平成20年における大阪府の常用労働者の賃金、労働時間及び雇用の状況は、「毎月勤労統計調査地方調査年報」によると、賞与等を含めた現金給与総額は、前年比0.1%増となり、物価変動分を差し引いた実質賃金は、前年比0.9%の減少となった。
景気動向を敏感に反映する所定外労働時間は、前年比0.7%の 増加となり、雇用については、常用雇用指数が前年比0.7%の増加となった。
「職業安定業務統計」(平成20年度)によると新規求人倍率は1.16(前年1.71)、就職率は26.1% (前年29.9%) と減少した。
平成20年の府内の常用労働者1人平均月間現金給与総額は事業所規模5人以上調査事業所計で35万3783円となり、前年に比べ0.1%の増加となった。年間合計額では424万5396円となり、全国平均(397万5600円)に比べ約27万円上回っている。
実質賃金は、消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合指数)が前年比1.0%の増加となったため、前年比0.9%減となり2年連続の減少となった。
現金給与総額の1人平均月額を産業別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」の62万1701円が最多で、「飲食店,宿泊業」の13万6533円が最少であった。
男女別現金給与総額では、男子は月額44万5059円、女子は21万7752円で、男子を100とすると女子は48.9で、前年の48.9と格差は同じであった。男女の格差は、勤続年数や、パートタイムなど就業形態の違いによるところが大きい。
夏季及び年末賞与については、事業所規模30人以上の事業所について集計を行っている。
夏季賞与(6から8月支給) の1人平均支給額は、50万0589円で前年に比べ0.8%増加し、年末賞与(11から1月支給)は 50万5545円で 2.7%の減少となった。
平均支給率(所定内給与に対する割合)は、夏季賞与が1.39ヵ月分で前年を0.04ヶ月分上回った。年末賞与が1.40ヵ月分で前年を 0.01ヵ月分下回った。
平成20年の1人平均月間総実労働時間は 148.1時間で、前年に比べ0.6%減少し、年間合計は1777時間となった。全国平均より月間で 1.2時間、年間で 15.0時間短い。
総実労働時間を所定内労働時間と残業時間を中心とする所定外労働時間にわけてみると、所定内労働時間は月間137.8時間で前年に比べ0.6%減少となっている。一方、景気の動向に大きく左右される所定外労働時間は月間 10.3時間で前年に比べ0.7%の増加となった。
産業別の年間総実労働時間で、最も長かったのが「建設業」の2114時間、最も短かったのが「飲食店,宿泊業」の1252時間で、その差は862時間である。なお、総実労働時間が2000時間を超えているのは「建設業」、「運輸業」のみで、他はいずれも下回っている。
平成20年平均の常用雇用指数(平成17年=100)は100.6で、前年に比べ、0.7%の増加となった。
また、全常用労働者に占めるパートタイム労働者の割合は、25.9%で前年に比べ0.3ポイントの増加となっている。
「労働力調査」(平成20年平均)によると、大阪府の労働力人口は435万1千人で、前年に比べると4万3千人減少した。
就業者数は412万人で、前年に比べると4万1千人減少し、完全失業率は5.3%で、前年に比べ変動がなかった。
労働力調査による、平成20年平均の15歳以上人口は760万5千人で、前年に比べると3千人減少した。このうち労働力人口は435万1千人で、前年に比べると4万3千人減少した。
労働力人口を男女別にみると、男性は258万人、女性は177万1千人で、前年に比べると男性は2万2千人、女性は2万1千人それぞれ減少した。
男女ともに比較可能な平成9年以降最低となった。
次に労働力人口比率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)についてみると、平成20年平均は57.2%で、前年に比べると0.6ポイント低下した。
男女別にみると、男性は70.7%、女性は44.8%で、前年に比べると男女ともに0.5ポイント低下した。
男女ともに比較可能な平成9年以降最低となった。
労働力調査による、平成20年平均の就業者数は412万人で、前年に比べると4万1千人減少した。
男女別にみると、男性は244万5千人、女性は167万5千人で、前年に比べると男性は1万4千人、女性は2万7千人それぞれ減少した。
労働力調査による、平成20年平均の完全失業者数は23万1千人で、前年に比べると2千人減少し、6年連続で減少した。
男女別にみると、男性は13万4千人、女性は9万6千人で、前年に比べると男性は9千人減少し、女性は5千人増加した。男性は6年連続で減少し、女性は6年ぶりに増加した。
平成20年平均の完全失業率は5.3%で、前年に比べ変動がなかった。
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総務部 統計課 分析・利活用促進グループ
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