換気による化学物質の低減化対策

更新日:2009年8月5日

 機械換気の場合、機器を正しく使うことにより換気量はコントロールされ、安定した空気の制御が期待されます。一方、自然換気の場合は、周辺環境の影響を大きく受けるので、コンスタントに換気量を調整することは困難ですが、環境に合った換気の工夫をすることが可能です。機械による換気システムが備え付けられていない建物においては、換気量を増やすために次のような対策を検討しましょう。

<窓開けの開口部を2カ所以上作る>

窓の開閉 室内を通り抜ける空気の通り道を作ることが大切です。
 風上と風下の両方を開放することが最も有効ですが、難しい場合は風上と側面を開放します。風下のみの開放ではほとんど空気入れ替えの効果は期待できません。
 また、風上のみの開放では部屋全体の換気効果は低くなります。空気の流入が肌で感じられるときなど風が強いときには、5分程度の窓開けでほとんど空気は入れ替わります。外出外泊、学校の長期の休みなどで室内が長時間締め切られていた場合は、窓を全開してまず十分に空気を入れ換えましょう。


<換気用小窓、ガラリ、換気口を利用する>

換気用小窓ガラリ 最近の住宅には、サッシやドアに換気用小窓やガラリが、また壁には換気口が備え付けられていることが多くあります。これらの窓は、自然換気の利用により換気を行うものですから、小窓やガラリはなるべく開放しておくようにし、換気口を家具等で塞いでしまっていないかどうか注意してください。これらの換気口は上下に設けられていることが多く、風力のみならず温度差による自然換気にも有効です。

<補助的に局所換気を利用する>

換気扇 大規模な機械換気システムが備わっていなくても、キッチンのレンジフード、浴室やトイレの換気扇等の局所換気は、ほとんど全ての家屋に備わっています。 無風で窓の開放による自然換気があまり期待できない時や、集合住宅で窓が一面にしか存在しない時等、補助的な空気の入れ替えに有効です。  局所排気で注意することは、局所排気口と、給気口となる窓や隙間ができるだけ離れているようにすることです。居間の小窓が開いており、キッチンの換気扇が作動している時には、居間からキッチンに気流が生じ、屋内が換気されることが期待できます。一方、換気扇の近くに給気口が存在すると空気はその範囲でのみ循環し、室内の換気には有効となりません。これらは、設備された窓や機器の活用ですが、室内に適切な換気量が得にくい場合は、換気扇や機械換気システムの導入が必要になります。

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室環境衛生課 総務・企画グループ

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