・トコジラミは、俗称でナンキンムシ(南京虫)とも呼ばれており、どちらも同じ昆虫のことを意味します。
・トコジラミは温帯から寒冷地帯にかけて広く分布し、日本でも各地で生息が確認されています。
・「シラミ」という名前がついていますが、髪の毛などに住み着いて吸血するアタマジラミなどのシラミ目の昆虫とは全く異なるグループの昆虫になります。
(トコジラミは、分類学的にはセミ、カメムシなどと同じ、カメムシ目に属する昆虫です。)
写真提供:地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所
・体長は5mmから8mm程度で、色は茶褐色、非常に平らな形態をしています。
・卵から孵化した直後の幼虫も、成虫をそのまま小さくしたような体型をしています。
・トコジラミの栄養源は血液のみです。オスメスの成虫、幼虫ともに吸血し生活しています。
・特に成虫は飢餓に強く、吸血ができなくても長期間(6ヵ月以上とも言われています)生存することができます。
・生涯にわたって飛ぶことはありません。
・トコジラミによる主な被害は、刺されて起こるアレルギー反応による「かゆみ」です。
生活環境の清潔、不潔に関係なく生息し繁殖して被害をもたらします。
(営業施設で発生した場合は、風評被害等による経済的被害も被むることがあります)
・主に夜間、寝ているときに、肌が露出しているところ(足、手、腕、首、お腹など)を刺し吸血します。
(刺される時に注入される唾液(血液を凝固させないために注入するもの)のアレルギー反応により、刺された箇所に赤い斑点ができることがあります。)
・刺される被害は年中ありますが、気温が高くなり活動が盛んになる夏場に最も多く見られます。
・トコジラミは、ベッドマットやマットレスの間、畳の下、柱や天井と壁の隙間、カーテンの折り返し部分、壁に掛けられた額や鏡の裏側、テレビなどの電気製品やコンセントプレートの中などに潜伏していることが確認されています。
・昼間は狭い隙間に潜んでいるため、特に生息数が少ないうちは発見が難しいですが、数が増えてくると潜伏場所の周辺の黒っぽい染み(血糞と呼ばれています)が目立つようになります。
すべての生息場所を確実に駆除しなければ、再び増殖し被害にあう可能性のある非常に厄介な昆虫です。市販で比較的容易に手に入る、ゴキブリ等駆除用のピレスロイド系のエアゾール殺虫剤に抵抗性を示すものも見つかっており、個人では根絶が難しいため、専門業者による駆除が望ましいです。
(大阪府では、薬剤の配布や駆除等は行っておりません)
このページの作成所属
健康医療部 四條畷保健所 衛生課
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