平成27年4月臨時委員会会議会議録

更新日:2015年5月22日

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

    平成27年4月10日(金曜日) 午前10時27分 開会

                 午前11時11分 閉会

2 会議の場所

   大阪府公館 

3 会議に出席した者

教育長向井 正博
委員小河 勝
委員立川 さおり
委員井上 貴弘
教育監和田 良彦
教育次長橋本 正司
教育センター所長津田 仁
教育総務企画課長水守 勝裕
教育振興室長中野 伸一
高等学校課長橋本 光能
市町村教育室長浦嶋 敏之
小中学校課長坂本 暢章
教職員室長河西 陽三

4 会議に付した案件等

◎ 議題1 調査書における目標に準拠した評価(いわゆる絶対評価)について

5 議事等の要旨

(1) 会議録署名委員の指定

 立川委員を指定した。

(2) 議題の審議等

◎ 議題1 調査書における目標に準拠した評価(いわゆる絶対評価)について

【議題の趣旨説明(高等学校課長)】

府立高等学校入学者選抜における中学校3年生の目標に準拠した評価(いわゆる絶対評価)について決定する件である。

 【委員の質問及び意見】

(小河委員) この話は初めてここで議論がなされること。私自身が危惧するのは、全国学テを活用するという点。ご承知のとおり、全国学テは様々な議論のなかで生徒たちの学習状況の成熟度、これを把握するための調査として実施されるという経過で今日に至っているわけだが、旭川学テ判決がある。この問題にかかわる問題点を2点あげると、一つは、評価に使わない、ということで結論が出ている点。もう一点は、この実施については各自治体に裁量権があるということが確定している。これらの点について、今回この決定がもしなされるとすれば、抵触するのではないかという点について疑念を感じている。したがって、私自身は事務局でずっと進めてきていただいたチャレンジテストの結果が、データ処理をずっとしてきていただいて、各校でなされてきた絶対評価の形と、実力との整合性が非常に高いとの結果が得られているということについて、府のこれまで現場で先生方がつけてこられた絶対評価の在り方そのものの正当性が立証されているということを非常に喜んでいる。そこへ、この学テの結果を採用するということについての疑念は消えない。あえてここで取り入れる必要性はないのではないか、というふうに私自身は感じている。

(和田教育監) 小河委員がおっしゃった点だが、今回、この学力テストを活用させていただくに当たって、まず各中学校の府平均との比を出すということで活用させていただくということなので、これを直接個人の評価に反映することは考えていない。また、自治体に裁量権はあるが、府全体を見たときに、府のどの自治体も今回の学力テストに参加していただくということで手を挙げていただいているので、その点についても我々としては、そういう判決のところはクリアしているのではないかなと思っている。また、1年生2年生のチャレンジテストを活用したらいいのではないかというお話だが、1年生2年生のチャレンジテスト、確かにいい結果と言うか、実際学力テストを実施した結果と評点の分布とほぼ一致していて、相関率も8割、0.8という非常に高い数字が出て私たちも喜んでいる。では3年生の成績で何か使う指標はあるかという時に、今は、無いというのが実態で、我々は入試を使おうと一旦検討していたが、今回このたび方針を変えようと考えた時に、統一した指標という点ではやっぱり学力テストしかないのではないかなという点で、この学力テストを今回は使わせていただきたいというのが、我々の立場、考え方。

(井上委員) いろんな制約、条件がある中で、元々入試を使ってみたいなことで、今回、教育長が後出しジャンケンみたいな表現をされた、それを方針転換したとか、あと、そういう条件があったこと。それともう一つ、なかなかスケジュール上3年生でいろんなテストをまた別途行うのは難しい中においては、私はこの、学力テストを使ってという、今日お出し頂いた案が最善かなと思う。小河委員のおっしゃったように、1、2年で評定の統計上かなり良いのが出た、ということはあるのだが、やっぱり中3でもう一回こういう物差しを入れていくというのは、私は非常にあるべき姿かなと思う。何故かというと、ストレートに申し上げると、教員の方々からの目線で言うと、先生方しっかりつけているんだから、統計上ピタっときているんだからいいんじゃないかということかも知れないけれども、保護者の目線から言うと、3年生も何かしらの物差を入れてもらって、公平性を担保してもらいたいというニーズは高いと思う。色んな制約条件がある中でこのテストを使って基準を設けていくというのは、最善の案であって、可及的速やかに実施に移していくと、市町村の皆さんにもご理解いただいて進めていくということが、今、決めなきゃいけないことかなと思う。

(小河委員) 今おっしゃった点について申し上げると、1年2年でやるチャレンジテスト、これが絶対評価との間で整合性が確認できたと、この事実は非常に重要であると思う。まずそれを踏まえたうえで、1月に2年生のチャレンジテストがなされる、そして1年、2年で学んだことをそこで確認した。3年もやられる実力テスト、全国学テという内容だが、これは4月の20日前後で行われる。内容は2年生まで学んだことをそこでテストするという内容。3ケ月の期間をおいて実施するということについて、おっしゃっておられるのは、3年でやることの意義がはたしてあるのか。意義として、実際上も必要な点があるというご指摘だが、そこ自体が疑われる、ということが一つ。それから、それと比較して、問題は全然次元が違うとは思うが、様々な論議の中で、全国学力テストを果たして悉皆調査でやる必要があるのかということが議論されてきた。抽出でされてきたことが、最近は悉皆に変わってきた状況があるわけだが、抽出に戻すべきだという議論もある。適切であるというご指摘もあり、さまざまな意味合いから、今後どう動くか分からないということが考えられる。事実上これを、内申を決めていく枠組みのベースに定めるとなると、自治体が参加する権限を持っている構造だが、それをいわば強制するような側面が生じてくるのではないか。つまり、自治体にとっては参加せざるを得ない、半ば自動的に、そういう事態が作り出されてしまうのではないかと感じている。今、各自治体が了解されたとしても、大きな意味で制度的な瑕疵を含んだ状態での制度設計になっている危険性が感じられるんじゃないかなと思う。現実上の実践的な意味から考えても、あえて1月にやったテストを、またほぼ同じような内容を4月でテストしてみるという状況の中で、3年に習った内容についての成績評価というのは、学習達成状況の把握というのは、入ってこない訳だから、そういう意味から考えても、ご指摘の点には答えてないんじゃないかなとも思う。

(井上委員) では小河委員に対案はあるか。

(小河委員) これは入れない方が妥当である。

(井上委員) あえて申し上げると、ベストではないが、ベターであると思う。色んな制約状況がある中で、与えられた材料の中ではこれがベストだと思っている。ベストじゃないけどベターだと思う。やらないよりやった方がいいと思う。その点についてはどうか。それでもやらない方がいいか。

(小河委員) やらないじゃなくて。

(井上委員) 無い方がいいか。

(小河委員) 無いじゃなくて、こういう構想自体はいいと思う。ただその中に全国学テの資料をベースに入れるということ自体が必要無いのではないか。

(井上委員) では他、何が基準になるか。

(小河委員) もうこのチャレンジテストで基準が出ている。

(井上委員) やった方が、よりいいのでは。もう一回、3年生で検討した方がいいのではないか。

(小河委員) 先程申し上げたように、全体の全国学力テストで生じている問題で、今申し上げた2点がある。自由に自治体が参加の権限を持っている。学力テストに対して。

(井上委員) でもこれは、ご理解いただいたのではないか。

(小河委員) もう一点は、評価には使わないということ。

(井上委員) 評価には使ってない。

(小河委員) だけど、評価のグレーゾーンというべきだから、直接の評価ではないけども、全体のバランスを把握する上での評価。そういう意味でのいわば間接的な評価、文科省もこういう例は今までないということを答えておられる訳だが。

(井上委員) 前例があったらよくて、前例がなかったらダメなのか。前例がなかったら、初めてやればいいのでは。

(小河委員) だから判決の内容に抵触する部分が生じている、疑念が生じているのではと私自身は危惧している。そこは専門家が検討されたらいいと思うが、私自身はそういう若干の疑念でもはらんだような内容の制度設計はやはり避けたほうがいいんじゃないかなと思う。あえてここで全国学力テストをデータとして入れる必要性そのものが無い、と私は感じる。つまり、1月にやったほぼ同じ内容のテスト内容を4月の始め、まだ3年生の学習もほぼ何もやってない段階でテストするという状態の内容で、入れる必要そのものが無いのでは。データとしては、ほぼかぶっている。

(井上委員) 私は小河委員のおっしゃることには賛同できないが、仮に、3年生の10月にチャレンジテストをするのなら、そっちの方が良いということか。現場の制約条件をのぞいて、3年生の10月に行う方が良いのか。

(小河委員) 僕はそういうことも思わない。

(井上委員) 矛盾してないか。

(小河委員) いや、もし、学力状況の把握、というのを言うのであれば、あえてそれを絶対必要だとするのであれば、2年生の終わりに行われるチャレンジテストで十分達成している。絶対評価というのは何かということだが、これは、学校の中で、様々な諸活動の中で現れてくるもの。それは、ペーパーテストの点数だけではない。たとえば、理科であれば実験、制作物であれば作品制作能力。それから、音楽、美術、体育等に絡んでいる諸能力。私は、非常にこれから求められている、総合的な力だと思う。そういうことをほとんど、今申し上げているようなペーパーテストでは把握できない。そういう教育の全体像を、集団的な力とか、様々な全体的な評価が絶対評価になってくる。この絶対評価を、学校の中でつけていく、出していくということになるわけです。その絶対評価というのは3年生になって、実際の子供たちの学力的な点というのは、もう2年生までの内容で把握できている。3年の中で、実際には学校で、定期テストとかを積み上げてやっていっている。なので、先生方もそれをトータルで見て、絶対評価というのをつけていかれる。学力評価も含んだ、その子のトータルな学習達成状況というのは把握できているとみなしていいと。それはそうやって今まで日本で積み上げてきた絶対評価という方法。そこへあえてまた、3年生だけの学力の達成状況をテストするという意味が、どういう意味なのか。それは入試そのものの中で判定されていくわけだから。

(井上委員) テストの意味というのは、学力の達成状況の絶対評価の公平性の担保という側面がある。それと、小河委員のおっしゃる目線はやっぱり教員の目線。僕は教員の方を否定しているのではなくて、人間がやることだから、先生方が主観的につけていることだから、ばらつきが出る。先生方が神だったら出ないが、いろんな先生、学校単位で何かズレが出てくる。それは、保護者の目線、生徒の目線からすると、なにかそこに統一の、共通の客観的な指標をいれてくれ、という要請がある。それは、私は何も先生がおっしゃるように点数だけで生徒を評価する、というわけではない。当然、日頃の授業態度とか、実験に臨む姿勢とか、そういうのを総合的に判断した上で、でもやっぱり何か客観的な評価をいれてください、公平性を担保してください、という中で、ある意味幅を持った基準を設けている。

(小河委員) 今おっしゃっている狙いは、チャレンジテストなどの現在の学校の到達状況で把握できる。

(井上委員) 2年生までは。

(小河委員) 2年生まではね。そこで3年生だけ特別にどうのこうのということは、実際には、入試の段階で判定できるわけだし。

(井上委員) 入試ではできないから3年生でやりましょう、と。

(小河委員) でも、学校としての、今、申し上げている…。

(井上委員) 対案はありますか。例えば4月でだめだということなら、10月にチャレンジテストを3年生でやった方がいいということですか。

(小河委員) いや、私は、今、はじき出された評定の平均そのものが、大阪の学校で行われている絶対評価の水準、能力、力というものが、ここで示されている。それではっきり出たわけだから。

(井上委員) 2年生までは。

(小河委員) 2年生までではなく。

(井上委員) もう一回やったらいいのでは。よりいいものが出てくるのではないか。3年生の4月で。

(小河委員) それは同じことの繰り返しになる。

(井上委員) ならないし、より正確になる。

(小河委員) いや、それが、先ほど申し上げたような法律的な諸問題が発生する可能性をはらんだデータをベースに入れることは、必要ないのではないかと申し上げている。

(井上委員) 法律上の諸問題がはらんでなかったらよいのか。

(小河委員) それならよい。

(井上委員) はらんでないのではないか。

(小河委員) そこは見解のずれである。

(井上委員) 市町村と調整するとおっしゃっていた。ご理解いただいたらいいのではないか。

(小河委員) 今やっておられるところが了解される、そういう問題ではないと思う。制度的に、これを前提にするということ自体が、そういう問題をはらんでいる危険性があるのではないか。

(立川委員) テストをする、しないの話になっている。学テを使うことはどうかという意見と、これまでの議論の中でテスト自体は中3では難しいということで進めてきた。ただし、状況が変わり、大阪市の事情もあり、課題があり、決断されたのだろう。そこで状況が変わったと思う。去年か一昨年に市町村へのアンケートがあった。そこで何市町村かは、全国学力テストを使ったらよいのではないかとか、実力テストをやっているのでそれを活用できないのかというご意見があったので、私は学力テストを一つの目安とするということに対して、そんなに驚いてはいない。逆に妙案だと思う。私たちが新しくテストを作るのではなく、安定したテストを、一つの目安として間接的に使わせてもらうということなので。私が今回の話を聞いてなるほどと思ったのは、目安として直接使うわけではないということ。前からものさしは必要だというのはずっと課題としてあったが、学校の評価権は侵さない、その上で学校の裁量が増えるという案だと思う。「5」は何人と学校で決められているよりも、学校で幅が広がる。今まで本当は「9」だが限りなく「9」に近い「8」だと言われ、泣いた思いをした親からすると、学校ごとのばらつきも調整され、それでいてチャレンジテストで評定と結果の整合性が非常に高いということで信用できる点でも、学テを使うのは学校間格差を調整できる方法である。私は、井上委員がおっしゃったように、ベストではないかもしれないがベターではないかと受け止めている。だから新たにテストをするというのは非常に、その方が負担になるし、今まで毎年やってきている、平成19年度から全国学テ再開されているということなので、国が来年するかしないかという問題はあるにしろ、活用させてもらって、予算も必要ないということだし、現場の負担感も少ないのではないかと思う。

(向井教育長) 小中学校課長、今、学テの話が出たが、何かあれば。

(坂本小中学校課長) 文部科学省の方には全国学力学習状況調査を活用することに際して、実施要領の目的になっている教育指導の充実という観点で活用させていただきたいというふうにお伝えしている。文部科学省の方からは、今ご指摘があったように4月実施であるとかそういう点があるので、選抜制度に活用するにあたっては、府として考え方をしっかりと整理してくださいというようなご指摘があった。あと、調査対策に偏ってしまわないようにご注意くださいというようなご質問は頂戴しているので、本日議決いただいた後、その旨について回答していきたいと考えている。

(小河委員) 私自身もずっと考えていて、正直なところ、向井教育長が就任されていきなりこの矛盾をはらんだ状況の中で解決を迫られているという事態の中で、私自身、事情は非常によくわかるし、深く同情する部分がある中で、申し上げたような構造的な点で、可能性として若干危惧する部分があるということは、はっきりさせておきたい。そこの点がやがては問題になっては困るので、ここではその点での可能性があるということを明確にしておきつつ、これをどうしても実行していくとおっしゃっておられる事情もよくわかる。現実問題として、3年生云々という限った範囲で、いくら3年生での学習をやってないといっても、3年生での段階でのデータがないじゃないかとおっしゃっておられた。一方で1年2年のデータはあるという状況での無理さがあるというご指摘は、分かるのは分かるが、できればやはり今後調査書の評定の検証を行うと書いておられるとおり検討をしていっていただいて、やがて私が申し上げているように、自分の経験的に思うが、1月にはかったデータと4月にやったデータとずれてくるはずがない。学校の実際の全体の評価が、絶対評価等のずれが生じてくるはずがない。ほぼだいたいピタッと一致するだろうと予測するが、その辺が確認されるのであれば必要ないんじゃないかなと私自身は思うので、できるだけ早急に改良していただくような対応で臨んでいただければいいかなと思う。

(向井教育長) 今回の案については、提出された調査書の検証も含めて当然毎年行うので。

(井上委員) 小河委員がおっしゃっておられるのは、それが確認されたらやめるべきだということか。

(小河委員) 諸問題が起こってくる可能性が考えられる内容については避けた方がいいんじゃないかなと思う。

(井上委員) 明確にした方がいいというのは、小河先生がおっしゃっているのは、この案については賛成だと。

(小河委員) 状況としてやむを得ないことであり、了解せざるをえないと思う。

(井上委員) 賛成なんだけども、案の中身はいずれやめるということも含んどいてくれということか。

(小河委員) そう。要望としてそれは申し上げておきたい。

(井上委員) それは含めないと思う。それなら小河委員は賛成ではなくて反対となる。今日、確定的な制度として決めることだから。

(小河委員) 検証の中でそういう問題が確認できれば。

(井上委員) もし小河委員がご指摘なさっている問題ではなくて、なにか問題がおきれば当然改善していくのは当たり前のことだと思う。当然、改善していく。だけど小河委員のおっしゃってる前提をもとに、検証されたらテストをやめるということを今日の議決に盛り込むということはできないと思う。逆にもし小河委員の意見を、いずれそれが検証されたらやめるというのを含めたら私は賛成できない。確定的な制度だから。しかも小河委員がおっしゃったように、向井さんが教育長に就任されてから拙速に決めた、ということではない。ずっとこれは、立川委員がおっしゃってるように、中原教育長の時代からずっとやってきている。やってきて、たまたま時期として向井教育長が就任したときに案としてまとめられたということ。

(小河委員) 大枠はやってきているが、学テを入れるとは論議していない。

(井上委員) それは事実出てきた。全体の流れとして突然出てきたことではない。全体の大きな趣旨からはずれてない。

(小河委員) 私が問題視するのは、この全体の内申の施策について絶対評価の各校におけるバランス等の問題についてはずっとやってきた。やってきたことは事実そうなのだが、この内申の中にこの全国学テの…

(井上委員) 対案は。

(小河委員) だからこれはいらないんじゃないかと。全国学テの指標を抜いたらいい。

(井上委員) 抜いてどうするのか。

(小河委員) 今まで我々が取り組んできた全体の構造は変わらない。

(井上委員) ではこの学テを活用するということをやらないということか。

(小河委員) そう。私自身が異論があるのは、避けた方がいいんじゃないかなと思うのは、そこのところ。

(井上委員) 小河先生は以前、3年生の評定を使って、入試の結果を使って補正するということを賛成されている。

(小河委員) 賛成というか、そんなことは私自身、本当にあれは最後にどこが出されてきたのか、あるいは教育長が出されてたのか知らないが、それは本当にできるのかなと疑問をもったまま…

(井上委員) 疑問を持ったままって、それは会議で何度もそれでいいんじゃないかって話し合って。

(小河委員) できるんだったらそれしかない、と。

(井上委員) できるんだったらじゃなくて、やるべきだと決めた。

(小河委員) そうですね。

(井上委員) でもそれがやっぱりよくないと改善して、与えられた制約条件の中で出てきたのがこれである。だからおっしゃってることが矛盾してる。それと、対案を出さないとだめですよ。以前は入試を使って3年の評定を調整するということに対しては賛成してたのでは。

(小河委員) それにしても学テを使うのは必要ないのではないか。

(井上委員) では何が対案なのか。

(向井教育長) 今回この議題の案として、ご意見を聞いているので、対案の話はまたちょっと。今回はこの案でご議論いただきたい。

(立川委員) 状況が変わったということもあるんですけども、この約3年ほどの間に議論してきて、当初3年生のテストをどうするかという議論は当然あった。議論があって、テストはいろいろやっているし、現場が困るよねとか、子どもたちがテストだらけになるよねとか、入試の前倒しになるんじゃないかとか、伸びしろは実際は測れないじゃないかとかいろいろあって、テストは中3ではしないというのが一番はじめにあった。あったけども、先ほど言ったが、大阪市の事情もあって決断された。でも大阪市の子だけと言っても、私たち大阪の子たちのことを考えてきたわけで、実際、テストはした方がいいという前提で、でもできないよねという中で、でも全国学テだったら負担感がないから、私は妙案だと。以前から出てきてた案なので、そんなに突拍子もない案とは私は思わない。先生自身が中2と中3の間でそんなに差がないというのは、データとして出てこないと思う。その差はないというデータは。

(小河委員) それは一般論で推測できるだろうということ。

(立川委員) そう。その差は数か月で出ないというかもしれないけど、1年のあいだの伸びしろを測れないじゃないかと言って入試で決まるよねというお話なんだけども、間で、せっかく全国学テという安定したテストがあるのならば、使えるなら、使えるとは言い切れないけども、間接的に活用させてもらえるのが可能であるのならば、元々テストはした方がいいという話があったので、してもいいのではないかと思う。

 

【採決の結果】

賛成多数により原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、立川委員、井上委員)

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教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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