大阪府広域自治制度に関する研究会 第3回会合 資料5(概要)

更新日:2016年8月17日

これはPDFファイルの概要です。(以下、音声読み上げソフト対応のため、主な内容をテキスト表示しています。)


近畿2府7県の財政に係る現状

1 決算状況(平成14年度から17年度)

2 主要税目の収入額(平成17年度)

3 年齢3区分別人口の推移(1920年から2005年)

4 地方債及び公営企業現在高状況(平成17年度)

5 各府県別決算状況(平成17年度)、各府県別財政比較分析表(平成17年度普通会計決算)

(諸表省略)

都道府県財政比較分析表(平成17年度普通会計決算)

福井県

○経常収支比率
 地方交付税および臨時財政対策債の減少により、平成16年度より2.2ポイント増加したが、類似団体平均を1.8ポイント下回る。
 平成18年3月に策定した行財政改革実行プランに基づき、経常的な支出の一層の合理化、県債発行の抑制に取り組み、経常収支比率95%以下を目標とした財政運営に努める。
○実質公債費比率・人口1人当たり地方債現在高
 過去に実施した景気対策や大型施設整備に係る県債の償還がピークとなったことから、実質公債費比率はグループ平均を上回っている。
 また、地方債現在高は臨時財政対策債等の発行により増加している。本県は人口が少ないことから、人口当たりの地方債現在高はグループ平均を上回るが、人口が同規模の団体と比較すると低水準に位置する。
 投資的経費の抑制、プライマリーバランスの黒字といった行財政改革実行プランに基づく財政運営に努めることにより、実質的な交付税である臨時財政対策債を含めた地方債残高についても平成21年度末がピークとなる見込みである。
○人口10万人当たり職員数・人口1人当たり人件費・物件費等決算額
 本県は人口が少ないことから、人口当たりの職員数は多くなり、人口当たり人件費も高くなる。しかし、これまでの行政改革により、一般行政部門の職員数は、全国最少となっている。
 今後は行財政改革実行プランに基づき、必要な課題への重点的な職員配置や民間への委託など、県民サービスの向上を図りながら、引き続き職員定数の適正な管理を行うこととし、平成17年4月から平成22年4月の5年間で、一般行政部門だけでなく、県全体の職員数を4.6%(663人)削減する。
○ラスパイレス指数
 過去10年間においてラスパイレス指数が最高であった平成12年4月1日現在の103.1ポイントに対し、平成18年4月1日現在は1.8ポイント減少している。
 平成18年4月に給料表の水準を平均4.8%引き下げるなどの給与構造改革を実施し、また平成21年度までの4年間、昇給の1号給抑制を実施している。
 今後とも、行財政改革実行プランに基づき、一層の給与水準の適正化に努める。

三重県

<財政力指数>
 類似グループ平均を上回っており、前年から0.02ポイントの回復となった。税収については景気回復傾向の中、法人関係税を中心に伸びが見られた。今後も、県税未収金対策等により歳入確保に取り組んでいく。
<経常収支比率>
 類似グループ平均を上回っており、三位一体改革による地方交付税の抑制により経常収入が減少したこと等により対前年費0.9ポイント悪化となっている。今後は公債費が高水準で推移し、退職金の増嵩も見込まれるため、引き続き公債費の抑制、定員管理の適正化計画に取り組んでいく。
<実質公債費比率>
 類似グループ平均を下回っており、過去からの起債抑制策等の成果が現れている。しかし、厳しい財政状況なか、地方債現在高の増加傾向は続いており、引き続き公債費の抑策に努める。
<人口一人当たり地方債残高>
 これまでも、財政健全化に向けての取り組みを行ってきた結果、類似グループ平均、全国平均よりも残高が少ない。今後も、過度な県債依存をしない財政運営を目指す。
<ラスパイレス指数>
 高齢層職員の昇給停止制度の導入などの取り組みを進めてきたが、類似グループ平均を上回っている。今後、年功的な給与処遇から職務・職責に応じた給与構造への転換や、勤務実績の給与への反映等を図るなど、より一層の給与の適正化に努める。

滋賀県

(別紙)

京都府

○財政力指数:
 平成17年度の府税徴収率は過去最高となったが、自主財源の更なる充実のため、市町村との徴収等の共同化をはじめとする徴収率の向上対策、産業政策・中小企業支援の推進等による税源涵養等を強力に推進する。
○経常収支比率、人口1人当たり人件費・物件費等決算額:
 法令で定数が定められる教職員及び警察官の職員数が全体の4分の3を占めることにより経常的経費の割合が高くなる構造にある。今後更に、給与費プログラム(平成17年度策定)に基づき、給与構造改革の推進、内部管理部門をはじめとする事務職員定数の削減等により経常的経費の圧縮に努める。
○実質公債費比率、人口1人当たり地方債残高:
 公共事業をはじめとする投資的経費の重点化、交付税措置のある起債の活用等により、実質公債費比率は全国1位の数値となっている。今後更に、公債費プログラム(平成17年度策定)に基づき、公債費の適正な管理を進め、平成24年度には、府債残高(臨時財政対策債等を除く)を減少に転じさせる。
○ラスパイレス指数:
 給与構造改革の推進等の給与適正化に努めている中、平成18年度定期人事異動時期の変更等により、前年度を上回る100.5となっている。平成19年度からは、管理職員の給与カット(2%)や技能労務職員の給与の引下げ(5%)など新たな給与抑制措置に取り組んでおり、今後、給与費プログラムに基づく適切な人件費の管理に努め、平成22年度までに人件費総額(退職手当を除く)を12.5%削減し、5年間累計で約940億円の財源を府民に還元する。
○人口100,000人当たり職員数:
 行政改革大綱(平成7年度策定)以降、類次の定数削減の努力(平成18年度までに約2,400人削減)により、法令定数職員の割合が非常に高いにも関わらず、普通会計ベースではグループ内3位となっている。
 今後も給与費プログラムに基づき、組織改革、業務改革と併せた適切な定数管理を進め、簡素で効率的な府庁組織づくりを進める。

大阪府

○財政力指数
類似府県平均よりも高水準。近年、景気低迷に伴う法人二税等の低迷により、同指数は低下してきたが、税収の回復基調を受け、平成17年度から財政力指数は上昇傾向に転じた。
○経常収支比率
財政構造の弾力化を示す経常収支比率は98.6%で、人員の削減などによる人件費削減や、事務事業の見直しなどの取り組みにより、12年ぶりに100を下回る。しかし、類似府県平均より市町村等への補助費や公債費の割合が高く、府税収入がピーク時の8割の水準にとどまることから、なお高い水準。今後とも、一層の施策の選択と集中に努めるなど、財政構造の改善に努める。
○実質公債費比率
景気対策等にかかる起債償還の増加や減債基金からの借入累計額の増加等により、類似府県の平均を上回っている。今後、行財政改革プログラム(案)に基づいて建設事業等のための起債発行の抑制と減債基金からの借入額の圧縮に努め、実質公債費比率の上昇を抑える。
○人口1人当たり地方債現在高
平成13年度からの臨時財政対策債等の発行により年々増加してきたが、平成17年度は建設事業債の発行額の抑制により、残高の縮減に努めたことから、前年度に比べ減少。今後とも、行財政改革プログラム(案)に基づき、建設事業の精査に努め、適切な地方債管理を行う。
○ラスパイレス指数
平成10年度全都道府県で最も高い水準(ラスパイレス指数105.2)であったが、2年間の昇給停止(平成11・12年度)などの厳しい給与抑制の結果、平成13年度には全都道府県で最低となり、現在も類似府県の中では最低の水準となっている。今後とも、能力・実績主義を重視した人事給与制度のより一層の充実を図っていく。
○人口10万人当たり職員数
平成14年度から平成18年度までの5年間で、一般行政部門(学校・警察を除く)において、4,733人の削減を実施したが、10万人当たり職員数は児童数の増加に伴う教職員の採用や警察官の政令定数の増等により、前年度と比べ微増。さらに、行財政改革プログラム(案)に基づき、平成23年度までの10年間で、一般行政部門において平成13年度当初比約4割削減〔6,200人規模の削減〕をめざす。
○人口1人当たり人件費・物件費等決算額
人口一人当たり人件費・物件費等の決算額はほぼ類似府県平均水準。平成10年度決算額からは、維持補修費の増加があるものの人件費の抑制により、類似府県最大の12.3%の減少。今後も行財政改革プログラム(案)の着実な実施により、更なるコスト縮減を図る。
【今後の対応】: 赤字構造から脱却し、持続可能な行財政構造へ転換することを目標に、さらなる行財政改革をすすめる。

兵庫県

○財政力指数
・ほぼ前年度並の指数で、グループ内最上位の水準。
○経常収支比率
・公債費や老人保険医療費、介護給付金の増加により、前年比1.4ポイント増加。引き続き、「行財政構造改革推進方策」(計画期間間平成12年度から平成20年度)に基づく義務的経費の抑制を図る。なお、今年度から、ポスト行財政構造改革推進方策の策定に向けた取組みを行う。
○ラスパイレス指数
・平成18年度に給料表水準を平均4.8%引き下げるなどの給与構造改革を実施したところである。今後も、「行財政構造改革推進方策」に基づき、国及び他の地方公共団体の職員並びに県内民間事業所の従事者の給与との均衡を図ることを基本として、見直しを行うこととしている。
○実質公債費比率
・算定上、減債基金の理論上あるべき残高に対する不足率が加味されるところ、本県では、震災復旧・復興のため、減債基金を取り崩して活用した結果、起債に許可が必要となる18%を超えることとなった。「兵庫県公債費負担適正化計画」に基づき、平成18年度には、特定目的基金等余剰資金を活用して、減債基金の残高回復を図るほか、今後も行財政全般に徹底した見直しを行うことにより、平成30年度には18%程度の達成を目標とする。なお、震災影響分を除くと、11.0%と、全国都道府県最上位の水準。
○人口1人当たり地方債現在高
・地方債現在高に算入されていた阪神・淡路大震災復興基金貸付金債6千億円を平成17年度に全額一括償還したことから、1人当たり残高は▲88,142円と大幅に減少。今後も、平成30年度までに概ね2割減を目標に県債残高の圧縮を図る。
○人口1,000人当たり職員数
・「行財政構造改革推進方策」に基づき、平成12年度から20年度までに、一般行政部門で全体の13.3%に当たる1,250人を削減することとしており、平成18年度までに900人の削減を行うなど、組織・事務事業の見直し等により定員を削減している。今後も、団塊の世代の大量退職時期に年齢構成の平準化を図りつつ、組織・事務事業の見直しを行うことにより、引き続き定員削減に努めることとしている。
○人件費・物件費等決算額
・「行財政構造改革推進方策」に基づく、定員の計画的な削減や管理職手当の減額による人件費の抑制、事務事業の見直しによる行政経費の減に取り組んできた結果、グループ内最上位の水準。

奈良県

【財政力指数】
 税源に乏しいことから、県内産業の振興、企業誘致、観光戦略の積極的展開などにより、税源涵養を図る。
【経常収支比率】
 類似団体平均を下回っている状況にあるが、歳出に占める人件費の割合が他団体に比べ高いことから、引き続き定員削減を推進するとともに、平成15年度から実施している給与抑制措置の継続を図る。さらに、県債の発行抑制による今後の公債費負担の軽減を図るなど、経常的な経費の抑制に努める。
【人口1人当たり人件費・物件費等決算額】
 類似団体の中では最も少ない。これは、人口10万人当たり職員数が類似団体の中で最少であり、人口1人当たりの人件費が少 ないことが主要因となっている。また、人口1人当たりの物件費、維持補修費は類似団体の中で最も少ない。今後も引き続き人件費の抑制などに努める。
【ラスパイレス指数】
 平成15年度から県独自の給与抑制措置を実施し、人件費の抑制に努めており、19年度も継続して実施する。また、18年度には、給与構造見直しにより、給料表水準の引き下げを図ったほか、特殊勤務手当をはじめ諸手当についても見直しを実施しており、今後も引き続き情勢の変化に応じた見直しを行う。
【人口10万人当たり職員数】
 類似団体の中では最も少ない。これは、平成11年度から17年度までの7年間にわたる定員削減の実施により1,091人(21,227人→20,136人)を削減したことによる。18年度以降は、17年度に作成した奈良県集中改革プランに基づき、22年度までの5カ年で9パーセント以上の削減を行う。
【実質公債費比率】
 臨時財政対策債、減税補てん債等を除いた通常債の発行について、発行抑制に努めてきたこと、また、交付税措置の有利な地方債を活用したこと及び公債費の平準化措置を講じたことにより、類似団体平均を下回っている。引き続き、県債発行額の抑制に努め、今後の公債費負担を極力軽減する。
【人口1人当たり地方債現在高】
 臨時財政対策債、減税補てん債等を除いた通常債の発行について、平成17年度はピーク時の約5割とするなど、その発行抑制に努めてきたことにより、類似団体平均を下回っており、引き続き、県債発行額の抑制に努め、今後の公債費負担を極力軽減する。

和歌山県

○財政力指数
 税源移譲に伴う地方譲与税の増収等により前年度より上昇している。和歌山地方税回収機構による滞納整理をはじめ県税収入率向上対策の実施(平成20年度までに全国20位以内)等の歳入確保に努めている。
○経常収支比率
 職員の定数削減や給与カットによる人件費抑制や公債費の減等により歳出を抑制したが、国庫支出金の暫定減などによる経費増と普通交付税及び臨時財政対策債の減により、前年度に比べ悪化(+2%)している。今後も職員定数や給与の見直しによる人件費の縮減など義務的経費の削減に取り組んでいく。
○人口1人当たり人件費・物件費等決算額
 人件費、物件費等いずれにおいても前年度より減額しており、類似団体に比べてやや下回っている。特に人件費においては給与カット(特別職△5%、管理職△2%、その他職員△1%)を継続するとともに定数についても削減を図る(17年度当初予算時△158名)など歳出の抑制に努めている。
○人口1人当たり地方債残高
 類似団体平均を下回っているものの、増加傾向にある。今後、公共事業や単独事業の効率化・重点化により新たな県債発行を抑制するとともに、人件費の抑制など行財政改革の推進により財政の健全化を図る。
○実質公債費比率
 従来の比率に対し、新たに準元利償還金が反映された結果、平成17年度は11%と類似団体平均を下回っている。しかし、退職手当債等の活用により今後公債費は増加する見込みのため、今後とも関係指標の動向に十分注視していく必要がある。
○ラスパイレス指数(平成18年4月1日現在水準)
(1)平成18年4月から給与構造改革により給料水準を最終的に5.57%引き下げるよう改定した新給料表の適用を実施。
(2)平成13年度から給与カット(管理職2%、その他1%)を継続実施。
(3)和歌山市、橋本市を除く県内の地域手当1.5%支給を4年間の経過措置の上、廃止。
(4)給与制度の適正な運用及び見直しにより、ラスパイレス指数は低く維持される見込み。
○人口10万人当たり職員数
 定員管理の適正化に関して「行財政改革推進プラン」において、平成17年4月1日現在の総定員17,926人を5年間で都道府県では最大規模の△10.6%(約1,900人程度)純減を目標としており、平成17年度においては、指定管理者制度の活用、組織機構の見直し、地方独立行政法人化などにより、約1,360名の削減を行ったところである。

徳島県

【実質公債費比率、人口1人当たり地方債現在高】
 人口1人当たり地方債現在高は、類似団体平均を上回っている一方、実質公債費比率については、類似団体平均を下回っている。
 これは、本県において、他県に比べ遅れていた社会資本を整備するため、国の経済対策に積極的に応じるとともに、起債の発行にあたっては、地方財政措置のある地方債を有効に活用するなど効果的な財政運営を行ってきた結果であると考えられる。
 今後は、一層の財政健全化を図るため、毎年度の発行額を低減し、1人当たり地方債現在高の減少に努めるとともに、公債費の増加傾向を抑制する。
【ラスパイレス指数、人口10万人当たり職員数、人口1人当たり人件費・物件費等決算額】
 ラスパイレス指数、人口10万人当たり職員数及び人口1人当たり人件費・物件費等決算額とも類似団体平均を上回っている。
 これまでも高齢層職員の昇給停止(抑制)年齢の引き下げ、昇給・昇格制度の見直し等、給与制度の適正な運営に努めるほか、一般行政部門の職員数について、平成10年度以降、10年間の目標であった200人削減を2年前倒しで達成するなど定員管理の適正化に積極的に取り組んできたところであるが、今後さらに取り組みを加速し、平成17年度以降、5年間で200人(5.4%)以上の職員削減を実施し、人件費の一層の抑制に努める。

このページの作成所属
政策企画部 企画室連携課 連携グループ

ここまで本文です。


ホーム > 府政運営・市町村 > 政策 > 地域主権の推進 > 大阪府広域自治制度に関する研究会 第3回会合 資料5(概要)