今月の事例解説(R2.11)

更新日:令和2年12月1日

今月の労働相談事例解説(Q&A)

Q1 労働者から、年次有給休暇に関する相談

私はアルバイトとして働き始めてから半年が経ちます。有給休暇を取得したいのですがアルバイトにも有給休暇はありますか。また、有給休暇を使った際、賃金はどのようになりますか。



年次有給休暇とは、労働者の心身の疲労を回復し、労働力の維持・培養を図るとともに、ゆとりある生活の実現にも資する観点から、労働者に対し、休日のほかに毎年一定日数の有給の休暇を与える制度です。
使用者は、雇入れの日から起算して6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、勤続年数に応じて有給休暇を付与しなければなりません。(労働基準法第39条第1項、同第2項)。
また、アルバイトやパートタイム労働者のような非正規労働者であっても、週所定労働日数や週所定労働時間に応じて有給休暇が付与されます(労働基準法第39条第3項)。
なお、有給休暇の要件である継続勤務とは、労働契約の存続期間、すなわち在籍期間をいいます。継続勤務か否かについては、勤務の実態に即し実質的に判断すべきものであり、定年退職による退職者を引き続き嘱託等として再採用している場合や、日々雇い入れられる者・期間を定めて使用される者等であってもその実態からみて引き続き使用されていると認められる場合は、実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算します(昭63.3.14 基発150号)。

次に、有給休暇に対する賃金については、就業規則等の規定に基づき、次の3種類のいずれかを支払わなければなりません。
(1)労働基準法で定める平均賃金
(2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
(3)健康保険法第40条第1項で定める標準報酬月額の30分の1に相当する金額【法第39条第9項】
これらのうちいずれを支払うかについては、労働者各人についてその都度、使用者の恣意的選択を認めるものではなく、就業規則等であらかじめ定めておかなければならず、定めた場合はその方法によって賃金を支払わなければなりません(昭27・9・20基発675号)。

Q2  労働者から、ボーナス(賞与)の支払いに関する相談

私は正社員として3年間働いており、先月、別会社に転職をしました。前会社のボーナス支給日後に退職をしたのですが、ボーナスが口座に振り込まれていませんでした。支払いを求めることはできますか。



ボーナス(賞与)は、法律上、支給が義務づけられているものではありません。行政解釈では、賞与を「定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給額が予め確定されていないもの」と定義し、定期的に支給され、かつ支給額が確定しているものは賞与とみなさないとしています(昭22.9.13 発基17号)。
賞与の支給については、一般に就業規則等に基づく場合は支給時期や支給要件等が定められ、労働組合があれば交渉して額を定める場合や、会社の業績等を勘案して使用者が定める場合があります。また、企業業績の著しい低下などがある場合には支給を延期すること、又は支給しないことがあると定められている場合もあります。
賞与の支給対象者について、就業規則等で支給日又は一定の基準日に在籍している者に対し支給する旨が定められている場合や、支給日在籍要件が従来からの慣行になっている場合は、算定期間(支給対象期間)中に勤務していたとしても、支給日又は一定の基準日に在籍していない者には賞与は支給されないこととなります。

前会社の就業規則等を確認の上、自身が支給要件に合致している場合は会社に支払いを求めてはいかがでしょうか。

Q3 使用者から、テレワーク導入に関する相談

テレワークの導入を検討しているのですが、就業規則を変える必要はありますか。

テレワークを導入する場合には、就業規則にテレワーク勤務に関して規定しておくことが必要です。
この場合、就業規則に直接規定する場合と、「テレワーク勤務規程」といった個別の規程を定める場合があります。いずれの場合も、テレワーク勤務に関する規定を作成・変更した際は、労働者の過半数代表者の意見書を付して所轄労働基準監督署に届出を行うことが必要です。
なお、就業規則の作成・届出義務がない会社であっても、トラブルを防止するため、労使協定を結んだり、労働条件通知書で労働者に通知しておくべきでしょう。
また、10月12日から当課で「テレワークサポートデスク」を開設していますので、何かあればご相談ください。  
 

このページの作成所属
商工労働部 雇用推進室労働環境課 相談グループ

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