平成9年度大阪府統計年鑑 第13章 金融(解説)

更新日:平成25年2月12日

平成9年度大阪府統計年鑑

概況

 平成8年の日本経済は、金融の緩和基調とともに内需の拡大、不良債権問題の処理等を図るため、規制緩和などの各種経済構造改革が進められた。
 日本の経常収支は、主に、近年の貿易収支の黒字大幅縮小により、平成8年も減少傾向にある。
 しかし、円高が修正されたことで、輸出が堅調に推移しており、また、低金利の継続等を背景に住宅建設は高い水準で推移している。設備投資も回復傾向であり、個人消費も、緩やかな回復の動きを持続しており、総じて、日本経済は回復傾向にある。
 金融市場について、金利の動きをみると、翌日物無担保コールオーバーナイトレートは、概ね公定歩合をやや下回る水準での動きを続けた。
 3ヵ月物CDレートは、7月以降、各種経済指標を受けた市場の金利先高観後退を反映して、低下した。
 長期金利も、7月以降は低下傾向を続けた。
 民間金融機関の貸出金利は、企業の資金需要が総じて弱いことや、資本市場からの調達増などにより緩やかな伸びとなった。
 株式市場については、企業収益の先行き回復テンポに対する市場の慎重な見方と、9月以降の米国株価の史上最高値などを受けて幾分持ち直したが、12月に最も下落し、以後、一進一退という状況である。

預金・貸出金

 預金について、平成8年の大阪府の通貨供給量(マネーサプライ)をM2(現金+要求払預金+定期性預金)+CD(譲渡性預金)でみると、緩やかな増加となった。
 景気回復に伴い貨幣需要も増加し、また、低金利のもとで他の金融資産から現金預金、貯蓄預金といった流動性の高い資産への資金のシフトがその背景にあると窺える。
 一方、貸出金は、3年連続で減少となった。
 業種別全国銀行貸出残高をみると、「運輸・通信業」で増加、「卸売・小売業、飲食店」と「金融・保険業」への貸出の減少が目立つ。

手形交換高

 平成8年中の大阪府の手形交換高は4677万3000枚、金額にして200兆770億円となった。
 交換枚数は、企業における決済手段の多様化を反映して昭和55年以降減少傾向を示しており、本年も前年比3.2%の減少となったほか、交換金額でも平成3年以降は減少傾向であり(対前年比8.3 %の減少)また、全国的にみても同様である。
 不渡手形は、枚数、金額とも近年減少の傾向にあったが、枚数は前年に比べて9.3%、金額は10.9%それぞれ増加となった。  
 取引停止処分については、人数、金額とも前年より増加(それぞれ5.0%、28.6%)となった。
 業種別では「製造業」の件数が最も多い。

生命保険

 平成8年度の新契約高(個人保険と団体保険の計)は13兆8048億円で前年度と比較して減少となった。その内訳をみると、個人保険が91.1%、団体保険が8.9% (前年度は、それぞれ89.3%、10.7%)となっており、個人保険の占める割合が大きい。
 平成8年度末の保有契約高(個人保険と団体保険の計)は205兆5246億円となった。そのうち、個人保険は136兆2782億円、団体保険は69兆2464億円で、それぞれ総契約高の66.3%、33.7%である。

企業倒産

 平成8年の企業の倒産件数は、府内では1821件(前年は1696件)で、前年より増加した。
 業種別では、「卸売・小売業、飲食店」が最も多い。
 負債額は、1兆8593億7500万円(前年は2兆8257億3100万円)と減少した。
 また、近畿の負債額も2兆6946億400万円(前年は5兆979億1700万円)と減少しており、これは全国でも同様である。

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総務部 統計課 情報企画グループ

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