賃上げ一時金調査  平成22年  【春季賃上げ】(最終報)

更新日:2010年7月23日

 平成22年春季賃上げ妥結状況

              (最終報)

   

                             【加重平均(組合員1人あたり平均)】

□ 妥結額・賃上げ率ともに、2年連続で前年水準を下回る。

  ・妥結額   4,903円 (前年:5,426円)

  ・賃上げ率   1.65% (前年:1.80%)

□ 妥結額対前年比(*)  317円減・6.1%減

  ・大手企業において減少幅が大きい。

  ・製造業は微増、非製造業は15%以上の減少となっている。

  (*)「妥結額対前年比」は、前年・今年ともに妥結額が明らかな278組合における比較



1 春季賃上げの調査対象

 大阪府総合労働事務所では、今年の府内労働組合の春季賃上げ妥結状況等をまとめました。
 本調査は、府内に所在する約2,000組合を対象として実施し、5月17日までに妥結した486組合のうち、妥結額や平均賃金、組合員数が明らかな397組合(89,723人)について集計しました。


2 経済的背景と交渉経過

 (1) 平成22年の春季賃上げ交渉は、「景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。先行きについては、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される一方、雇用情勢の一層の悪化など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。」[内閣府月例経済報告(平成22年2月)]という状況のもと、電機・自動車等の大手組合が要求を提出しスタートしました。

 (2) 経営側は、今次労使交渉・協議について、「賃金より雇用を重視した交渉・協議」を基本的考え方とし、厳しい経営環境下における総額人件費決定のあり方として、「賃金の決定は自社の支払い能力に即して判断」「賃金カーブを維持するかどうかについても、労使が実態に即し話し合い判断」「一時的業績変動は、賞与・一時金への反映が基本」などを挙げており、ベースアップは困難と判断する企業が多数にのぼる見込み、賞与・一時金についても厳しい業績結果を反映したものとする企業が多いと想定されると示しています。
 また、総実労働時間短縮の要求に対しては、生産性の向上を前提とし仕事や働き方の見直しを図ること、非正規労働者の処遇改善の要求に対しては、自社の従業員の処遇に関して、同一価値労働同一賃金の考え方に基づき、必要と判断される対応を図る、としています。((社)日本経済団体連合会「2010経営労働政策委員会報告」)

 (3) 一方、労働側は、「賃金水準の低下を阻止するため、賃金カーブ維持分の確保をはかる。賃金制度が未整備な組合は産別指導のもとで、連合が示す1歳・1年間差の社会的水準である5,000円を目安に要求を行い、賃金水準の維持をはかる。」「そのうえで、各産別は産別・単組の実態をふまえ、産業・規模間格差や企業内の賃金体系上の歪や賃金分布の偏りの是正も含めて、賃金改善に取り組む。」「各産別・単組はより賃金の水準を重視(絶対額水準)した取り組みを徹底し、個別賃金水準の維持をはかる。」「生活の基礎である月例賃金の維持・改善を最優先した闘争を推進していくが、一時金を含めた年間収入の維持についても、生活防衛の観点からその水準の確保に努めるものとする。」(連合:「2010春季生活闘争方針」)、「誰でも1万円以上、時給100円以上の賃金引き上げ、均等待遇(同一労働同一賃金)実現を求める統一要求目標を確認し、底上げ重視の賃金闘争を行う」「時給1,000円以上、日額7,500円以上、月額16万円以上を統一の最低賃金要求とし、産別・企業内最低賃金協約締結を追求する」(国民春闘共闘委員会:「2010国民春闘方針」)などと主張しました。

 (4) 交渉日程では、各産別傘下の大半の組合が3月上旬までに要求提出を終え、金属労協の集中回答日である3月17日を中心に回答の引き出しを行いました。その後、中小組合においても交渉が本格化し、現在も交渉が継続されています。


3 調査結果【加重平均結果】

 (1)   妥結額の推移【「表1」】 [PDFファイル/74KB] 【「表1」】  [Excelファイル/25KB]

  府内労働組合(397組合、89,723人)の加重平均(組合員1人あたり)妥結額は4,903円、賃上げ率は1.65%で、前年最終集計との比較では、妥結額・賃上げ率ともに2年連続の減少となっています(21年妥結額:5,426円、賃上げ率:1.80%)。
  また、前年・今年ともに妥結額が明らかな組合(278組合、68,107人)における比較では、妥結額4,847円(前年:5,164円)と、対前年比317円減・6.1%減となりました。

 (2)  企業規模別妥結状況【「表2」】 [PDFファイル/65KB] 【「表2」】  [Excelファイル/35KB]

   妥結額、賃上げ率を企業規模(従業員数)別にみると、
   「299人以下 」が、4,410円、1.64% (前年:4,076円、1.53%)
   「300から999人」が、4,972円、1.73% (前年:4,963円、1.71%)
   「1000人以上」が、4,972円、1.63% (前年:5,688円、1.85%)
   となっています。

   また、前年・今年ともに妥結額が明らかな組合における対前年比較では、
   「299人以下 」が、対前年比180円増・4.2%増 (22年:4,474円 21年:4,294円)
   「300から999人」が、対前年比78円減・1.5%減  (22年:5,151円 21年:5,229円)
   「1000人以上」が、対前年比441円減・8.4%減 (22年:4,837円 21年:5,278円)
   と、企業規模1,000人以上の組合でマイナス幅が大きくなっています。

 (3)  産業別妥結状況【「表3」】 [PDFファイル/87KB] 【「表3」】  [Excelファイル/32KB]   

妥結額を産業別にみると、製造業は4,866円(前年:5,436円)、非製造業は4,948円(前年:5,409円)となっています。
   なお、全産業の平均妥結額(4,903円)を上回った産業は、「情報通信業」「化学」「機械器具」等で、下回ったものは「運輸業・郵便業」「金属製品」「鉄鋼」等となりました。
  また、賃上げ率が全産業の平均賃上げ率(1.65%)を上回った産業は、「パルプ・紙・紙加工品」「輸送用機械器具」「非鉄金属」等で、下回ったものは「運輸業・郵便業」「複合サービス事業、サービス業」「印刷・同関連」等となりました。

  前年・今年ともに妥結額が明らかな組合における対前年比較では、製造業が4,898円(前年:4,839円)と59円増・1.2%増、非製造業が4,770円(前年:5,660円)と890円減・15.7%減となり、製造業は微増しているのに対し、非製造業は大幅な減少となっています。
  なお、妥結額が前年を上回った業種は、今回分析対象としている全17業種のうち7業種で、「機械器具」「パルプ・紙・紙加工品」「化学」等となりました。一方、前年を下回ったものは10業種で、「複合サービス事業、サービス業」「卸売・小売業」「電気機械器具」等となりました。

参考資料1、2、3 [PDFファイル/161KB] 参考資料1、2、3 [Excelファイル/50KB]
 

このページの作成所属
商工労働部 雇用推進室労働環境課 地域労政グループ

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