平成２年度大阪府統計年鑑 第９章　建設及び住宅（解説）

平成２年度大阪府統計年鑑

住宅事情

　昭和60年国勢調査によると、住宅に住む一般世帯は、277万4490世帯で、そのうち、持ち家に住む世帯が139万249世帯、公営・公団・公社の借家が35万1321世帯、民営借家が88万9279世帯、給与住宅が12万5663世帯となっており、住宅に住む一般世帯に占める割合は、それぞれ50.1％、12.7％、32.1％、4.5％となっている。
　持ち家の割合は45年以降一貫して上昇してきており、55年には借家を上回って47.2％となり、60年には更に2.9ポイント上昇し、50.1％となった。
　次に、住宅の規模をみると、60年の１世帯当たり室数は4.18室、1 世帯当たり畳数は24.1畳で、どちらも45年以降着実に増加している。また、１人当たりの畳数も増加しており、60年には55年より0.8畳増え、7.9畳となった。これを所有関係別でみると、持ち家が9.3畳、給与住宅が6.6畳、民営借家が6.1畳、間借り5.7畳、公的借家が5.6畳の順となっている。

着工建築物

　平成元年に着工された府下の全建築物の棟数は４万2530棟、床面積は1614万9018m2、工事費予定額は２兆9089億円で、前年に比べ425棟（1.0％減）、床面積が85万7043m2(5.6 ％増）、工事費予定額が5148億円（21.5 %増）となっている。棟数について、61年からの増減数の推移をみると、61年は0.9％増、62年は6.8％増、63年は2.9％減、平成元年は1.0％減となった。
　着工建築物を建築主別の割合でみると、民間部門が棟数で95.2％、床面積で90.5％、工事費予定額で89.5％と大部分を占めており、なかでも個人建築物は、２万7869棟で全体の65.5％を占めている。一方、公共部門では、国によるものが337棟、府によるものが781棟、市町村によるものが928棟で、前年に比べ府が99棟増加し、国、市町村はそれぞれ111棟、26棟減少した。
　構造別でみると、木造が１万9428棟（構成比45.7％）で、床面積は233万1989m2（同14.4％）、鉄骨造が１万8772棟（同44.1％）で、床面積は744万496m2（同46.1％）、鉄筋コンクリート造が3437棟（同8.1％）で、床面積は341万2774m2（同21.1％）となっている。前年と比べ棟数が増加したのは、鉄骨造、コンクリートブロック造、その他で、それぞれ、7.4％、15％、363. 8%の増加率となっている。
　また、1m2当たりの工事費予定額をみると、鉄骨鉄筋コンクリート造が最も高く、25万2709円、次いで鉄筋コンクリート造が18万9956円、鉄骨造が15万7215円、木造が14万9144円、コンクリートブロック造が13万1340円の順となっている。
　次に用途別でみると、居住用（産業併用を含む。）は３万3683棟で、床面積は899万3497m2となっており、前年に比べ1453棟（4.1 ％減）、23万174m2（2.5％減）となっている。一方、産業用は8847棟で、床面積は725万5521m2となっており、前年と比べ、棟数では1028棟（13.1％）の増加、床面積では108万7217m2（17. 6％）の増加となっている。　　　　　　

住宅着工状況

　平成元年中に着工した新設住宅戸数は10万8003戸で前年に比べ9.0％の減少となっている。
　これを利用関係別にみると、貸家が６万6040戸で最も多く、次いで分譲住宅の２万526戸、持ち家の1万9151戸、給与住宅の2286戸となっており、前年に比べると、給与住宅、持ち家がそれぞれ720戸(46.0％)、172戸(9.0％)増加し貸家、分譲住宅がそれぞれ9970戸(13.1％)、1581戸(7.2％)減少した。
　また、１戸当たりの床面積をみると、持ち家が135.1m2で最も広く、以下、分譲住宅が95. 5m2、給与住宅が57. 6m2、貸家が47. 4m2の順となっている。
　資金別では、民間資金による住宅が８万5464戸(着工総数の79. 1％)で最も多く、次いで、住宅金融公庫融資住宅の１万3741戸(同12.7％)、公営住宅の4919戸(同4.6％)、その他の住宅の2543戸(同2.4％)、公団建設住宅の1336戸　(同1.2％)の順となっている。

公共賃貸住宅