「安威川ダム周辺整備基本方針(案)」に対する府民意見等と大阪府・茨木市の考え方

更新日:2009年8月14日

「安威川ダム周辺整備基本方針(案)」に対する府民等の意見、提言の募集結果

ご意見・ご提言の概要

大阪府・茨木市の考え方

 ダムサイト及びダム湖周辺の地層は透水性が高く、周囲に水が抜けていくことを危惧します。これまでに本格的な地質調査を行っているのであれば、結果を公表していただきたい。

 安威川ダム周辺整備基本方針(案)(本計画)は、「安威川ダム周辺」における地域にふさわしい整備や保全を将来にわたって進めていくための方向性や官民連携の進め方を示したものであります。

 ご意見にいただきましたダム周辺の地質やダム本体の安全性・機能面等については、これまで十分な調査・検討を行うことにより安全性等を確保しております。(なお安全性については「第8回大阪府建設事業評価委員会(平成17年11月11日)」の「府民意見及び府の見解」にも記載しております。)

 ダムサイト直近を通る「馬場断層」との関係で、「ダム災害」の危険性が大きいことを指摘します。

 ダム建設に伴う最大の水没地、車作地区では、離農者の増加や工場の移転、若者の離村等により高齢化や過疎化に一段と拍車が掛かり、深刻な事態に直面しています。本計画の基本方針の中に「生活再建の柱として、地域雇用の確保のための地域振興」を明確に記し、次の整備計画に結び付けてもらいたい。

 ご意見を踏まえ、P5第3章3−1《基本理念の観点》の「3地域振興と地域間交流の促進」において、「周辺整備の効果は雇用の創出等の地域活性化にも向けられるべきであり、地域振興や地域間交流の促進へ寄与することが必要となります。」と明記しました。

  1. 本地域では、採石等による水質悪化が顕在化する以前は、鮎漁や川遊びは有力な地場産業であり、観光資源でもありました。基本方針には、農業振興や里山保全は記されているが、漁業活動の実態があるにも関わらず漁業振興の視点が欠落しており、漁業振興についても加筆していただきたい。
  2. 下音羽川、安威川(龍仙峡)において、現に鱒やアマゴ、アユを放流し、釣り人を受け入れ事業展開しているにも関わらず、第1章1−2ダム湖周辺の条件特性における(1)社会条件特性において、安威川における漁業活動のことが、欠落しているので、加筆願いたい。
  3. 第3章3−3グランドデザインの下表、環境享受(活用)の方針におけるゾーンA(渓谷自然探勝ゾーン)及びゾーンB(渓流ふれあい体験ゾーン)の環境享受(活用)の方針においても、上記と同様の理由により、具体にメニューとして鮎釣り等の漁業活動のことを加筆願いたい。
  4. 本計画において、水環境の保全・創出が唱えられているが、安威川の汚濁状況を十分認識した上で安威川への泥水流入を防止するとともに、水質悪化に対し環境保全・再生の立場から水環境を整えることを最優先課題とし、行政として取り組んでいただきたい。
  5. 第4章4−1活動の場となる基盤づくりの「美しいダム湖を創出するための水環境への配慮」において、安威川ダム周辺整備のあり方(提言)(平成20年11月27日)に盛り込まれていた「流入河川の浄化やダム湖の水質保全、出水時の濁水対策に関する調査・検討の継続や規制・基準の採用も選択肢となる」との記述のうち、「規制・基準の採用も選択肢となる」部分が削除されている。河川の水質浄化の観点から文言の復活をお願いしたい。
  1. 大阪府・茨木市としては、ご意見にありました、渓流や漁業活動につきましても当然安威川ダム周辺の有する貴重な観光資源と捉えており、加筆可能な箇所につきまして関連する記述を加筆しました(以下2番と3番)。
  2. ご意見を踏まえ、P2第1章1−2(1)社会条件特性において、「周辺には、竜王山、竜仙峡、東海自然歩道などの自然資源のほか、阿武山古墳、権内水路、桑原遺跡などの歴史・文化資源、桑原運動広場、ゴンゴンファクトリーやアユ釣りなどのスポーツ・レクリエーション資源を有しています。」と明記しました。
  3. ご意見を参考に、P8第3章3−3下表の環境享受(活用)の方針中、ゾーンB(渓流ふれあい体験ゾーン)に「アユ・アマゴ等の渓流釣り場」との連携について明記しました。
  4. 大阪府・茨木市としては、P5第3章3−1基本理念の中でも記載しているとおり、これまで形成されてきた地域景観を府民の財産ととらえております。ご意見いただいた水環境についても自然環境の観点から、水質悪化に対しては、これまでに引き続き水環境に配慮するとともに、関係法令に基づき必要な対応を講じていきます。加筆可能な箇所については関連する記述を加筆しました(以下5番)。
  5. ご意見を参考に、P9第4章4−1.活動の場となる基盤づくり中「美しいダム湖を創出するための水環境への配慮」で、「美しいダム湖創出のために、関係法令に基づく規制等による流入河川の浄化や、関係事業者との連携による出水時の濁水対策、ダム湖の水質保全に関する調査・検討を継続して進めます。」と明記しました。

このページの作成所属
都市整備部 河川室河川整備課 地域河川・ダムグループ

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