保護を要する女性への保護・支援については、対象者の背景として、生活を営む上での困難や、配偶者からの暴力(DV)、売春経歴による援助の必要など、その支援ニーズが多岐にわたる。また、支援機関は、それぞれの役割・特徴に応じて支援を行っているものの、支援が困難な状況にあることも少なくない。さらに、保護の制度として、一時保護か入所か、同伴が可能かどうかなど、保護支援を実施する上での制約がある。
そこで、本調査は、施設における女性の保護支援の実態を把握するとともに、得られた結果を分析・検証するための基礎資料とすることを目的とする。
平成28年度1年間において、大阪府における保護を要する女性が一時保護または入所していた施設等からの退所者について、各施設等に調査票を電子媒体で送付し、電子媒体で回収を得た。
保護支援の実施時期によって、(1)入所当初における利用者の状況、(2)入所中の支援課題及び支援内容、(3)退所に向けた支援及びアフターケアの三つの大項目を構成した。また、それぞれの時期における本人と同伴児童・同伴者の状況を調査した。
大阪府における保護を要する女性を一時保護または入所により支援していた施設等。種別は以下のとおり。
・大阪府女性相談センター一時保護所
・婦人保護施設(大阪府女性自立支援センター)
・母子生活支援施設(大阪市所管、堺市所管施設を含む)
・救護施設(女性が入所している可能性がある施設のみ)
・一時保護委託先(民間シェルター等)
平成29年8月3日から同年8月25日までである。
563件の回答を得た。施設等種別ごとの回答数は以下のとおり。
大阪府女性相談センター | 一時保護所 | 84件 |
大阪府立女性自立支援センター | 一時保護 | 90件 |
入所 | 130件 | |
母子生活支援施設 | 計8施設 | 180件 |
救護施設 | 計4施設 | 61件 |
一時保護委託先 | 計4施設 | 18件 |
大阪府福祉部子ども室家庭支援課
このページの作成所属
福祉部 子ども家庭局家庭支援課 育成グループ
ここまで本文です。