令和5年4月10日 吉村知事初登庁あいさつ(第二期目)

更新日:2023年4月10日

 本日から、大阪府知事として2期目がスタートいたします。府民の皆さん、府職員の皆さん、どうぞよろしくお願いします。府民の皆さんの信任を得まして、今回の選挙、改めて今後の府政のかじ取りを行います。今の気持ちとしましては、非常に身の引き締まる思いで、大阪を前に進めていく、大阪府政を進めていく、ここに強い決意を持って進んでいきたいと思います。そして、府職員の皆さんと一緒に、進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 4年間、知事として、皆さんと一緒に仕事をさせていただきました。改めて、次の4年を皆さんと仕事をさせていただくことになります。大阪府のため、公共に尽くす。是非、皆さん一緒にやっていきましょう。よろしくお願いします。
 今回の選挙ですが、多くの府民の皆さんから、「この12年間、大阪が停滞することも多かったけれども、少しずつ良くなっているよ」、そして「さらに前に進めていってね」という声を多くいただきました。橋下・松井府政から引き継いできた府市一体の取組み。これが、大阪を着実に前へ進めてきたものだと、改めて実感をしています。
 そして、大阪を改めて、さらに元気にし、前へ進めていくためには、次の4年、大阪・関西万博を含む、この4年間が非常に重要になると思っています。あと2年後に、万博が行われます。 万博をインパクトに大阪・関西、そして、さらには日本の成長をけん引する副首都・大阪をめざし、頑張っていきたい。皆さんと一緒に尽力をしていきたいと思います。

 私自身、大阪を一地方都市で終わらせるのではなく、大阪が成長する、大阪が元気になるということは、日本が元気になることだと思っています。その中で、誰もが住み続けたいと思える大阪を実現していきます。
 選挙公約として、3つ、掲げました。一つは、「次世代への投資」。教育に力を入れるということです。そして二つ目が、「大阪府市一体の成長戦略」です。三つ目が「2025年大阪・関西万博の成功」。それ以外にも、公約は多く掲げていますが、この3つを大きな柱として主張し、選挙戦を戦ってきました。
 横山市長も新たに選出されました。横山大阪市長とともに、大阪府市の成長戦略を実行していきます。そして、財政規律を堅持しながら、府民の皆さんと約束した公約を、任期中に必ず実現させる。これは必ず実現させますので、府政の基本的な方針を皆さんと是非、共有させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 まず、子どもたち、次世代への投資。「教育の完全無償化」についてです。これからの人口減少・超高齢社会に入っていくと考えたときに、次の世代、若い世代、子どもたち・孫たちの世代、ここが元気になれる、そんな社会を実現しなければならないと思っています。未来を担うまさに人づくりが重要だと思います。
 そのために、大阪の子どもたち全員を対象にして、「この学校に行きたい」「これを学びたい」と思えば、その選択がある社会、道が拓けている社会をつくっていきたいと思います。大阪の子どもたちが所得に関係なく、公立・私立高校の授業料の完全無償化。これを実現させます。
 また、大阪公立大学について、入学金、授業料は、大阪の子どもたちには無償化という政策を実現していきます。
 この制度設計について、具体的に入っていくことになると思いますので、担当部はよろしくお願いします。

 次に、大阪の成長についてです。この10年間、府市一体の成長戦略を進めてきました。GDPの伸びであったり、あるいは雇用者数の伸び、経済指標であったり、大きく改善している部分があります。過去の大阪に戻すことなく、前へ進めていく、この流れをより確かなものにしていかなければならないと思っています。まだまだ不十分なところはあると思いますが、これを確かなものにしていきます。
 まず、万博アクションプランをもとに、大阪の成長をけん引する分野でのイノベーションの創出、そしてインバウンドの復活、観光戦略の実行。まちづくり、インフラづくりという意味では、なにわ筋線やうめきた2期、そういった成長の土台となる都市基盤の整備、ここをしっかり進めていきたいと思いますし、ここの充実に取り組んでもらいたいと思います。
 また、今回の選挙戦で最も主要な争点になったのは、カジノを含む統合型リゾート、IRについてです。ここについて、反対候補の方は反対だと明確に主張され、私自身は賛成だと明確に主張し、この選挙戦を戦ってまいりました。一定、民意が示されたと思っています。ただやはり反対派の意見に耳を傾けて、しっかりと課題を解決しながら進めていく、また丁寧に説明して進めていく、ここが重要だと思っています。現在、大阪が申請しているIRについては国が審査中でありますけれども、審査が終われば具体的に動き出すことになります。ギャンブル等依存症対策も含めて、しっかりと反対派が主張されていた課題について取り組んだうえで、世界最高水準のIRを大阪ベイエリアに実現させたいと思いますのでよろしくお願いします。大阪の成長を加速化させていきます。

 3つ目、最後ですけれども、大阪・関西万博についてです。いよいよ、開幕まであと2年になりました。そして今週13日には、夢洲で起工式が行われます。大阪、地元館の工事にも着工する、建設工事がいよいよ本格化していきます。さらに、今年度中には前売り券の発売やボランティアの皆さんの募集もスタートします。まさに現実に動き始めるということになります。
 未来をつくる、未来を披露するのが万博だと思っていますので、是非、未来をつくる子どもたちにも万博に足を運んでもらって、次の未来をそこからつくっていってもらいたいと思います。また、そうすることで新たな産業、新たなサービス、新たな経済がうまれることにもつながります。また社会課題の解決にもつながっていきますので、そういった次世代に残る素晴らしい万博を実現していきましょう。そのために関係部局のみなさん、万博推進局が中心になりますけれども、府庁一丸になって進めていきますからよろしくお願いします。

 そして、「府市一体の成長戦略」や「大阪・関西万博」、「教育の無償化」、公約で大きな柱に掲げたもの以外にも、皆さん当然ご承知のとおり、この大阪府政には様々な事業、課題があります。大阪府民の皆さんの生活や暮らしを守るということを我々やっていますので、当然これを進めていくということになります。災害対策もそうです。そして僕自身が1期目から取り組んでいますけれども、スマートシティ化。これからはデジタルをいかに活用して便利な社会をつくっていくのか。どんどん少子化になっていく中で、また科学技術が変わってきている中で、いかに便利な社会を実現するのか、ICT、スマートシティ化を進めていくのかという視点が非常に重要になってきます。ここを着実に進めてもらいたいと思います。
 そして、今年の10月にはG7大阪・堺貿易大臣会合が行われます。安全・安心な開催を最優先としたうえで、堺であったり南大阪の魅力というのを是非、大阪・堺貿易大臣会合で世界に発信していきたいと思いますので、知恵と工夫をこらしてもらいたいと思います。また堺市と協力して進めていきますのでよろしくお願いします。

 最後に、5月8日から新型コロナウイルスが5類感染症に指定の見直しが行われます。ここについて指定の見直しが行われますが、ウイルスがなくなったり性質が変わるものではありません。とりわけ大阪の状況をみますと、リスクの高い方、高齢者施設にいらっしゃる方、それから医療機関にいらっしゃる方、こういった方をいかにお守りするのかということが重要になります。社会経済活動は5類に指定されることになると、ほぼ通常通りの社会活動に近づいてくることになるわけですが、こういった施設にいらっしゃる方はリスクが高いということになります。施設におられる方、また非常にリスクの高い、ハイリスクの方をいかにお守りするのかということをしっかりと対策をとりながら進めていきたいと思います。ここは、福祉部と健康医療部との連携をしっかりとってもらいたいと思いますのでよろしくお願いします。

 今回の選挙結果は、大阪の持続的な成長と、これまでやってきたこと、これをさらに前に進めてほしいという府民の皆さんの声、そして、府市一体の成長戦略、大阪をよくしてほしいという期待の声だと思っています。これからが正念場になると思いますので、府職員の皆さん、是非一緒に進めていきたいと思いますからよろしくお願いします。
 当然万博が中心になりますけれども、万博以外、ライフサイエンスの拠点であります中之島未来医療国際拠点がオープンします。そして知の拠点の中核となる大阪公立大学森之宮キャンパスが開設されます。うめきた2期の先行まちびらきもいよいよ控えているところです。具体的に、なにわ筋線や淀川左岸線などの鉄道・道路ネットワークの整備は既に着手していますし、新大阪や大阪城東部のまちづくりなども、既に動き始めています。そういったプロジェクトを確実に実行し、新しい大阪を実現していきたいと思います。
 そのために、職員の皆さん一人ひとりの創意工夫が必要となりますし、今、現場で行われていることを、しっかりと着実に進めてもらいたいと思います。また、前例に捉われることなく、新たなことにどんどんチャレンジしてもらいたいと思います。
 そして、組織としては、風通しの良い組織をしっかりと作っていく必要があります。セクハラやパワハラといったことがないように、不祥事がないように、是非お願いしたいと思います。何か不都合なことがあれば、隠すのではなく、世に出し、反省して改めていくということも重要です。人間ですから、失敗がないことはありません。人間は誰でも失敗はあります。僕自身も失敗もあります。皆さんも仕事において失敗することはあろうかと思います。それをなくそうと思い、一生懸命仕事をしても、失敗は出てくることがあると思いますが、隠すのではなく、上司に相談をする、周りに相談をする。そして、相談を受けたメンバーも、しっかりと改善に取り組む。そして、物事を隠したり、うまくしようとすることは、是非やめてもらいたいと思います。とりわけ、セクハラ・パワハラ。意図的に職場を働きにくくするようなことであったり、仕事でのストレスは誰にでもあるし、僕にでもありますが、そういった面で、強い負担が起きることがないように、是非皆さんにお願いをしたいと思います。
 僕自身は政治家ですが、職員の皆さんは大阪府庁に入庁され、大阪府の仕事をして、民間会社でも活躍できる方がたくさんいる中で、府庁に入られている。これは、公共に尽くしたい、大阪に尽くしたいという思いで一生懸命仕事をされていると思っています。ですので、大阪にプラスになっている、公共にプラスになっているという思いで、皆さんの力がすごく発揮できると思います。
 しかし、逆に、いろんな不祥事であったり、隠蔽があると、強烈なストレスを感じると思います。風通しの良い職場、透明性の高い職場を、是非つくっていきましょう。
 僕は、チャレンジして失敗しても、大阪府民の皆さんは寛容だと思っています。むしろ、隠し事をしたり、おかしなことをして、うまくやってやろうということに対しては、府民の皆さんは、「それは違う」と強く拒絶反応を起こすと思います。失敗を恐れずに、良くしたいと思ってやっていることは、どんどんチャレンジして、たとえそれがうまくいかなくても、寛容な土壌がここ大阪にはあると、思っています。
 是非、職員の皆さん、大阪府に入庁されたときの気持ちを今一度思い返して、公共に尽くす、大阪を良くするという芯を持って、仕事を進めてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
 4年間、これからどうぞよろしくお願いします。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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