シックハウスの原因は

更新日:2009年8月5日

 シックハウス症候群の症状を引き起こす原因のひとつとして、木質材料の接着剤、内装材、塗料等から発散するホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOC:トルエン、キシレン等)、防蟻剤などがあげられています。これらの化学物質と健康被害の因果関係は、まだ解明されていない部分も多くありますが、化学物質濃度が高い室内に長期間いた場合に健康影響が出ることが指摘されています。 近年になってシックハウス症候群が大きな問題になってきたのは、建材、家具、日用品等に多くの化学物質が使用されるようになったこと、住宅やビルの気密性が高くなったこと、そして生活様式が変化し、エアコンをつけて窓を閉め切る等によって換気が不足しがちになったことなどが考えられています。

 シックハウス 3つの原因
○建材、家具、日用品等に多くの化学物質が使用されるようになったこと                
○住宅やビルの気密性が高くなったこと      
○生活様式が変化し、エアコンをつけて窓を閉め切る等換気が不足するようになったこと

 ⇒ 居室内の空気が汚染

 ところが、皮膚や粘膜の刺激症状や不定愁訴(自覚症状を訴えるが、それと体の異常との関連がはっきりしないもの)を引き起こす原因は必ずしも化学物質だけではありません。皮膚や粘膜の刺激はダニ類・カビに起因するアレルギー疾患や感染症などの患者でもみられる症状です。  さらに、全身倦怠、めまい、頭痛・頭重などの不定愁訴は、各種疾患によりみられるほか、感染症などの生物因子、温度、湿度、気流、明るさ、騒音及び振動等の様々な環境因子や精神的なストレスが症状を引き起こしたり、悪化させると考えられますので、化学物質だけがシックハウス症候群の原因であると判断するためには、他の病気の可能性を取り除いて診断することが必要になります。

●シックハウス症状の原因は化学物質以外にも!

 シックハウス症候群の原因として、家屋の新築や家具の購入を伴わず、他の家庭用品からの揮発性有機化合物によると考えられない場合は、ダニ類やカビに起因するアレルギー症によることも考えられます。アレルギーが発症する原因は様々で、本人の素因(ある病気にかかりやすい素質)、アレルゲン(アレルギー反応の原因になる物質)及び増悪因子(病状が悪化する原因)が関係して起こると考えられています。

 ダニ類の防除、カビの除去は、
○日常的に、こまめな清掃による除去に努める
○物理的除去や薬剤により化学的に除去する
○室内で薬剤等の化学物質を使う場合は、十分な注意を払うことが必要です。

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室環境衛生課 総務・企画グループ

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