スマート農業/天王ナチュラルファーム(2年目)その2

更新日:2022年8月5日

 

大阪のてっぺんで始まるスマート農業(2年目)  その2          

 能勢町天王地区は、大阪府の“てっぺん(最北端)”に位置し、棚田での水稲栽培や標高500mの気候を活かしたトマト栽培などが行われています。
 農家の高齢化や担い手の減少は全国的な課題となっていますが、当地区においても例外ではありません。
 そのような中、地元有志の集まり『天王ナチュラルファーム』が中心となって、若い世代が将来の担い手として活躍できるように、ドローンやラジコン草刈り機等の最新機器を導入した“面白い農業”の
検討を重ねてきました。
 その結果、国の「スマート農業加速化実証プロジェクト」に採択され、令和2年度からスマート農業の実証を進めています。
 当事務所は、プロジェクトを進めていくコンソーシアムの一員として農機メーカーやICT(情報通信技術)の専門家などと共に参画し、活動の助言や実証成果の普及を行っています。

 〇 2年目 その1 農業用ドローンによる水稲直播が行われました はこちら

農業用ドローンによる農薬散布が行われました。  

 令和3年8月28日に同地区で行われた農業用ドローンによる農薬散布の様子をご紹介します。
 今年は例年よりも早い梅雨入りや長雨により病害虫の発生が懸念され、しっかり防除する必要があります。

 水稲栽培における農薬散布は散布機により、あぜ道や田に入って散布をすることが一般的ですが
、高齢の農業者にとって炎天下での作業は特に負担となっています。
 
ドローンは田に入ることなく、リモコン操作で短時間で省力的に農薬散布できます。

 昨年はドローンの運航を専門業者に委託しましたが、2年目となる今作は、農業者自らが操作を行うことで、スマート農業技術の定着と低コスト化を図っています。

 農業用ドローンは、空中散布に用いられる機種の操縦技術に習熟し、 無人航空機を用いた農薬等の散布に関する技術及び無人航空機の安全な飛行に関する知識を修得したとして登録認定機関等の認定を受けた者のみが運用することができます。天王ナチュラルファームでは中長期的なコスト削減のため、昨年秋から、農閑期の時間を活用し、座学講習、自主練習、操縦資格取得試験、農薬散布の練習に積極的に取り組みました。

 

令和3年8月 ドローンによる農薬散布

 

 

 

 ドローン本体

今回使用したドローンです。
運航前に、水を用いてノズルから確実に噴出されるか確認します。

 
農薬調整

農業者が農薬を調製し、タンクに入れています。
タンクに入れる液量を面積に合わせて加減することで、
バッテリーの消費を抑えて飛行時間を確保するように心がけます。

 

ドローンをあぜ道から飛ばす

農業者がドローンを離陸させ、道路から田まで移動させているところです。
飛行時は周囲の安全を確保する必要があります。

 

農薬散布

ドローンで農薬散布を行っている様子です。
ドローンの離着陸や田の端では手動による操作が必要ですが、事前に位置を登録することで直進やホバリングは自動で行うことができます。

 

ドローン着陸ドローンを着陸させている様子です。

本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:水2F07、課題名:スマート農業による中山間地農業振興と関係人口・交流人口の増加)」.(事業主体:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)の支援により実施されました。

「スマート農業加速化実証プロジェクト」等について(農水省HP)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/index.html#pro(外部サイト)

 

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Tel/072-627-1121(代) Fax/072-623-4321

 

 

 

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このページの作成所属
環境農林水産部 北部農と緑の総合事務所 農の普及課

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