平成25年度 教育コミュニティづくり実践交流会

更新日:2023年3月16日

平成25年度 教育コミュニティづくり実践交流会を実施しました。

◎ポイント

モグラたたき    豊中市立桜井谷東小実践報告    パネルディスカッション

☆実演ブースにおいて、地域の方々による特色ある取組み「匠の技」を披露
☆各地域からの実践報告
☆熊取町わんぱく広場 ダンスプレイス「The brick’s」のみなさんによる、元気でかわいらしいダンスパフォーマンス
☆「明日の活動を、今日よりもう少しだけ充実させるために」をテーマとしたパネルディスカッション
☆府教育コミュニティづくり情報ホームページを味わいつくすミニ講座

1.日時・会場等

平成26年2月22日(土曜日) 13時15分から16時30分 於 ドーンセンター   7階   ホール     276名参加
          ・実演ブースは、12時30分から13時15分と休憩時間(14時30分から14時50分)に実施

2.実践交流会の様子

〇ミニ講座 大阪府「教育コミュニティづくり情報ホームページ」活用術        −教育コミュニティづくり情報ページを味わいつくすー

 ・府内で行われている教育コミュニティづくりの情報を手軽に検索し、参考にしていただけるように、当課が情報提供しているホームページの活用について、
  アクセスの方法から、すぐに役立つ情報の活用方法など、画面操作手順を交えながら紹介しました。

教育コミュニティづくり情報ホームページ活用ミニ講座

〇実践報告1

  コメンテーター 大阪教育大学 新崎 国広 准教授


テーマ   「上町中学校の『元気アップ』事業の取り組みについて」
報告者 大阪市立上町中学校区「元気アップ」地域コーディネーター
      小川 順子さん、小清水 貞喜さん、橘 恭子さん、原 久美さん
大阪市実践報告
・子どもたちをより良く育てるために、学校・家庭・地域が組織的に連携するしくみをつくることを目的として、平成23年に上町中学校区の元気アップ事業が始まりました。
・初年度に体制の整った「言語力育成」と「学習活動支援」を柱とし、様々な取組みを、2年め、3年め(今年度)も継続・発展させています。
・地域コーディネーターは5人体制で臨んでいます。意思疎通を図るため、月1回の会議で役割等確認しています。それぞれのコーディネーターの地域や職場でもっている
 ネットワークにより、活動の広がり、深まりができました。
・学習会など、これまでの取組みに対して、生徒や教職員から評価を受けています。社会人ボランティアの登録も多く、広く協力を受けながら活動を継続しています。
・今後、支援活動の幅を広げたり、学生ボランティアの開拓、コーディネーターの世代交代など、課題に取り組んでいきたいと考えています。


テーマ  「つながる『つくの井戸端』で」
報告者   堺市立津久野小学校長
           石橋 春江さん
堺市実践報告
・堺地域コミュニティ学校推進事業をうけ、「校内に保護者や地域の意見や相談を聞く場を設け、子どもが多くの人とつながる公共型の学校をめざす」を校内研究の
 テーマに設定し、取組みを始めました。
・市内公立学校の元校長であるコーディネーターの力を借りて、保護者と子育ての悩みについて話ができる、「つくの井戸端会議」をスタートさせました。
・7名の保護者が集まり、暖かい雰囲気の中で、なんでも話し合える場を心がけて、開催をしています。
・少しでも参加しやすい会にしたいとの思いから、「つくの井戸端」にネーミングを変更し、参加を呼びかけるチラシを配るなど、多くの人たちに広がるよう活動を
 続けています。


テーマ  「学校を地域の拠点に ー子育てにやさしい地域づくりー」
報告者  豊中市立桜井谷東小学校 学校支援コーディネーター
          伏田 信一さん、前田 尚子さん、笹部 広美さん 
豊中市実践報告
・これまで、門松づくりなど長年続いている地域の協力があり、PTAやそのOBも含めたサポート隊(おやじの会)をはじめ、学校と連携する地域の諸団体も多い
 校区です。
・「地域の子どもを真ん中に据えることで、それらの団体を横につなぎ、今よりもっとつながりの強いしくみを作っていきたい。」という校長の思いを受け、3人の
 コーディネーターは、学校・家庭・地域が、それぞれメリットを実感できることを大切にして、活動を進めています。
・「校区探検」「ミシンの実習」「マラソンの見守り」などの他、「花いっぱいプロジェクト」の活動を通して、地域とのつながりを深めています。
・保護者にとって「あれば助かる」というニーズを拾い上げ、参観や卒業式などの際に、「ボランティア保育」を実施しています。とても好評です。
・「子育てにやさしい」という観点から、今後は専用の部屋を作り、子育て中のお母さんが、いつでも気軽に集える居場所になれば良いと考えています。
・今、保育を利用しておられる方も、5年10年先にボランティアとして参加してもらえるようになれば良いと願っています。

〇実演ブース

☆毎年多くの参加者の方が楽しみにされている実演ブース展示を今年も行いました。府内で、地域の方々によって行われている、工夫豊かな特色ある
 取組みを紹介するものです。おなじみのブースあり、「なるほど!」と発見のあるブースあり、大人も子どももついつい夢中になるアトラクションありと、
 多彩な展示を用意していただきました。出番の合間のダンスの子ども達も参加して大いににぎわいました。参加者の感想にも、「大変参考になりました。」
 「お土産をもらえてよかった。」など、大好評でした。

実演ブース吹田1    実演ブース吹田2    実演ブース門真1    boosekadoma1
        吹田市立東佐井寺小学校区ひがさいっ子ステーション                                                     門真市立門真はすはな中学校区                   
               「ぺーパーさんと王様(新聞紙を使ったお話)」                                                         子ども科学教室


実演ブース東大阪モグラたたき1    実演ブース東大阪モグラたたき2    実演ブース東大阪かんたんランタン1    実演ブース東大阪市かんたんランタン2
           東大阪市地域コーディネーター連絡協議会               東大阪市地域コーディネーター連絡協議会
                          手作りモグラたたき                                  かんたんランタン作り
 
実演ブース茨木支援1    実演ブース茨木支援2    画像です。実演ブース生野聴覚支援    画像です。実演ブース生野聴覚支援
                  府立茨木支援学校                                               府立生野聴覚支援学校
                   地域交流の取組み                       生野ネイチャークラブの取組み
                                                                                     

実演ブースoyaren1    実演ブースoyaren2    実演ブース大阪市はぐくみネット    実演ブース大阪市はぐくみネット2   
         大阪親学習リーダー連絡協議会(OYA・REN)                                        大阪市はぐくみネット「おもしろ科学」
                            親学習についての活動紹介                                                             光の屈折 ー分光シートで万華鏡づくりー

〇パフォーマンス

 熊取町わんぱく広場 ダンスプレイス「The brick’s」の皆さん
dance1    dance2    DANCE3    DANCE4
普段指導されている大阪体育大学創作ダンス部の学生と一緒に、2曲のダンスを披露してくれました。
 1曲めは、低学年が中心で、ギャングがテーマの曲ですが、かわいいダンスに会場全体が和やかな空気に包まれました。
 2曲めは、高学年が中心で、かっこいい警察官をテーマに、元気あふれるダンスを見せてくれました。

〇実践報告2  

コメンテーター 大阪教育大学 新崎 国広 准教授

テーマ   「笑顔で 元気で 楽しい 『太田さくらくらぶ』の活動について」
報告者 茨木市立太田小学校区  太田さくらくらぶコーディネーター
                 赤松 英機さん
    茨木市実践報告
・平成20年から本格実施をはじめ、6年が経過しています。19の様々な講座を開催し、年間実施日数も210日と活発に活動しています。
・毎月「さくらくらぶだより」を発行し、ひと月分の予定を全校児童に知らせています。
・PTAとも連携し、午前中に準備を行っています。パソコン操作や編集作業の得意な保護者にも、協力を呼び掛けています。
・宿題教室などの定例講座のほかに、「自転車マナースクール」など、新しい企画の活動を開催しています。また、学童保育室とは、避難訓練を合同で行うなど、
 連携を進めています。

テーマ   「交野市家庭教育学級『子育て親学び講座』の取組みについて」
報告者  ポラリス(交野市子ども家庭サポーターの会)代表
       九門 りり子  さん
交野市実践報告
・交野市の子ども家庭サポーターの有志で、保護者の相談をうけたり、福祉サービスとのつなぎ役を果たす活動から始め、現在では親学習講座など、
 活動の場を広げ、「ポラリス」の運営に至っています。
・「ポラリス」とは、北極星のことで、市内に星にまつわる地名が多いことや、道しるべとなる意味を込めて命名しました。
行政と協働し、子育て支援、虐待防止の活動に取り組むとともに、親学習の講座も開催している。乳幼児をもつ保護者の居場所づくりとして、
 「ぽらりすひろば」を、市から委託を受けて開催しています。
・ワークショップなどの参加者が安心して参加できるために、「聴く」をテーマに、参加者との関係づくりを大切にしています。活動者の特技を生かし、
 ヨガや絵本の読み聞かせなど、講座の内容の充実に取り組んでいます。

 〇パネルディスカッション

テーマ 「明日の活動を、今日よりもう少しだけ充実させるために ー活動に関わる様々な立場からー」
コーディネーター 大阪教育大学 新崎 国広 准教授
パネルディスカッション1    パネルディスカッション2
パネルディスカッションでは、学校関係者(校長)、学校支援コーディネーター、NPO・ボランティア活動関係者、行政関係者の方々に登壇いただき、それぞれの立場から、
テーマに沿って意見交流をしていただきました。コーディネーターの大阪教育大学の新崎 国広 准教授には、意見を集約した上で、福祉関係での経験を交えながら、
まとめていただきました。

☆ 豊中市立桜井谷東小学校長 佐々中 雄司さん
・地域資源(教育熱心な親、地域の子どものためにと考える地域住民)を生かして子育てにやさしい地域づくりを、学校を拠点として進めたいと取り組んでいます。
学校・家庭・地域が、それぞれメリットを実感できることを大切にすることや、活動者がやりがいを感じながら続けられることが大事です。
・学校現場で若手教員が増える中、教員が地域活動のメリットを実感し、様々な場面で、学校と地域との協力関係を築いていくことが課題と考えています。

☆ 河内長野市立美加の台中学校区学校支援コーディネーター 大谷 裕美子さん
・コーディネーターとして、学校のニーズと地域ボランティアをつなぎ学習支援・学校行事・図書室や部活動支援・ 登下校の身守りなどの学校支援を行っています。
 子どもたちも、ボランティアとして活躍できるしくみづくりや広報誌などの情報発信に努めています。
地域の強みをみつけ どのように生かせるか、工夫する事が大事です。学校の依頼に対する人材派遣だけではなく、個人の思いが共有できる場面作りをしています。
 小さな変化と楽しさの実感がモチベーションの維持の秘訣です。
・地域の子どもたちがいつも見守り寄りそってくれる大人が地域にたくさんいると感じる事で、相互に豊かな心が育まれ、コミュニティづくりに発展すると考えています。
 バトンを渡してしまうのではなくつないでいける地域でありたいと考えています。

☆ NPO法人フリースクールみなも理事長 今川 将征さん
・「フリースクール」という、不登校の子どもたちの居場所、学習の場、不登校の子どもたち同士の交流とイベント等を提供しています。常勤スタッフ3名の他、10名ほどの
 ボランティアで場を盛り上げています。
大切なのはボランティアの適性を把握し、その人その人のスキルを活かす環境を整えることです。ボランティア自らが企画運営できる体制をつくることも、ボランティアの
 モチベーションを上げるのにはよい事だと思います。
・子ども達を支える活動は、多くの人に支えられています。また子どもたちにより多くの素晴らしい体験をしてもらうためには、多様な興味・スキルを持った多くの大人たち
 との出会いが大切です。そのための、日頃からのネットワークづくりを進めることが大切であると考えます。

☆ 柏原市教育委員会事務局社会教育課指導主事 中西 弘さん
・市教委の指導主事として、すこやかネット(柏原市では青少年健全育成協議会)の事務及び通学合宿や教育コミュニティづくり推進事業の放課後子ども教室、
 家庭教育支援に関わっています。
・各校区ごとの状況やニーズを把握するために、出来るだけ現場に行き、地域のスタッフの方の話を聞くことを大事にしています。
行政として地域の活動を活性化するためには、地域の方の負担を少なくすることを考えています。大学生を紹介することで、人的な負担を減らすことや、
 行事の目的・意図を再認識し、やりがいを感じることで心理的負担を少なくする工夫をしています。そのためには、対話が重要だと考えています。

   
☆ パネルディスカッションを受けての 大阪教育大学 新崎  准教授からのコメント
子どもたちにとっても、大人(ボランティア活動者)にとっても、「必要とされていると感じる。」ことは大切です。今日の話の中でも、そのことが、「がんばろう!」という
 気持ちにつながる
ということがわかりました。
・経済的な貧困の問題とともに、周りから孤立する社会的な貧困にどう取り組むか問題になっています。教育コミュニティづくりに関わっておられるみなさんは、
 活動を通して地域とつながっていると言えます。これからも地域での活動を広めてほしいです。
・様々な立場の人と人との出会いから新しいものが生まれます。子どもと地域の大人、先生、NPOの団体など、お互いが対話することで、大切なものを見直し
 作り出すことが、協働につながります。

3.参加された皆さんの感想から

<実践報告・パネルディスカッションについて>
〇大変参考になったことも多かったです。「孤立」を防ぐためにいろいろな人が参画することによって、活性化しつながりができるということを学びました。
 パネルディスカッションはとても良かったです。うまくいっている話だけでなく負の側面も知りたいし、それをどう克服されたかも知りたいです。
〇各市、各地域のがんばりや地域の様子がよくわかりました。子どもを中心に地域づくりをしていこうということに共感しています。自分の地域でもまたひとつがんばろうと
 いう気持がわきました。各地の報告、府の研修の企画ありがとうございました。
〇地域の特色を生かした取組みを聞かせていただき、とても参考になりました。地域と学校が、子どもをまん中に楽しく元気いっぱい活動されていてステキだなと
 思いました。明日から地域とつながりを少しでも深く持ち、活動を活発にしていきたいです。
〇「ミニ講座」、わかりやすくて良かった。各学校の資料が参考になる!実際、保護者に配ったものや本の資料や年間の活動表等、活動の様子がわかるし
 参考にしたいものがたくさんあった。パネルディスカッションの人達が様々な立場というのがよかった。面白い意見が聞けた。
〇よく似た活動はしているのですが、もう一歩のところで前に進んでおりません。26年度に向けて頑張ってみます。
〇今回はとても勉強になることばかりで多くのことを考えさせられました。実際参加すると、これほど多くの地域の方々が学校・子どものために活動してくださっている
 ことを知り感銘をうけました。閉鎖的な学校も依然として多くありますが、地域・保護者の方たちと学校がつながっていくことで、子どもたちの様々な問題も解決していく
 ことができるのではないかと思います。私は大阪府の中学校教員をめざしています。教員、学校として大切にしなければならないことをこの交流会で学ぶことができ、
 本当に嬉しく思います。
〇各取組みを知ることでいろいろなヒントをいただきました。パネルディスカッションでは、活動を続けていくためにはそれぞれメリットがあり、何といっても負担に
 ならないようなやり方でないと活動が続かないということを、よく肝に命じていこうと思いました。
〇地域活動が子ども達の居場所作りに少しでも役立っているかなぁ…と感じることが出来ました。細くですが長く関わらせて頂くことが重要だと思えたのでこれからも
 つながって行こうと思います。ありがとうございました。

<実演ブース・ダンスパフォーマンスについて>
〇休憩時間の実演が楽しかった。おみやげをいただき、これからの活動に活かせそうです。
〇OYA・RENのブースもありびっくりしました。親学習の活動していて、子育ての楽しさ、子どものかわいさを保護者にもっと知ってもらいたくて、9人の仲間とがんばっ
 ています。簡単に作れる工作物を知り、これらも生かしていきます。
〇実演ブース、良かったです。(見せてもらう+実際やってみる体験)、子どもたちのパフォーマンス発表も心がなごみ良かったです。
〇毎回実演ブースの展示はとても参考になります。昨年教えていただいた中でも2種類を実践させていただき、子ども達に喜ばれました。
〇地域の皆さんが学校の中へ入り込み、連携して、熱心に子育て支援活動しておられる姿に感動しました。休憩の後、13〜14人でダンスを踊られましたが、
 私も一緒に踊りたくなりました。楽しい気分でした。いろいろお世話になり有難うございました。

このページの作成所属
教育庁 市町村教育室地域教育振興課 地域連携グループ

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