平成27年8月委員会会議会議録

更新日:2015年9月24日

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

   平成27年8月21日(金曜日) 午前9時27分 開会

                 午前10時22分 閉会

 

2 会議の場所

 大阪府公館

 

3 会議に出席した者

教育長向井 正博
委員小河 勝
委員立川 さおり
委員井上 貴弘
委員竹若 洋三
教育監和田 良彦
教育次長橋本 正司
教育センター所長津田 仁
教育総務企画課長水守 勝裕
教育振興室長中野 伸一
高等学校課長橋本 光能
高校再編整備課長土佐 邦之
支援教育課長藤井 清
市町村教育室長浦嶋 敏之
教職員室長河西 陽三
教職員人事課長後藤 克己

 

4 会議に付した案件等

◎ 議題1 平成28年度使用府立高等学校教科用図書の採択について

◎ 議題2 平成28年度使用府立支援学校教科用図書の採択について

◎ 議題3 併設型中高一貫校として府立富田林高等学校に併設される中学校の学校概要について

◎ 報告事項1 平成27年度1学期(平成27年4月18日以降)における教職員の懲戒処分の状況について

 

5 議事等の要旨

(1) 会議録署名委員の指定

 竹若委員を指定した。

(2) 7月21日の会議録について

 全員異議なく承認した。

(3) 議題の審議等

 

◎ 議題1 平成28年度使用府立高等学校教科用図書の採択について

【議題の趣旨説明(高等学校課長)】

標記について、府立高等学校が選定した教科用図書をすべて採択する件である。

 

【質疑応答】

(竹若委員) 補完教材を使用することを条件とする実教出版について、占有率は低いが、実教出版を選んだ理由は。

(橋本高等学校課長) 選定した学校からは、選定理由として教科書の見やすさや、生徒の興味、関心を喚起しやすい点をお聞きしている。

(立川委員) 補完教材については、使ったという報告を受けるということになっていたかと思うが、それは継続するのか。

(橋本高等学校課長) もちろん。今年度使用した分について必ず報告いただく。来年度も同様。

(立川委員) 学校側から補完教材の中身のことについて意見や要望を受けたりしているか。

(橋本高等学校課長) 特に受けていない。

 

【採決の結果】

賛成多数により原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、立川委員、井上委員、竹若委員)

 

 

◎ 議題2 平成28年度使用府立支援学校教科用図書の採択について

【議題の趣旨説明(支援教育課長)】

標記について、府立支援学校が選定した教科用図書をすべて採択する件である。

 

【質疑応答】

なし。

 

【採決の結果】

賛成多数により原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、立川委員、井上委員、竹若委員)

 

 

◎ 議題3 併設型中高一貫校として府立富田林高等学校に併設される中学校の学校概要について

【議題の趣旨説明(高校再編整備課長)】

標記について、決定する件である。

 

【質疑応答】

(向井教育長) 各都道府県の中高一貫校の情報も参考にして、取りまとめたものである。

(井上委員) 開校が平成29年4月とそんなに時間がない。保護者や生徒は関心をもっておられ、もっと詳しく知りたいというニーズがあるかと思う。今考えているところかと思うが、「特色ある教育活動」などについて、受験したいという生徒、保護者相手に説明を始めていくのはいつぐらいからか。

(土佐高校再編整備課長) もう少し詳しい教育内容をまとめ、広報用のペーパーを作って、11月頃から保護者向け、小学校向けに説明をしていきたい。

(井上委員) できた資料を府内の小学校に配布するのに加えて、説明会をしたりするのか。

(土佐高校再編整備課長) 説明会は学校が中心となってやると思うが、そういう機会を年明け頃から開催していきたい。

(井上委員) 説明会の対象は府内全域、広範にわたるところがあるので、学校だけではなく、できれば複数箇所でやってもらえれば、受験生や保護者に便利と思うが。

(土佐高校再編整備課長) 学校と相談して、できるだけ多くの人にきちんと伝わるようにしていきたい。

(井上委員) もう一点、試験の内容だが、あまり今から試験の内容がどうなるという話をすべきではないかもしれないが、一般的に、小学校で普通に勉強している、というレベルであればすぐ受験できる、というものか。特別に準備をしなければならない内容なのか。

(土佐高校再編整備課長) 出題方針は、3−6ページの上の方にも書いているが、あくまで範囲は、小学校の学習指導要領の内容に即した範囲の問題。その中で適性を見るため、3−6ページの1)から5)まで書いているが、「基礎的・基本的な知識及び技能」を問うとともに、そういうものを活かして読解力、想像力、表現力などをみていきたい。どんどん先の中学校の勉強をしていないとできない問題とかではなく、小学校の範囲の知識・技能を使って、それを応用できる力を見ていきたい。

(和田教育監) 模擬問題を作成しているので、秋には公表したい。

(井上委員) 説明会で、パンフレットができて、11月頃にはみなさんが見れるようになるということか。

(和田教育監) そのとおり。このような内容の問題、ということで提示したい。

(竹若委員) 今の井上委員の発言とも関連するが、大阪府一円ということで、しかも模擬問題もオープンにする。大阪府初の試みなので、非常に興味をお持ちだろう。かなり志願者が殺到することが予想される。点数の幅も狭まってくる。予測されるそういう問題も加味して、問題を作ってほしいと思う。通学区域は大阪府内一円ということで、2時間もかけてくることはないと思うが、だいたいどのあたりから集まる想定か。

(土佐高校再編整備課長) 富田林高校は、近鉄南大阪線、南海高野線から通いやすいので、中心はそのあたりかなと思っているが、非常に駅からの便がいいので、大阪市内からも十分来れる、そういうイメージ。どこまでかというのはわからない。

(竹若委員) 次に、中学校で3クラス、高校からは6クラスなので、高1のときに、外部から3クラス分来る。私学で中高一貫教育をやっているところは、内部の中学からあがった生徒たちと、外部から来たのと、高1に一緒になるときに、非常に摩擦も多いと聞いたりする。学校の特色の一つかもしれないが、そのあたりの予測されることを十分加味していただいて、内部からあがった者も、外部から来た者も、気持ちよく学校生活を送れるように、しっかり配慮をしていただきたい。3番目、学校運営協議会だが、富田林高校あたりの地域ではすでに経験されているのか。

(土佐高校再編整備課長) 府内で学校運営協議会を設置しているのは、河内長野市の小学校だけ。府立高校では、中高一貫校を含めて、初めて。

(竹若委員) 心配しているのは、学校運営協議会は、なかなかやってこれなかった。河内長野市の小学校だけ。課題もあると思うが、あえて初年度からスタートされるということで、十分協議してもらって、スムーズにスタートできるように是非お願いしたい。最初につまずいてしまうと、関わっていただいた方に失望も出てくるので、重ねてお願いしておきたい。

(小河委員) この問題は、スタートが、主に富田林の地域全体の郷土愛的な、そこを盛り上げようという動機が大きかったと思う。その地域の思いと、府も了解してそこに合意したという流れでできてきた。その地域の情熱がうまく生きていくような形を、今後、実践的に検討していくことが大事。実際には、運営される方々の基本軸がきちっと定まっていればうまくいくのかなと思っている。色々と心配していくと、過度な受験競争などの議論はあるが、今申し上げたような流れから考えていけばうまく機能していくのではないか、と、私自身は理解している。地域の意欲を大事にし、汲んでほしい。いちおう「府」という名前にはなっているが、その基本精神は大事にしてほしいと思う。

(土佐高校再編整備課長) 元々、学校関係者から、地域とともに学校を作っていきたい、という要望書があがってきたのが検討のきっかけになったので、コミュニティスクールの件も含めて、期待に応えられる学校づくりをしていきたい。

(向井教育長) 府立中学校は初めてなので、特に地元の市町村の教育委員会と連携を緊密にとっていきたい。

(立川委員) 以前から申し上げていたが、府立学校は、ほとんどコミュニティスクール的な形で学校運営されていると思うが、文部科学省が設定しているコミュニティスクールとしては初めてとなるので、期待を寄せている。新しい学校を設立する際に、他府県などでは、組織内公募という形で、先生方を公募みたいな形で募集するようなこともある。骨子が固まればそういう話も出てくるかと思う。先生方が、生徒と一緒に、地域の方に支えられてやっていくことになると思うので。意欲の高い情熱をもった先生方に入って欲しい。よろしくお願いしたい。

(井上委員) 3−4ページの「特色ある教育活動」は、富田林の中学生、高校生だけでなく、今後の中学生、高校生に求められる、つけてもらえなければならない力と思う。府下の市町村立の中学校よりもかなり先端的な取り組みをしていくのかなと思うが、こういう授業が良かったとか、その成果をフィードバックしていく機会について考えているか。

(土佐高校再編整備課長) まだ具体的なアイデアはないが、そういったことは必要と思っている。どういったPRができるか、考えていきたい。

(井上委員) PRというよりも、他の市町村の公立中と比べてかなりお金をかけて、アクティブラーニングとかプレゼンテーションの練習をする。こういう授業は良かった、というのがあれば、みなさんにフィードバックして取り入れてもらえれば、府立の中学校という位置付けに、もう一つ意味合いが出てくると思う。ご検討いただければ。

(土佐高校再編整備課長) わかりました。

  

【採決の結果】

賛成多数により原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、立川委員、井上委員、竹若委員)

 

 

◎ 報告事項1 平成27年度1学期(平成27年4月18日以降)における教職員の懲戒処分の状況について

【報告の趣旨説明(教職員人事課長)】

教育長が専決した標記状況について報告する件である。

 

【質疑応答】

(向井教育長) 1−6ページの表、昨年との比較だが、件数的には。

(後藤教職員人事課長) 昨年の同時期は22件。今回は20件なので、ほぼ同様の件数となっている。

(井上委員) こういうことをやる、問題を起こすのは一部の先生とは思っているが、これは私の体験だが、今週の前半に、ある市町村の先生方の研修があって、講師で話をしに来てくださいということで行った。お盆明けで疲れていたのかもしれないが、人が話しているのに明らかに寝ている人が3、4人いた。私の話が面白くなかったのかもしれず、それは主観的なものだが、明らかに人の話を聞く態度ではない方も数人いた。去年も違う市町村の教育委員会で、新任の先生方の研修で話をしてくれということで行った時も、無駄話をずっとしている。一部の先生は、まったく社会人として基本の部分ができていない。私もしょっちゅう話をしに行くわけではないが、寝られたとか無駄話をずっとしているとか、民間の企業とか、市民の公開講座とかでは、あまり経験したことがない。明らかにずっとしゃべっている、明らかに寝ている。そういう態度を、研修で、税金を使ってやっている。私は構わないが、府民、市民にも失礼だし、子どもに人の話を聞きなさいと言っていて、寝ているというのはどうか。一部の先生がそうすると、やっぱり一生懸命やっている先生がどんどんそういう風に見られてかわいそう。では、どうしたらそういう人がなくなるのか。常に研修とか、特に現場の校長先生に、ご負担は多いと思うが、日頃から態度をしっかりチェックしていただく必要があると思う。私の不満のようになったが、体罰のことを含めて、一部の先生がやると、先生も昔と違って変わってしまったとか言われてしまう。校長先生に頑張ってもらって、こういう「リーディングティーチャー養成研修」とかあると思うので。先生というより、社会人としての自覚をしっかりと持ってほしいということを、一部の先生にしっかりと伝えてほしい。

(竹若委員) 1−3から1−4ページの職場離脱の件、大学へ通学していたとはどういう事案か。

(後藤教職員人事課長) 大学への通学については、夜間の大学に通う場合なら、通学について一部、職務の専念義務が免除される制度があるが、今回のケースは、昼間の大学に通っていた。当然、年休で通えればいいが、物理的に無理なので、年休がなくなって、無断で休んで大学に通っていた、という事案。

(竹若委員) 考えようによっては、向上心がある人と言えるが、公務員は法規に支えられた地位。全体の奉仕者とよく言われるが、まったくそれが欠如している。プライバシーのことは大事だが、具体事例を出して、リーダー養成の研修会とかで、こういうことになると、具体事例を出すことが、今後未然に防ぐ手法の一つとなるのかなと思う。もう一つ、各教育長や学校長に出される通知も、具体事例も含めて出してもらえればありがたい。自分の学校に関係なければ、目を通しただけで終わってしまうので、ぜひお願いしたい。

(後藤教職員人事課長) 先月発出した通達は、各行為ごとに具体事例を示して、それに対する着眼点を示して、チェックリスト的なものをそれぞれに用意して、そこそこ分量があるものだが、そういった形で発出している。研修の材料にも使ってもらえるものと思っている。

(竹若委員) 最後に、臨時講師で、不祥事が出てきた。調べてみると過去にもそういう例があった。市町村の教育委員会の立場からすると、講師を探すのに非常に苦労している。やっと確保してもらったら、こういう事例が出てきた。情報交換をきちっとしていただかないと。たとえば公然わいせつ罪など、過去にそういうことがあったと、情報交換をお願いしたい。

(立川委員) 以前から体罰に関して感じているが、懲戒免職の方だけが、学校名とか名前が公表される。停職の方は名前の公表はしていないのか。

(後藤教職員人事課長) していない。条例で公表基準が定められており、それに基づいて公表している。

(立川委員) ごく一部の不法行為で、たくさんの熱心な先生方が被害を受ける、現場の士気も下がる。子どもたちや保護者、地域の方々の信頼も失う。私は停職扱いになった方も、公表というのも一つの手段かなと思うので、提案したい。

 

(向井教育長) 本日、報告事項にあげていないが、二点、口頭でご報告させていただく。一点は、寝屋川市の中学生の事件の件。大阪府教委として、市教育委員会に対する協力について、担当の室長から口頭で説明させていただく。

(浦嶋市町村教育室長) このたびの事件について、府教委の対応について説明させていただく。府教委としては、寝屋川市の中学生が関係していると判明した8月18日に、直ちに対策会議を設置し、支援の体制を作った。その日のうちに寝屋川市教委と協議の上、府として緊急支援チームとして、スクールカウンセラーを指導できる、豊富な経験のある技能の高いスクールカウンセラー・スーパーバイザーと、府の指導主事2名を現地に派遣した。当該学校では、ご遺族や関係者の心情に配慮した体制づくり、在校生の対応、ケアについて、指導助言を行った。あわせて市教委に対しては、学校への支援方法等について指導助言を行った。当該校では、まもなく2学期の始業式を迎え、また保護者説明会を予定されているということで、その際にも府教委、スクールカウンセラー・スーパーバイザーと指導主事からなる支援チームを派遣し、状況に応じた支援をしていきたいと考えている。今後も、寝屋川市教育委員会と綿密な連携のもと支援を継続していきたい。なお、休み中の生徒指導及び子どもたちの安全確保については、夏休み前と夏休み中に通知を出している、という状況。

(向井教育長) 最後に一点、昨日、私と松井知事が文科大臣に要望させていただいた。府からの要望だが、教育委員からご意見をいただいたので、知事から、絶対評価を入試に活用するには課題がある、ということをお示しさせていただいて、不公平を感じている子どもたちのためにまずルールが必要であるので考えてほしい、という申し入れをした。また今回の全国調査を活用したことについてご理解いただきたいと要望した。結果は、すでに報道されているが、今年度については、例外的ではあるが、混乱等もあるので、認める。ただ、来年度以降については再考をお願いしたいということを言われた。大臣には、入試における絶対評価の結果についての課題は認識してもらった。9月30日に、毎年あるが、高等学校の入試改善のための会議があるので、その会議を活用して、絶対評価の公平性についての意見を府からまずは言ってほしい、また、各府県の意見を聞きたいと言っていただいた。府としては、来年度以降については、引き続き継続して文科省と協議をしていきたいと考えているが、今回、市町村教育委員会の今年度の調査の状況についてヒアリング等を行って、より良いルールになるように引き続き検討していきたいと考えている。

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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