報が多く、府民にわかりにくいので、改善してほしいとの意見をいただいた。ご意見も踏まえ、わかりやすくしようということで、人権白書と、「ゆまにてなにわ」という府民向けの冊子は、人権課題の部分が重複をしていたので、府民の皆様にわかりやすく説明していた「ゆまにてなにわ」と統合し、表題も大阪府人権白書、愛称として「ゆまにてなにわ」という表題に変更した。図表や資料等も多く入れ見やすくなっている。厚い冊子の施策編は、どういった施策をやっているかというのを具体的に示している。人権施策の実施状況については、毎年作っており、人権施策推進基本方針に基づき総合的に進めているものである。

(会長)

改めてこう見るとすごく充実している。人権課題に対して大阪府がどういうふうにレスポンスをしてるかっていうことがわかる。

(委員)

特にこの薄い方は非常に重要な人権課題に対して、非常にわかりやすく網羅的に説明されているので、学習資料としても非常にいいなと思う。発行部数がどれぐらいなのか。

(事務局)

「ゆまにてなにわ」の薄い冊子の発行部数は4万部。送付先は、府内の市町村。市町村は人権担当課、社会教育担当部課、教育委員会、市町村の小中学校、高校、大学、府議会議員に配布。

2部構成になっており、厚い冊子の施策編の方は専門的になるので、部数は200部。

このページの作成所属
府民文化部 人権局人権企画課 企画グループ

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