大阪のてっぺんで始まるスマート農業
能勢町天王地区は、大阪府の“てっぺん(最北端)”に位置し、棚田での水稲栽培や標高500mの気候を活かしたトマト栽培などが行われています。
農家の高齢化や担い手の減少は全国的な課題となっていますが、当地区においても例外ではありません。
そのような中、地元有志の集まり『天王ナチュラルファーム』が中心となって、若い世代や都市住民の方々も一緒に将来の担い手として活躍できるように、ドローンやラジコン草刈り機等の最新機器を導入した“面白い農業”の検討を重ねてきました。
その結果、国の「スマート農業加速化実証プロジェクト」に採択され、令和2年6月からスマート農業の実証が始まりました。大阪のてっぺんで始まるスマート農業 その3
現地見学会(ラジコン草刈機やドローンによるセンシング等)が行われました。
令和2年8月29日に同地区で行われた現地見学会の様子をご紹介します。
現地見学会第1部(ラジコン草刈機やドローン等)の様子 天王ナチュラルファーム会長のあいさつと説明でスタート。 最初に、ラジコン草刈機の実演が行われました。30度近い水田の法面(のりめん)も楽々と刈っていきます。
作業角度に応じ、エンジンを最大20度まで傾斜させることで、45度までの斜面で作業できます。
エンジンの始動から、草刈作業、トラックへの積み込みまで、シンプルなコントローラーで操作できます。
ドローンに搭載された6つのカメラで、作物の生育状況を計測します。
手元のコントローラーで上空からの画像がリアルタイムで見られます。 ちょうど山影がかかり、少し涼しく見ることができました。第1部の最後は農業用ドローンのデモです。 デモ飛行の様子です。6月の水稲直播作業に利用した機種と同じです。
第2部の見学会は、車で山中のほ場をめぐりながら行われました。
現地見学会第2部の様子 都市住民との交流の場として、遊休地になりかかった農地を整備して、マコモタケを植える予定です。ここでもラジコン草刈機に期待が集まります。
大きな雑草も問題なく刈ることができました。
既に整備され、マコモタケが植えられているほ場です。
ドローンでの直播後の栽培の苦労について、最年長のメンバーに説明いただきました。
今回の見学会では、農業者の他、地元の首長をはじめとした、多数の農政関係者等約50名が来られました。当コンソーシアムのスマート農業の取組が、多くの方の関心と期待を集めていることを実感できました。
当事務所では、今後もコンソーシアムの一員として農機メーカーやICT(情報通信技術)の専門家などの意見を参考に、活動の助言や実証成果の普及を行っていきます。
本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:水2F07、課題名:スマート農業による中山間地農業振興と関係人口・交流人口の増加)」.(事業主体:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)の支援により実施されました。
「スマート農業加速化実証プロジェクト」等について(農水省HP)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/index.html
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