おおさか木育円卓会議

更新日:2016年8月30日

おおさか木育円卓会議を開催しました      

 府内における「木のぬくもりネット」活動の拡大に向け、木育の関係者が一堂に集まり、これまでの取り組みや目指すべき姿について語り合い、ネットワークづくりを図ります。

日時

 平成25年4月23日(火曜日)14時30分から16時00分                         

場所

 Café & Meal Muji グランフロント大阪             

出席者

 島根県、大阪教育大学、株式会社良品計画、東京おもちゃ美術館、大阪府地域産材活用フォーラム、大阪木材青年経営者協議会、大阪市製材業協同組合、NPO法人木育フォーラム、河内長野市、和泉市、大阪市住之江区、大阪府

1.開会挨拶

・大阪府:日本の森林は重要であり、地元の木材を使うということも非常に重要。府内は、森林が都心からわりと近いところにあり、非常にいい木材が出ていたが、利用が少なくなってきた。府としても、木の良さやあたたかさを子どもたちに伝えていく活動として、「木育」に取組んでいこうとしていたときに、「おおさか木育円卓会議」という場を持つことができて、大変良かった。この会議において、出席様の経験談や提案を頂きながら、府も「木育」に取組む。

 副知事                                                          

2.話題提供 

・東京おもちゃ美術館:子育て、暮らしの中にもっと木を取り入れていこうという取り組みは、「ウッドスタート」、「木育」という合言葉で全国展開中。そんな中で、多くの方々のご協力で本日の会を開催するに至った。日本は森林大国であり匠の国であるので、材も技も優れているはずなのに、なぜ暮らしに木を取り入れることが難しいのかと考えることが多い。川下から川上へラブコールを送り、川下からいい流れを作っていくべき。「ウッドスタート」は、赤ちゃんが生まれると地産地消の木のおもちゃをプレゼントするという取り組み。新宿区でスタートし、新宿区と姉妹提携を結んでいる長野県伊那市でもおもちゃを作成。ここでは十分に産業として成り立っており、地場産業を盛んにする好例のひとつ。

おもちゃ                                                                                                                                    

・大阪府:府内での先進的な木育に関する取り組みとして、河内長野市では内装に木材をふんだんに使用した子育て支援センター「あいっく」が昨年10月にオープンし、好評を得ている。また、和泉市では、市内の民間保育園の新築に際し、地元の和泉材の使用を働きかけることで、構造材や内装に多く木材を使用し保育園が増えている。先進的な事例以外でも、行政は保育所の内装木質化への支援、NPO法人は小学校等で出前授業、民間企業は間伐材使用ベンチの寄贈など、それぞれの立場で木育の取り組みを進めてきているが、相互の連携が十分でないというのが現状。そこで、これらの主体をネットワーク化する「木のぬくもりネット活動」によって、より足腰の強い広がりのある取り組みが展開されることを期待。

室長                                         

・株式会社良品計画:無印良品は、創業以来「天然素材」の魅力を生かすことに取り組んでおり、生活に天然素材の持つぬくもりを取り入れ、「感じ良いくらし」を実現したいという想いを持っている。そこで出会ったのが、子どもたちに木のぬくもりを伝える活動「木育」。東京有楽町に設置した子どもの遊び場は、大変好評で、本店舗でも同様の「木育ひろば」を設置。大阪でもさらに「木育」を進化させていきたい。さらに全国で6月より、おおさか材で作った「木のおもちゃ」が販売されるので、ぜひ今後も「木育」の取り組みにご協力いただきたい。  

 良品                                      

3.意見交換

・島根大学:「木育」と聞くと、木を育てることだと認識している人が多くいるが、実際は全く逆で、木を切って森を育てていくこと。それが持続可能な循環型社会を創っていく上で必要。この取り組みは国民運動なので、すべての人の従来の意識を変えて「木育」をよく理解してもらいたい。

・大阪教育大学:木を切って使うことがどれほど大切なことか、木をどのように育て、どこに使うのか、また木材を最終的に持続可能な資源としていくにはどのようなことが必要かというような教育を、学校の教員となる学生や、小中学校の児童に教えていかなければいけないと強く感じる。

・河内長野市:河内長野市は「奥河内」をキャッチコピーとして、駅に木をたくさん使ったり、駅前の子育てセンター「あいっく」でもふんだんに木を使用している。大変好評で、子どもの頃から木のぬくもりを知ってもらい、木の素材の素晴らしさを実感してもらえる場となっている。

・和泉市:和泉市では、林業に関する取り組みを積極的に進めており、和泉市の木材利用を推進するため「木鬼(キキ)」というキャラクターを作り和泉産木材「いずもく」をPR。「泉北木材利用シンポジウム」では、泉大津市・高石市、忠岡町と共同で、府民のみなさまに木の良さ、木を使うことの大切さをPR。

・大阪府地域産材活用フォーラム:地域産材活用フォーラムは、大工や工務店等が連携し木材を活用していく取り組み、国や大阪府の支援のもと立ち上げ。木材、特にスギがなぜ健康に良いのかということを、科学的な実証のもと具体的な数字で示すべき。大学等の協力により、健康に良いという数字が出ているので、そのことを積極的にPRしていかなければならない。

・大阪木材青年経営者協議会:当協議会は、基本的に45歳以下の大阪府内で木に関する商売をしている経営者で構成。2年前に立てた5カ年計画の1つに、「木工工作を通じて子どもたちの豊かな心と健康を育もう」というテーマがあり、その一環として親子木工工作や、夏休みに木工教室を開催するなど、子どもたちが木に触れる機会を設けてきた。

・大阪市製材業協同組合:3年ほど前から木育活動に目を向け始め、近隣の小中学校を対象に出前授業を行い、子どもたちにマイ箸づくりなどを実施。特に、お母さんや子どもをメインターゲットにした木材の普及活動をしている。

・NPO法人木育フォーラム:大阪は木材の消費地なので、大阪で木材が使われると川上の林業も活性化されるとの思いで、大阪で木育活動を行っている。主な活動としては、小学校での出前授業や木工体験を実施。木を切ってどんどん使っていくことが環境を守ることにつながるということを、子どもたちに伝えていきたいと考えている。

・大阪府:府は、各主体の取り組みをつなぐコーディネーター役を担っていきたい。府民寄附を活用した「一園一室木のぬくもり推進モデル事業」では、民間保育所の木質化だけでなく、施工工務店には地域における一園一室木質化運動の相談窓口を担ってもらい、木育を推進していきたい。

・東京おもちゃ美術館:3年以内に100市町村、100企業・団体にウッドスタート宣言をしてもらいたい。年度末には東京にて「木育サミット」を予定、これらのスタートがここ大阪。大阪からいい発信をしていきたい。

・大阪市住之江区:区内には、木材集積地である平林があり、今年度を「住之江区木育元年」と位置付け、新生児へ木製のプレゼントを検討中。また、区役所での内装木質化も検討中。

島根大大教大河内長野住之江木材青年               

4.調印式

 ・木のぬくもりネット活動宣言の調印

 (調印内容)

 私たちは、木の持つ暖かさや柔らかさ、香りなどの特性を活かし、子どもの育成環境の向上を図るため、関係者が一致協力して、子どもたちに木のぬくもりを届ける活動に取り組むことを宣言します。

木のぬくもりネット調印調印書                        

このページの作成所属
環境農林水産部 みどり推進室森づくり課 森林支援グループ

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