後記

更新日:令和3年3月4日

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後記         脊損ケア手帳(平成19年3月31日発行)52ページ

今日では、脊損に関する、治療や生活や福祉機器や、さまざまな読み物が、多方面の様々な情報媒体で提供されています。

特にインターネット上では数多くのサイト(ホームページ)があり、ごく一部を除くとそれらの多くはほぼ適正な情報提供を行っています。

今では、脊損者が医療的リハビリテーションを受けることと、その後、家庭に戻り、さらに社会に戻って生活し、人生を築いていくことがそれほど困難ではなくなりました。むしろ活躍できる場が増えています。しかし、そのようにできる前には、一人の人として、常人には越えがたい、いくつもの大きな心理的・精神的困難と、それに対応して自分で処理すること、機器を使用すること、人的支援の利用に適応するなどの必要があり、そのためには、的確で適切な、そして最新の脊損情報を取得する必要があります。

この冊子では、脊損者本人が自分の状態を理解するために知っておくべき脊損に関する基本的な事柄について、現状での正確を期した情報をわかりやすく提供するように心がけました。

しかしながら、脊損に関する、医療、リハビリテーション、生活に関する情報は日々更新しています。時には困難を軽減する革新的な動きがあります。この冊子の情報だけではなく、詳細については、さまざまな媒体での確認をお願い致します。

なお、この手帳を製作した社団法人大阪脊髄損傷者協会(脊損協会)では、協会のホームページ上で、この手帳に関する追加資料の提供や、この冊子の記録用紙をダウンロードできるようにしています。

さらに、脊損に関する疑問についてのQ&Aのページを設けています。

Q&Aについては、的確に答えるために、各科の脊損専門医に確認しながら、また、質問に相応する現に生活している仲間や、ロールモデル(お手本になる仲間)の意見を確認してから回答するので即答できない場合があります。前もってご了解ください。

脊損協会は、事故や疾病(病気)で脊髄(頚髄・胸髄・腰髄・仙髄)を損傷した者が、自分達を守り、生活環境を良くするために活動している当事者(脊損本人)が会員組織で運営する団体です。

法律(民法)に基づいて、大阪府から許可された公益法人として、頚髄損傷、胸・腰髄損傷など、すべての脊損者のための医療、福祉、保健に関する環境整備の活動を行い、また、脊損者の幅広い社会活動への参加を目指した社会復帰の支援、自立生活や就学・就労や余暇のための環境の整備と支援・応援など、脊損の生活向上を目指した生活相談と多彩な情報提供を行うと共に、会員間の協力や親睦を図っております。

また、まだまだ社会に知られていない脊損者の存在をアピールして、社会への啓発や、理解を広げると共に、医師・NS(看護師)・PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・CP(臨床心理士)・MSW(医療ソーシャルワーカー)などの医療専門職や、学者、法律家、事業者、行政官、政治家とも連携した社会的力を発揮して、国、大阪府等に働きかけて『脊損』の様々な問題を解決してきました。

しかし、制度の安定や社会の理解促進のためには、まだまだ、さらに広げて、発展させていかなければなりません。特に、最近の福祉制度の改定では重い障害のある人に不利な事例があります。脊損仲間の力を合わせて改善されるように求めなければなりません。

一方、脊損者が生活し、社会で活動できるようになるためには、先にふれたように普通の生活人・社会人としての生活技術(生活力と社会力)を持った上で、さらに脊損者としてのノウハウ、ハウツーなどの情報が必要です。

そのためには、情報の取得やコーディネート(調整)へのサポート(支援)が必要です。問題がこじれたり、手遅れになったりする前の手当が必要です。

そのための要員として、脊損協会では、社団法人全国脊髄損傷者連合会と共に、仲間として、先輩・先達として、脊損者への相談や支援(ピアサポート)、指導・援助・教授・案内を行う役割の脊損ピア・マネジャー(脊損ピアマネ)を養成し、常に新しい情報を提供できるように研修・研鑽しています。

脊損ピアマネは、仲間の相談者(ピアヘルパー)として、患者としての経験と知識を習得する教育と訓練を受けた専門的患者(エキスパート・ペイシェント)として、医療機関と連携した脊損者への医療ケアについてのコンサルタント(相談・支援)活動や、必要に応じて脊損仲間を個別に助言や例示したり、脊損者としての旅(人生)の道連れになったり、また、時には公益法人組織を生かした力強い支援者となるように努めています。

なお、脊損協会が行っている脊損ピアマネによる支援活動は、平成19年度現在は協会のボランティア活動です。最近は府下で年間約300名も発生する脊損者に対して、必要な研修を受けたスタッフ十数名が自弁で活動しているので、そのすべての方に手が回る状況にはありません。

そのために、より困難な状況にある方や基盤医療機関や施設におられる方が優先されます。ご了解ください。

なお、このケア手帳の内容と表現については、より多くの脊損者ご本人が読んで、理解できて、考えて、行動できるようにと、医学的専門用語を含めてできるだけわかりやすくしたためにかえってくどくなっている部分があります。ご了解ください。

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このページの作成所属
福祉部 障がい福祉室地域生活支援課 地域生活推進グループ

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