第2回施策検証・評価システム検討部会 概要

更新日:2017年4月3日

大阪府男女共同参画審議会 第2回施策検証・評価システム検討部会 概要


開催日時:平成19年8月31日(金)10時から12時

場   所:大阪府職員会館(大阪府庁新別館北館4階)会議室7・8

出席委員:部会長徳矢 典子  弁護士
         木戸口 公一 医療法人厚生会副理事長、同大阪西クリニック院長
         竹中 恵美子 大阪市立大学名誉教授
         田間 泰子  大阪府立大学人間社会学部教授、女性学研究センター主任研究員
         畑  律江  毎日新聞社編集局地域面・夕刊特集版編集長
         山縣 文治 大阪市立大学大学院生活科学研究科教授

会議概要
1 開 会
2 議 事(注:文中〇印は委員、●印は事務局によるもの。)
・大阪府の男女共同参画施策の検証・評価システムのあり方について


【事務局より資料説明】

※ 資料の見方について
<資料1について>
●資料の「検証・評価の基準(視点)」欄は、「内部評価」と「外部評価」に分けて記載している。
前回部会では一次評価から三次評価に分けて記載していたが、二次評価者である男女共同参画課の
位置づけが、府庁全体の男女共同参画施策の総合調整を担うという取りまとめ的立場と、男女共同
参画審議会の事務局としての立場があることから、実際の評価プロセスは一次・二次・三次と分けて
行うものの、資料上は論点を明確にするために「内部評価」と「外部評価」に分けて整理した。
●「外部評価の材料」欄は、上から順に「内部評価」のベースになる「事業所管課による自己評価」、
「外部評価」に関連するものとして「施策課題」に対応する関連指標、その他「事業の実施状況」、
「部局・男女共同参画課による評価」というように整理している。
●「事業の実施状況」については、前回部会で「事業の実施状況」という量的評価の部分も三次評価
の対象とした方がいい、というご意見をいただいたので、その点を反映し、ここに追加した。

<資料2について>
●資料2は、「一次評価」段階における評価・検証イメージを共有化していただくために、「一次
評価」(自己評価)に盛り込む項目の案を挙げ、議論のたたき台としてお示しするものである。
●上段の「基礎的項目」は実績を記載する部分で、資料1の施策課題を解決するために実施してき
たことや、事業の企画立案・実施時における男女共同参画の配慮度、数値目標の達成度などが必要
ではないかと考え、盛り込んでいる。
●下段の「評価検討項目」が評価にあたる部分である。「6 施策課題への対応度」で事業所管課
に自己評価をしてもらうが、そのときに基準となる評価軸が資料1の「検証・評価の基準(視点)」
の内部評価の各項目である。そして、その根拠を次の「6の自己評価を行った理由」で整理して
もらおうと考えている。
●続いて「8 アピールポイント」で工夫したことや困難な点を、「9 今後の方向性」では充実・
改善策を記述してもらってはどうかと考えている。これらの部分については、前回部会で頂戴
した、事業を行うにあたってのプロセスを見ていきたい、というご意見や、項目数を絞って
自由記述ができるような形にしてはどうか、というご意見を反映させたものである。
●以上の1から9までが10本の柱すべてに共通する項目である。それ以外に施策の柱ごとの性質
の違いから個別に必要となる設問もあると思われるので、「その他」という項目を立て、「共通
項目」ではカバーできない部分を補完しようとしている。

【主な発言等】(※プラン「施策の基本的方向」の柱の3番、2番、1番の順に審議。)
<3 働く場での男女平等の推進>
○施策課題に「多様な働き方の支援」とあるが、「多様な働き方」には非正規就業の問題などネガ
ティブな側面もある。それらについても府が支援するかのような誤解を招かないよう、表現に留意
すべきである。
○外部評価の基準(視点)にある「社会全体の動向」という表現が漠然としている。社会の動向は
よくない方向に向いているかもしれない。もう少しポジティブな表現の仕方にしてめざす方向を明
らかにすべきである。
○社会のポジティブな部分を見ていくだけでなく、ネガティブ部分が広がっていないかということ
を評価していくという考え方もある。
○二次評価は一次評価の適正性を、三次評価は二次評価の適正性を問うものと思っていたが、資料を
見ると内部評価と外部評価の視点に少しズレがあるように思う。内部評価の適正性を外部評価で問
うということも大事である。構造的には一次、二次評価を行ったうえで三次評価となっているので、
内容的にはそうなっていると思うがそれがストレートに出ていない部分がある。
○資料の「施策課題」の項目とプランの「施策の方向」の項目とを比較すると、取り上げられてい
ない項目があるように見える。「施策課題」として項目設定を行う際には、プランの複数の項目を
一つに合わせる、あるいはそれを組み込んだ別の表現にするなど、その表現に留意すべきである。
○税金が投入されている施策の効果について説明責任があるということを念頭に置いて、評価の
あり方を検討していく必要がある。
○ 外部評価の基準(視点)の「・・多様な働き方を選択できる・・」の「選択」という言葉は、自ら
「選択した」と本人は思っているが、実は「選択させられている」というような場合もあり、使う
時に注意が必要である。やむをえない事情からであったり、選択してみたらかなり条件が違ってい
たというようなことを働く人たちが意識しているかといったことも念頭に置きつつ、評価のあり方
を考えられたらと思う。
○一見ポジティブに見える結果が別の観点から見るとネガティブな評価に変わることもあり得る。
「評価の階層化」とでもいうべきものが必要である。
○府民意識調査報告書P84の「女性が働き続けるために必要なこと」のように、意識調査の設問項
目とそれに対する結果を見ると、府民の共通する思いが特徴として表れているものがある。そうし
たものに対してどの程度応えられているかを外部評価の段階で見るということも一つである。
○労働分野では性別による職務の分離が大きいが、最近は例えば女性の消防士や男性の保育士が
増えつつあるなど、状況が変わってきている。男女の均等処遇を考える時に、同じ労働をして同じ
処遇をという視点もあるが、元々職種や職務が男女で分けられているために大きな賃金格差がある
という問題がある。性別職務分離の解消がどの程度進んでいるか、又、それを解消するためにどの
ような施策が実施されたのか、といった点に注目することも大事である。客観的なデータは難しい
かもしれないが、典型的なものを取り上げて何かの変化が起こっているかどうかを見るということ
も考えられる。
○それを今回の評価(項目)に入れるか、今後の課題としてそういう視点が必要であるということ
を答申に記載するかは検討が必要である。
○例えば、府民意識調査報告書によると「女性が働き続けるために必要なこと」として、「男女
ともに育児・介護休業制度の充実」を望んでいる人が多いという結果が出ているが、現実は制度
としては男女ともに取得できるにもかかわらず、取得しているのはほとんどが女性である。男性
に対してどれだけポジティブ・アクション的な取組がなされたかということも大事な視点である。
○職場、地域、家庭のバランスを自分で選択できるような、そういう意味での「多様な働き方」と
いうのは男女共通のものだという点を強調すべきである。
○その場合にも、悪条件にならない形で、ということが大事である。

<男女共同参画に向けての意識形成>
○教育分野での意識改革がどの程度実施されているのかということは非常に大事な視点である。
○資料の一番左にある「指標の考え方」が2つあるうち、府内における意識形成に向けた取組の
広がりについて表す指標が少ない。そうした実際の取組に係る指標をもう少し入れた方が議論が
深まるのではないかと思う。
○広報物を作成する際に、ちゃんと府民に届いているか、そのための努力(配布場所の検討、
新規開拓など)をしたか、自己評価して欲しい。
○人権分野の部署に限らず、広報啓発活動が男女共同参画の精神にのっとってなされているか
どうか検証する必要がある。
○広報物の編集者が男性ばかりということもあり得るので、どういう人が担当して作成しているか
といった視点も大事である。

<1 社会的な意思決定への女性の参画拡大>
○資料の一番左欄にある「地方議会における女性議員の割合」という指標は、女性の参画拡大
という課題には合っているが、女性議員を増やすこと自体を府の政策課題にするのかということ
については疑問がある。
○指標として大事なものである。問題は評価にあたりどういう取り上げ方をするかである。
○審議会委員への女性の登用割合について4割を目標に取り組んでいるが、目標を達成するために
どのような努力をしているか(人材確保にあたりどういう工夫をしているか)、また、努力はした
が結果が得られないのはなぜか、ということについて自己評価して欲しい。


3 閉  会

配付資料
資料1 男女共同参画施策の検証・評価の基準(視点)について(案) (PDF文書)
資料2 <一次(自己)評価>に盛り込む項目についての提案(案)  (PDF文書)

このページの作成所属
府民文化部 男女参画・府民協働課 男女共同参画グループ

ここまで本文です。


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