緑化の効果検証

更新日:2016年3月18日

緑化の効果検証

街路樹、低木植栽及び壁面緑化などが設置された街路空間において、緑化の有無による放射(長波、短波)量低減効果を定量的に把握するため、検証を行いました。

測定

調 査 日 :平成26年7月29日(火曜日)、8月5日(月曜日)、6日(金曜日)、13日(水曜日)
測定項目:気温、湿度、風向、風速、放射(長波、短波)
評価指標:MRT(※1)、総合MRT(※2)
※1 MRT    : Mean radiant temperature(平均放射温度)の略称で、人体を取り囲む全放射量(短波(日射等)、長波(路面温度等))の実測データをもとに算出
※2 総合MRT : 6面(上下面と東西南北面)の全放射量(短波(日射等)、長波(路面温度等))の実測データをもとに、直方体の重みづけをして指向性を考慮したMRT

測定箇所

A1、B4:路面からの赤外放射の影響が考えられる地点
B2、B3:路面と建物壁面の赤外放射の影響が考えられる地点

測定箇所1

測定箇所2

各地点の特徴と結果

A1、B2、B3、B4それぞれについての特徴と結果は以下の通りです。

A1(東西道路北側歩道)

特徴

車道側(南側)に高木街路樹と低木植え込みが存在する。民有地側(北側)は大学敷地であり、セットバック空間に低木、中木植栽あり。一部に金属看板がある。

heimen街路樹断面

結果

街路樹の木陰ができる場所

街路樹と街路樹の間隔が大きく、木陰ができない場所

魚眼レンズによる撮影

arinashi

午前中

arinashi

arinashi

※図中の数値は直方体の展開図における各面のMRTを示します。

 B2(東西道路南側歩道)

特徴

歩道に街路樹なし。民有地側(南側)は店舗敷地。店舗の北側壁面は白っぽい壁とガラス面、一部に緑化壁面と低木植栽が設置されている。車道を挟んだ向かい側の民有地(北側)は業務ビルあり。

平面図断面図

結果

南側に壁面緑化あり

南側に壁面緑化なし、白い壁

魚眼レンズによる撮影

壁面緑化白壁

午前中

壁面緑化白壁

壁面緑化白壁

※図中の数値は直方体の展開図における各面のMRTを示します。

B3(東西道路北側歩道)

特徴

歩道に高木街路樹あり。民有地側(北側)はタワーマンション敷地。セットバック空間に低木、中木、高木の植栽あり。平面図X1-X1’断面付近は地下駐車場への入り口にあたり、植栽がほとんどされていない。車道を挟んだ向かいの民有地(南側)にも高層の建物あり。

画像です。断面画像です。断面

結果

街路樹の木陰がある場所

街路樹と街路樹の間で木陰がない場所

魚眼レンズによる撮影

arinashi

午前中

arinashi

arinashi

※図中の数値は直方体の展開図における各面のMRTを示します。

B4(南北道路東側歩道に面した公開空地)

特徴

 タワーマンション敷地の公開空地。高木植栽が充実。

平面画像です。断面

結果

 

公開空地内の高木の木陰のある場所

公開空地と南北道路北側歩道の境界線付近で木陰がない場所

魚眼レンズによる撮影

arinashi

午前中

arinashi

arinashi

※図中の数値は直方体の展開図における各面のMRTを示します。

考察とまとめ

緑化による温熱環境改善の効果

以下の表に木陰のある場所とない場所との総合MRTの差を示します。 

観測地点

地点全体の特徴

日向と日陰の総合MRT差(℃)

午前

夕方

A1

東西道路北側歩道の日向と日陰の差
歩道に高木街路樹、北側民有地に中低木植栽

19

19

2

B2

東西道路南側歩道、南側に店舗あり
店舗壁面に壁面緑化有無の差

3.5

3.5

B3

東西道路北側歩道の日向と日陰の差
北側に高層集合住宅あり
歩道に高木植栽、北側民有地に高中低木植栽

9

13

1

B4

南北道路東側歩道に面した公開空地の日向と日陰の差
公開空地内に密度の高い高木植栽

8

23

低木による温熱環境改善の効果

低木植栽単独の効果は大きくありませんが、高木植栽との組み合わせで一定の効果があります。

車道
表面温度(℃)

低木植栽
表面温度(℃)

側面MRT差(℃)

総合MRT差(℃)

58

36

7.2

1.7

56

36

6.5

1.5

54

36

5.8

1.4

52

36

5.1

1.2

50

36

4.4

1.0

壁面緑化による温熱環境改善の効果

今回対象にした建物の北側壁面は直接日射が入射しない条件であり、どちらの時間帯も短波放射量(日射反射量)の低減と長波放射量の低減効果が同程度でしたが、直達日射が入射する条件では反射日射低減の効果が今回の調査より大きくなると予想されます。

観測地点

ある一面の特徴

αとβの側面MRT差(℃)

午前

夕方

B2

南側店舗壁面に壁面緑化がある場合と
白色壁・ガラス面がある場合の差

5
(南面)

5
(南面)

このページの作成所属
環境農林水産部 脱炭素・エネルギー政策課 気候変動緩和・適応策推進グループ

ここまで本文です。