不動産取引における土地調査問題研究会報告書

更新日:平成22年5月19日

6 国への要望について

○業界団体を通じた全国事業所及び国民への指導・啓発
 「土地差別調査」の問題は、大阪特有の問題ではなく、むしろ全国の関係自治体に共通する課題である。従って、この問題の解消に向けた対応方策については、国がリーダーシップを発揮しながら検討していくべきものである。
 東京に事務所を置くリサーチ業界や広告業界の業界団体は、全国各地の主要事業所が加盟しており、今後策定される綱領や自主基準などは全国の事業所に適用されるものである。
 このため、研究会としては、国(経済産業省、国土交通省)において、業界団体を通じた全国の会員事業所及び国民に対する当問題の周知徹底と指導・啓発の推進について要望する。

○人権推進指導員の全国制度化
 大阪府独自の制度として創設した「宅地建物取引業人権推進指導員制度」については、設置から3年が経ち、自主的に人権推進指導員を設置する事業所も徐々に広がりを見せており、業界における人権意識の向上が期待されている。一方で、地域的な制約があるとともに、リサーチ会社や広告会社にはこのような制度はない。
 このため、大阪府においても、リサーチ業界、広告業界の各事業者において、人権の要となるべき人材養成に取り組んでいくこととしているが、全国的な問題でもある当事案に鑑み、研究会として、国(経済産業省、国土交通省)による三業界における「人権推進指導員」の制度化を要望する。

○個人情報保護法運用の検討
 先に示したように、大阪府個人情報保護条例では、旧同和対策事業対象地域の所在地名については特定個人が直接識別されないが、住民票その他と結合することにより、特定個人が旧同和対策事業対象地域の出身者であることが判明することから、「個人情報」であり、かつ「センシティブ情報」に該当すると解釈している。今般の事案についても、同条例に基づき事実確認した結果、問題が発覚したものである。
 国におかれては、現在のところ、差別行為や差別につながる行為を規制する法律がない状況にあって、全国レベルで「土地差別調査」問題に対する実効ある規制を行うため、旧同和対策事業対象地域の所在地名を「個人情報」であり、かつ「センシティブ情報」と位置づけ、適切な対応を図られるよう、国(総務省)に要望する。

○差別の禁止に関する法制度の確立
 「土地差別調査」問題は、全国的な問題であるものの、差別につながる調査、報告という行為に対して直接規制する法律が存在しないため、全国レベルでの実効ある取り組みができにくい状況である。このため、国において、差別の禁止に関わる法の整備について検討されることを研究会として要望する。

このページの作成所属
府民文化部 人権局人権擁護課 人権・同和企画グループ

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