平成元年度大阪府統計年鑑 第7章 水産業(解説)

更新日:2013年2月12日

平成元年度大阪府統計年鑑

概況

 府の漁業は、瀬戸内海に属する大阪湾の東半分を主要漁場とし、主として内湾性の魚介類を漁獲対象として営まれる沿岸漁業である。
 大阪湾の南北に連なる屈曲の少ない海岸線は、府下8市4町にまたがっている。流入河川は多く、餌料生物は豊富で、漁業資源に恵まれている。また、単位面積当たりの漁獲量は瀬戸内海でも上位にランクされている。
 主な漁獲物は、魚類では「いわし」、「このしろ」、「いかなご」、「かれい類」、水産動物類では「しゃこ」、「まだこ」、「くるまえび」、「がさみ」、「しらさえび」、貝類では「あさり」、海藻類では「わかめ」などである。
 また、漁港は昭和63年3月末現在で12港、そのうち第1種は9港、第2種又は第3種が3港となっている。 

海面漁業経営体・使用漁船数

 昭和63年11月1日現在で実施された第8次漁業センサスの結果、本府の漁業経営体数は、第7次漁業センサス(昭和58年11月1日現在)の840経営体から37経営体(4.4%)増加して877経営体となった。このうち、個人経営体は837経営体で、総数の95.4%を占めている。
 昭和63年末現在の登録漁船数は1847隻で、前年より61隻(3.4%)増加している。このうち、動力船は1822隻で、前年より74隻(4.2%)増加しているが、無動力船は25隻で、前年より13隻(34.2%)減少した。

海面漁業漁獲量

 昭和62年中の総漁獲量は4万6667 t で、前年より2万7080t (36.7%)減少した。
 これを市町別にみると、岸和田市が3万856 t (構成比66.1%)で最も多く、次いで大阪市5312 t (同11.4%)、堺市4533 t (同9.7%)となっており、この3市で全体の87.2%を占めている。
 漁業種類別にみると、まき網が3万9475 t (構成比84.6%)と大部分を占めており、以下、パッチ網3846 t (同8.2%)、底びき網1892 t (同4.1%)の順となっており、この3漁業で全体の96.9%を占めている。
 また、魚種別でみると、魚類が4万5400 t(構成比97.3%)と漁獲量のほとんどを占めており、以下、水産動物類が1127 t 同2.4%)、海藻類87t(同0.2%)、貝類53t (同0.1%)の順となっている。魚類のうちでは、「いわし」が3万3960 t で最も多く、全漁獲量の72.8%を占めている。

内水面漁業漁獲量

 昭和62年中の内水面漁業漁獲量は14 tで、前年より1 t増加した。しかし減少傾向はこの数年続いており、昭和55年の漁獲量(30t)の半分以下となっている。
 主な魚種別にみると、「あゆ」が9 t (構成比64.3%)で最も多く、以下、「こい」、「ふな」、が各1t(同7.1%)となっている。

内水面養殖業収穫量

 昭和62年中の内水面養殖業収穫量は680 t で、前年より145t (17.6%)減少している。
 養殖魚種別に主なものをみると、「ふな」が508 t (構成比74.7%)で最も多く、以下、「こい」61t(同9.0%)、「にじます」32t(同4.7%)、「うなぎ」30t(同4.4%)の順となっている。

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総務部 統計課 分析・利活用促進グループ

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