モデル自主行動基準(個品割賦購入あっせん事業者向け)

更新日:2009年8月5日

モデル自主行動基準(個品割賦購入あっせん事業者向け)・ 印刷用[PDFファイル/159KB] 

1.加盟店の管理の徹底
(1)加盟店契約時には、加盟店の事業に関する広告チラシ、パンフレット、契約書面、販売・勧誘マニュアルなどを取り寄せ、ホームページを閲覧するなどして契約加盟店としてふさわしいことを確認する。その際、下記の場合を把握したときには契約を締結しないこととする。
 ア 商品・役務の価格が適正な範囲内でない場合(他事業者の同種商品・役務の価格と比較するなどして確認する。)
 イ 商品・役務の効能・効果の表示に合理的な根拠がない場合
 ウ 商品・役務の効能・効果が虚偽・誇大となっている場合(他事業者の類似の商品・役務と比較するなどして確認する。)
 エ イ・ウのほか、特定商取引法の禁止行為が行われている場合
 オ 契約条項に消費者契約法により無効となる条項が記載されている場合
 カ 大阪府消費者保護条例に定める不当な取引が行われている場合
 キ 特定継続的役務提供を行っていながら、その旨の申告をしていない場合
 ク 連鎖販売、業務提供誘引販売を行っている場合

(2)加盟店契約締結後も定期的に継続して、広告チラシ、パンフレット、契約書面、販売・勧誘マニュアルなどを取り寄せ、ホームページを閲覧するなどして加盟店の実態把握をする。
  実態把握の結果、(1)アからクに該当する場合は加盟店指導を行い、改善されなければ加盟店契約を解除するものとする。
 さらに、下記アからエの場合には直ちに加盟店の調査を行い、(1)アからクに該当することが判明すれば加盟店指導を行い、改善されなければ加盟店契約を解除するものとする。
 ア 契約件数に比して解約件数や抗弁申し立て数が通常より多い場合
 イ 契約者が高齢者・若年層に不自然に集中している場合
 ウ 解約・取消をめぐり消費生活センター等による仲介・あっせんに係わる事案が多い場合
 エ 消費生活センター等より苦情相談が多いと連絡を受けた場合
 なお、上記理由により加盟店契約を解除した場合は、その加盟店の名称・所在地・事業の概要及び加盟店契約解除の理由を公表する。 

(3)加盟店の枝番(子番)を廃止する。また、下記の項目に留意する。
 ア 契約書には加盟店契約を締結している加盟店のみを表記する
 イ 加盟店と販売代理契約を結んでいる販売店がある場合には「代理店」と表記する
 ウ クレジット契約書面については加盟店以外のものが取り扱うことのないようにする
 エ 加盟店と販売代理契約を結んでいない店舗等が割賦購入あっせんを行っていることが判明した場合には、直ちに指導を行い、改善されなければ加盟店契約を解除する

 (4)加盟店調査・指導担当部門は(1)から(3)で把握した情報を抗弁内容の調査担当部門に伝え情報の共有をはかる。

2.適正な与信
(1)下記事項を確認し不備のない契約書面の交付を徹底する。
 ア 収入の種類と収入額
 イ 年金生活者の場合、年金の種類や年金額
   ウ 付帯役務か関連商品か
 エ 商品名、役務内容の表記が「セット」や「一式」の場合には商品・役務内容が購入者にその内容や種類、数量がわかる別紙書面の交付の有無
 オ 支払総額
   カ 実質年利
アからカの記載のないものには与信を行わない。
さらに、契約者・連帯保証人以外の氏名等(例:参考人)の記載があるものには与信を行わない。

(2)下記の事項を確認または遵守し電話確認を徹底する。
   電話確認の結果、大阪府消費者保護条例に定める不当な取引が行われたことがわかった場合は、与信を行わない。
(確認事項の質問を始める前に伝える事項)
   ア 加盟店担当者がそばにいないことを確認する
   イ 冒頭に質問すべき事項に正確な返答をしなければ購入者が不利益になることを説明する
 ウ 録音する場合には最初にその旨を伝える
 エ 購入者に個品割賦購入あっせん契約書面を手元におくことを促す
(確認の冒頭に質問すべき項目)
 オ 支払回数が多くなるほど、支払総額が大きくなることを説明した上で、自らの意思で支払回数を判断したかどうかを質問する
 カ 購入者の性別、年齢、収入から判断して、購入の必要性が明白ではない場合、または過量な購入である可能性がある場合は、購入目的を質問する
(契約書面記載事項についての質問の方法)
 キ 勤務先、年収、居住年数の記入の有無を質問する
 ク 勤務形態(正社員・派遣社員・パート・アルバイト)の種別を質問する
(展示会販売の場合)
 ケ 展示会場で自社の出張担当者と面談していても、さらに電話確認をする
(特定継続的役務に該当する役務?供業者が販売している商品の場合)
 コ 提供される役務に購入商品がどの程度必要と説明されたか
(購入者から購入の意思がなかったと告げられた場合)
 サ 購入者には加盟店へその旨書面送付を促し、加盟店には契約申し込みに至った経過を自社へ報告するよう求める
(購入者からクーリング・オフの意思を告げられた場合)
 シ 購入者には加盟店と自社にその旨書面通知するよう促す
((1)および(2)アからサの確認により与信しないこととした場合)
 ス 与信しないこととした情報とその理由を加盟店営業担当及び加盟店管理・指導担当責任者にフィードバッグする(教育の徹底)
 セ 電話確認担当者には当該個品割賦購入あっせん契約が適合性を欠いていないかどうかを見極める担当でとを自覚させ、その見極めのために必要な特定商取引法・消費者契約法などの消費者法の教育を充実徹底させる

(3)与信限度額
 ア 原則として個品割賦購入あっせん与信総額は年収の10%と100万円のうち小さい方の額とする
 イ アを超えて与信する場合には、その判断の根拠となった記録を保存しておく

3.抗弁に対する調査・報告の徹底
(1)抗弁内容・理由について十分調査を行う。
(2)調査・報告を終えるまでは支払いの請求は行わない。
(3)抗弁の処理を長期間放置しない。
(4)加盟店に対して購入者等とのトラブルの解決を速やかに行うように求める。
(5)抗弁事由に正当性が認められ、支払請求を行わない場合にはその旨を購入者に通知する。
(6)立替払い契約を取り消し、既払い金を返還する場合には購入者にその旨と返還先を確認する。
(7)支払いの請求を再開する際には、購入者等に対して支払いの請求を行うこととその理由を通知する。
(8)抗弁内容の調査担当部門は(1)から(7)で把握した情報を加盟店調査・指導担当部門に伝え情報の共有をはかる。

4.加盟店情報交換制度の充実
(1)加盟店の実態把握にこの制度を活用する。
(2)1.(2)の規定により加盟店契約を解除した場合は必ず登録する。

5.個人信用情報機関の有効活用
(1)個品割賦購入あっせん契約を締結する際には必ず、全件登録する。
(2)成約情報の登録は個人信用情報機関の制約の下、できるだけ速やかに行う。

6.苦情処理
(1)苦情処理の担当電話番号を契約書面に記載する。
(2)購入者等からの加盟店に苦情・相談があれば速やかにその内容を十分調査する。
(3)必要に応じ加盟店に対して購入者等とのトラブル解消のための措置を講じる。 

7.社内教育の充実
(1)購入者等からの苦情・相談については消費者相談担当部署のみならず、経営トップ・営業担当が情報を共有し、トラブルの実態を把握する組織体制を整備する。
(2)割賦販売法、特定商取引法、消費者契約法等の関連する研修を拡充する。 

8.情報公開の義務
(1)IR情報・CSRレポートに下記の事項を情報公開する。
 ア 自主行動基準と遵守の表明
 イ 自主行動基準遵守の定期的な見直しと評価の経過報告
 ウ 自主行動基準についての担当部署・責任者

このページの作成所属
府民文化部 消費生活センター 事業グループ

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