平成３年度大阪府統計年鑑 第24章　災害及び事故（解説）

　平成２年における府下の労働災害による死傷者数は、死者が168人、負傷者（休業４日以上）が１万8866人、合わせて1万9034人で、前年より死者は増加し、負傷者は減少した。
　産業別にみると、製造業が6862人で全体の36.1％を占め最も多く、以下、建設業4305人（構成比22.6％）、陸上貨物取扱業2081人（同10.9％）の順となっている。最も多い製造業の中では、金属精錬業・金属工業が3043人と大きな割合を占めている。

　平成２年における府内の火災件数は、前年より197件増の4416件（前年比4.7％増）となったが、死傷者は14人減の721人（同1.9％減）、損害額は25億8741万円減の101億964万円（同20. 4％減）であった。
　月別では、８月の460件（構成比10.4％）が最も多く、次いで、３月の404件（同9.1％）、12月の402件（同9.1％）の順となっている。
　地域別では、火災件数全体の34.9％を占める大阪市地域が前年より54件（3.6％）増の1542件、南河内地域が同じく56件（19.9％）増の337件となり、豊能地域以外は前年より増加した。
　発火源別にみると、「たばこ・マッチ」の1678件が前年と比べ148件（9.7％）増で最も多く全体の38.0％を占め、次いで、「都市・プロパンガス関係」が93件（11.8％）減の698件で続いている。
　また、平成２年度の府内の防火対象物は、前年より3973棟（1.9％) 増の21万2172棟となった。

　平成２年における府下の交通事故発生件数は、４万6156件（前年比8. 9％減）、死者571人（同10.0％増）、負傷者５万8364人（同8.2％減）となった。
　事故発生の主原因者となった第一当事者別では、車両関係4万3639件、歩行者1566件、不明951件となっている。
　このうち車両関係を車種別にみると、普通乗用車が２万1388件と46.3％を占め、以下、普通貨物自動車6711件（構成比14.5％）、軽貨物自動車5627件（同12.2％）、原付（50CC以下）3604件（同7.8％）、自転車2783件（同6.0％)の順となっている。また、法令違反別にみると、安全不確認9809件（構成比21.3％）、前方不注意9365件（同20.3％）、指定場所一時不停止3917件（同8.5％）の順となっている。
　一方、歩行者関係の事故件数は、第一当事者及び第二当事者合わせて5457件で、死者153人、負傷者5588人となっており、横断中の事故が3492件と全体の64.0％を占めている。
　なお、全国の交通事故発生件数は、64万3097件（前年比　2.8％減）であり、都道府県別でみると、神奈川県の５万97件（構成比7.8％）が最も多く、以下、東京都４万9863件（同7.8％）、大阪府４万6156件（同7.2％）の順となっている。