大阪府肢体不自由児者父母の会連合会 要望書

更新日:2021年6月17日

要望受理日

令和3年5月19日(水曜日)

団体名大阪府肢体不自由児者父母の会連合会
取りまとめ担当課府民文化部 府政情報室 広報広聴課
表題要望書

要望書

 2021年5月19日

大阪府知事 吉村洋文 様

大阪府肢体不自由児者父母の会連合会 会長

要 望 書

 謹啓、時下ますますご健勝のことお慶び申し上げます
 平素は当会に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。また、障害者福祉施策向上のため鋭意に取り組んで頂いておりますこと、深く感謝するところでございます。
 この1年、私たちは、わが子を新型コロナウイルス感染症から守るため、不要不急の外出をできる限り控え、密にならないような活動形態に変え、最善の注意を払い生活しています。
 ワクチン接種が進むことに期待していますが、障害者は接種しても大丈夫なのか、副反応はどうなのか、何の情報もなく頭を悩ませています。
 当会は親の高齢化、障害者の重度化、医療的ケアが必要な方の増加等々、数多くの問題を抱えていますが、この度、新型コロナウイルス感染症という大きな問題が加わりました。
 障害のあるわが子が感染しても、直ぐに受け入れてくれる病院はあるのか、親が感染した時は濃厚接触者である子どもの世話をしてくれる施設はあるのか、災害時の避難所は大丈夫なのかと、不安が収まることがありません。
 私たちの願いは、障害児者やその親・家族が不安を感じることなく、住み慣れた地域で安心して充実した生活が送れることです。そのために、下記のとおり要望いたします。


【福祉関係】
1.重度障害者(医ケア含む)のグループホームを整備してください。
 
親の高齢化、入所施設の建設もない等の理由で、重度障害者(医ケア含む)のグループホームは、今後ますます必要になってきます。誰でも住み慣れた地域で安心して暮らすことが当たり前になるよう、府が中心となりグループホームの整備を進めてください。親の高齢化で自宅での介護が限界に来ています。一刻の猶予もありません。

2.ショートステイを整備してください。
 医療的ケアの必要な方のために、府では「医療型短期入所支援強化事業」として医療機関でのショートステイを進めていただいておりますが、私たちが希望する事業所での受け入れは一向に進んでいません。
 国は医療的ケア児に対して支援の充実を図るため、4月より基本報酬を新設しました。
 また「福祉型強化短期入所サービス費」や「医療連携体制加算」等の見直しについても、事業所への説明を徹底し、なぜ医療的ケアの必要な方の受け入れが難しいのかを聞き取り、看護師配置を基準に整備が進むよう支援を行ってください。

3.移動支援事業は、市町村事業の地域生活支援事業のため、大きな地域間格差が生じています。市町村に対して「移動支援の適正な運用についての依頼」をされたとのことですが、市町村の反応はどうだったのでしょうか。大阪府内どこに住んでも、地域格差がなく充実した生活が送れるように府として対応してください。

4.医療型障害児入所施設(重心施設)を各福祉圏域につくってください。
 医療型障害児入所施設(重心施設)は、24時間支援が必要な重心の方にとって絶対必要なものです。国は、入所施設は真に必要な場合に整備するとの考えを示しています。建設意向の法人の相談を待つのではなく、府として誘致できるような対策をお願いします。

5.「大阪府福祉のまちづくり条例ガイドライン」を緩和してください。公共施設を新規に施設の場合は、床面積10.000平方メートル以下でも、トイレ内に必ず大人用介護ベッドの設置をお願いします。また横抱き介助を可能にするため便器サイドの手すりを可動式にして、両サイドにスペースを設ける等の整備をお願いします。そして、トイレ表示と共にベッド表示もしてください。ベッドのない時の救護室等利用のご配慮もお願いします。

6.補装具費の支給について、2台目の車椅子やその修理代も内容に入れてください。貸し出される補装具では体に合わず使うことができません。また手続きの簡素化も図ってください。
 私たちが日常使う車椅子は既存のものではなく個々の障害に対応したものです。毎日使うものであるため、壊れることも多く、修理が必要となります。修理にもかなりの日数がかかり、たちまち生活に支障がでます。装具についても同様です。修理中は貸し出しで対応とのことですが、一般品では身体に合わず、きっちり座位が取れないので誤嚥へと繋がります。どうすれば良いのでしょうか。これでは、障害者の困難を取り除き必要な調整を行う「合理的配慮」に欠けています。個々の状況に応じて2台目の車椅子、2つ目の装具を認めてください。また、手続きを簡素化し車椅子・補装具が一日も早く手元に届くようにしてください。納品までに日数がかかり、大変不便な思いをしています。府独自でも検討してください。

【教育関係】
1.医ケアの必要な児童の通学支援事業について、現在の府内各支援学校での対応や事業の進捗状況と課題を教えてください。またその課題に対して府としてどのような対処を考えておられるかも併せて教えてください。

【コロナ関係】
1.障害児者やその保護者が新型コロナウイルスに感染した場合、市町村と地域の保健所が連携を取り、早急に対応してください。

2.災害発生時においては、まず一次避難所に避難することになりますが、基礎疾患をかかえている障害児者にとっては濃厚接触となる不安がぬぐえません。新型コロナウイルス感染症を契機として、市町村へ避難所開設当初から障害者専用ブースの設置を周知徹底してください。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広聴グループ

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