平成28年12月委員会会議会議録

更新日:2017年1月30日

大阪府教育委員会会議会議録

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1 会議開催の日時

平成28年12月16日(金曜日) 午前 9時57分 開会

                    午前10時35分 閉会

2 会議の場所

   新別館北館1階 災害対策本部会議室

3 会議に出席した者

教育長向井 正博
委員竹若 洋三
委員井上 貴弘
委員岩下 由利子
委員良原 惠子
委員岡部 美香
教育監和田 良彦
教育次長太田 浩二
教育センター所長山崎 政範
教育総務企画課長後藤 克己
人権教育企画課長岸本 雅彦
教育振興室長橋本 光能
高等学校課長松田 正也
支援教育課長田中 一人
保健体育課長田中  実
市町村教育室長浦嶋 敏之
小中学校課長坂本 暢章
地域教育振興課長津田   清
教職員室長河西 陽三
教職員企画課長古田   正
教職員人事課長白居  裕介

4 会議に付した案件等

◎ 議題1 知事からの意見聴取に対する回答の承認について

◎ 議題2 平成29年度「府立学校に対する指示事項」及び「市町村教育委員会に対する指導・助言事項」について

5 議事等の要旨

(1) 会議録署名委員の指定

 井上委員を指定した。

(2) 11月18日の会議録について

 全員異議なく承認した。

(3) 議題の審議等

 

◎ 議題1 知事からの意見聴取に対する回答の承認について

【議題の趣旨説明(教育総務企画課長)】

地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた平成28年9月定例府議会に提出された次の議案について、大阪府教育委員会事務決裁規則第5条に基づき教育長が代決により異議がない旨を回答した。この代決を、大阪府教育委員会事務決裁規則第7条第2項に基づき承認する件である。

○事件議決案

1 指定管理者の指定の件(教育委員会所管施設)

○条例案

1 大阪府スポーツ推進審議会条例一部改正の件

2 職員の退職手当に関する条例一部改正の件

3 職員の給与に関する条例等一部改正の件

4 職員の育児休業等に関する条例等一部改正の件

【質疑応答】

なし。

 

【採決の結果】

賛成多数により、原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、竹若委員、井上委員、岩下委員、良原委員、岡部委員)

 

◎ 議題2 

平成29年度「府立学校に対する指示事項」及び「市町村教育委員会に対する指導・助言事項」について

【議題の趣旨説明(高等学校課長、小中学校課長)】

標記における「取組みの重点」について、決定する件である。

 

 【質疑応答】

(向井教育長) 両項目とも、毎年毎年項目が増えてきたので、その中でも最重点ということで項目を絞って、その他は本編に入れさせていただくというのが、今回一番の変更点である。

(井上委員) 先ほど本編は1月にとおっしゃっていたので、例えば、2−8頁の(9)いじめの防止のイの定期的なアンケート調査という記述があるが、こういったものを、誰が、定期的に、どのくらいの期間で、具体的にどのようなアンケート調査をやっていくのかというような質問は、1月にさせていただいた方がよいか。

(松田高等学校課長) 生徒へのアンケートの話ですね。

(井上委員) 事務局が指示してするのか、校長先生の判断でされるのかとか、定期的にとはどのくらいの頻度でやるのかといったことは、1月にお伺いした方がよいか。

(松田高等学校課長) 既にやっているが、年間2回、この形でという基本的なフォームを示し、大体前半の時期、後半の時期とでやっているアンケートがある。このアンケートについても、国全体が、いじめの防止をもっとしっかりしていこうということで、府としても、より書きやすい形、もっと発見しやすい形ということで、今、対応を検討しているというところである。それも含めて、来年度に向けて、いじめ審議会の中でもこの話をしているので、ここで審議もいただきながら、内容を検討し、より発見しやすいよう改善していこうと思っている。これについては、府のほうから学校に指示しながらやっていきたいと思っている。

(坂本小中学校課長) 小中学校も同様で、既に府がフォームを示して、年間複数回するようにという指示をして、概ね2回から3回やられていると把握している。

(井上委員) 2回するか、3回するかは、各小中学校の校長先生が判断して決められるのか、それとも市で決められるのか。

(坂本小中学校課長) 市の教育委員会が指示をしている場合がほとんどで、おおむね学期毎というのが多い。

(竹若委員) 先ほど教育長の方から、非常に中身が多くなってきているから精査したというお話を聞かせていただいた。それは大事だと思うが、例えば学校現場の教員の視点から見た場合、重点項目ということだけを取り上げたときに、高等学校で30から18へ、約半分近く減った。さらに小中学校も32から20に。その減ったということがどんなイメージを与えるのかを、私は心配している。確かに、年々課題も増えてきているので、指示事項もかなり増やしてきた経過がある。29年度は、この減ったことに関して説明がしっかりされないとダメではないかと思う。だから、校長を集めて説明されるときに、その趣旨をしっかりとわかっていただけるように、一枚ものを用意するなり、市町村の教育長に説明するときも一緒だと思うが、その点は重々お願いしておきたいと思う。私も資料をいただいて、さっと見たときに、ごく自然に「あ、減ったな」という感じがあった。精査し、一元化していくというのは、非常に大事だと思うが、例えば、府立学校でいうと、キャリア教育の項目が消えている。考えてみたときに、例えば、エンパワメントスクールは学び直しということで一本化、一方ではキャリア教育を充実させると謳っている。しかもエンパワメントスクールをこれから増やして行こうという段階の中で、キャリア教育という項目がないのはいかがなものか。それは、本編で謳っていただいているならそれでいいのかもしれないが、そういう思いを一つ持った。それと、私がずっと言い続けているのは、高校生の不登校の子どもたち。これも中退・不登校で一本化されている。これは、わからないこともない。ところが小中学校関係でいうと、体罰、いじめ、暴力行為、不登校、一本化しながらも、中の項目はきちっと残している。そうして考えると、2−8頁の(8)中退・不登校の未然防止のところは、府立学校の指示事項としては物足りないような感じがする。もし検討いただけるならば、不登校というのは非常に大きな問題であるし、今月末に教育センターの方で高校生の不登校に係る講演があって、是非参加させていただいて勉強させていただきたいと思うが、そういうことから考えると、不登校に対する深刻感が感じられないということで、検討いただけたらと思う。それから、キャリア教育という言葉について、2−8頁の(8)アで一回だけ出てくる。他はキャリア教育が消えてしまっている。そのあたりも、ご検討いただけたらと思う。

(和田教育監) これについては、私の方から各校長に12月末に説明させていただくことになっている。今、言っていただいたことについて、説明はパワーポイントを使ってやろうと思っているので、そのあたりを明示して、説明させていただきたいと思う。どうして重点から降りたのかということについて、それぞれの項目を挙げて説明させていただきたいと思う。また不登校の問題については、おっしゃるとおり深刻な課題で、大阪の高校生の不登校は全国一だということで、説明の中で触れながらさせていただきたいと思っている。

(竹若委員) 和田教育監からそのように説明いただいたが、できれば表紙をめくってすぐ目次ではなく、29年度の教育長の思いを載せるといいのかと思うが、それも併せて説明されることを考えていただければ。

(向井教育長) 少し補足させていただくと、平成29年度に特に最も取り組んでほしいという項目を絞らせていただいた。竹若委員もご存じのとおり、資料の後ろに解説が、キャリア教育についてももちろんだが、載っているので、そちらを読んでいただくのがベストである。今回は前だけ取り上げて、ご審議いただいているが。

(井上委員) 竹若委員がおっしゃったことは、内容に関してはそのとおりだと思うが、重点が30から18になったというのは、私としてはむしろ、重点はまだ多いという感覚である。やはり、これは教育庁が決めた、ある意味、骨太の経営方針みたいなものなので、もっとガツンと絞って、5つとかでもいいのではないかと思う。教育長がおっしゃったように、後ろにたくさんあるということなので。ただ、それを、竹若委員がおっしゃるように丁寧に説明しないと、「ここだけでいいのか」という話になるかもしれないので。特にここはしっかりやっていくんだと、もう少し濃淡をつけていいと思う。問題、課題が非常に多いので、年度年度にこれをやっていくんだ、ということが大事かと思う。その辺は、絞り込みも今後考えていただくのと同時に、竹若委員がおっしゃったように取りこぼしがない丁寧な説明もしなければ。これが、教育庁が力を入れてほしいことだということが、各先生方にわかっていただけると思うので、またご検討いただきたい。

(岩下委員) 少し細かくなってしまうが、体力づくりの取組みということで、付属の資料をいただいているが、現場の先生方も頑張っていただいて、いい取組みができており、数値が上がっているが、体力づくりを図るような指導について、もう少し細かいところを教えてほしい。

(向井教育長) 内容をもう少し詳細に、というお話ですね。

(岩下委員) 資料を拝見した結果、現状、小中学生というのは運動する時間が短いということで、体力をなかなか向上できない子がいる。私が思うには、運動嫌いな子、授業が面白くない子、という生徒さんたちが、先生の指導、取組みによって、何かクリアできたという喜びとか、達成感を感じさせるような内容などにしていただけると。要は、やや好きとか、好きな子は、運動させればすると思うが、嫌いな子は、引っ張っていってあげないと、やや好きまでいかないと思う。この数値がいつも上がらないので、他は少し上がっていると思うが、嫌いな子はそのまま、ほんの少しだろうが、数値が全然変わっていないので。楽しい授業というより、嫌いな子に興味を持たせるような授業を、市町村の教育委員会から学校側へ、もう少し呼びかけていただきたい。

(向井教育長) 岩下委員がおっしゃった、ちょうど時期的に平成27年度の運動能力の調査結果が出たので、それも触れていただいた。例えば2−24頁だが、他の項目では参考の文書がついているので、体力づくりのところで、前の調査結果など参考になるような項目、ここを参照してほしい、などをここに入れればどうかと、今、岩下委員のお話を聞いて思った。

(岩下委員) そうですね。毎回毎回、全国平均よりも数値は低い。大阪はワースト1くらいなので、そう思った。

(向井教育長) 検討させていただく。

(岡部委員) 2−7頁と2−20頁の、重点項目3とそれぞれの冊子でなっているところについて伺いたい。次の学習指導要領改訂で一番大きなポイントのひとつである特別教科道徳ができることに伴ってだが、小中学校では、(6)のウのところで、特別教科道徳のことが書かれていて、共通の項目として人権尊重の教育の推進と書かれていて、特別の教科ができるということで、道徳教育は今まで全体として、教科以外のところでしてくるというのがあったことを受けて、人権教育の方を全体的に広げていこうと、道徳の教科化というのと人権教育の広がりが見えるという形で、この二つがここに合わされているというのは、私は積極的な案だと思っている。重点項目として書かれていることは、高く評価されるべきだと思う。しかし、学校の現場の先生たちが、どのように具体的に実践に移していけばいいのかというのは、逆に難しい点だと思う。それに対するガイドというのが、おそらく「人権情報ガイド ゆまにてなにわ」がその一冊になっていくと思うが、この「ゆまにてなにわ」は、そういう形で、現場の先生方が、特別教科道徳ができるとか、高校でも人権教育を全体的に広げていくとか、そういうことに対応するような内容になっているのか。それとも、これからそれを引っ張っていくような、具体的な実践的な指導方針というのを示していこうとしているのか、その辺を伺いたい。

(松田高等学校課長) 「ゆまにてなにわ」に係ってということで、これは当然ながら各学校にも配布されており、各学校でもこれを利用してということで、その教材をそのまま実際に使っている事例もあるし、それを参考に教員が実際の指導案を考えている高校もある。折角のそういう教材でもあるので、これまでも今後も有効活用できるようにという形で使っていきたいと思っている。ただ、現状でその教材をそのまま、どれぐらい使っているかというデータはないので、ご説明できないが、積極活用するようにはしていきたいと思っている。

(岡部委員) また機会があれば、そういうアンケートを取るなどの調査をするという計画は、今のところあるか。

(松田高等学校課長) 検討する。

(坂本小中学校課長) 道徳教育については、国が教科書を策定して、内容項目すべてを網羅するよう示されるので、それをきちっとやっていくということになると思う。人権教育は、教科書などはないので、今ご指摘のように府が作った資料が効果的かと思う。今、高等学校課長がご説明したように、我々も活用が促進されるように推進していく。

(竹若委員) 細かいことで、2−5頁の(1)「確かな学力」の育成のアに児童・生徒とあるが、「児童」というのは、府立学校だからいらないのでは。

(向井教育長) 支援学校があるので。

(竹若委員) なるほど。去年は「生徒」だけだったので。それから、2−6頁(5)イの2行目で、学校生活や授業で「困り感」を有する生徒とあるが、支援教育ではこういう文言を使っているのか。

(橋本教育振興室長) 現場で使っている。

(竹若委員) 違和感を感じるが、正式にそういう文言があるということですね。また、いいなと思ったのが、英語教育の2−18頁、ウの「中学校区で一貫性のある学習到達目標を作成し」とあるが、これは初めて入ったのでは。

(坂本小中学校課長) 昨年度のものにもあったかと記憶しているが。

(竹若委員) 中学校区で一貫性のある学習到達目標を作成し、というのは新しく入ったのでは。

(浦嶋市町村教育室長) ここは整理をしており、昨年度はアの部分に入っているかと思う。並べ替えをしており、小、中、そして一貫性と、読みやすいように並べ替えをしている。

(竹若委員) それはそれでいいが、非常に大事な文言だと思う。大阪の英語教育は小・中・高と貫かないといけないという一節になる。それから最後に、2−17頁(1)学習指導要領の確実な実施のウのところで、「次期学習指導要領の趣旨や内容等を十分理解するとともに」というのは、普通、市町村に対する指導事項としては「踏まえ」という言葉を使わないか。

(坂本小中学校課長) これについては、来年度が周知期間になり、実際のスタートが32年度からになるので、まず、来年度についてはしっかり読み込んで理解するようにという趣旨で、「理解」という言葉を使っている。

(竹若委員) 意識して使っているということか。

(坂本小中学校課長) はい。 

【採決の結果】

委員の意見を踏まえた修正を事務局に一任し、その他の箇所については原案どおりとすることを、賛成多数により決定した。

 (賛成者 向井教育長、竹若委員、井上委員、岩下委員、良原委員、岡部委員)

 

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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