人権問題に関する府民意識調査報告書(分析編) 「逆差別」意識の構造と教育・啓発の課題 2.「逆差別」意識の構造と背景 2-2同和地区への特別扱いと行政の姿勢

更新日:2012年3月28日

人権問題に関する府民意識調査検討会委員
大阪府立大学人間社会学部准教授 西田芳正

2.「逆差別」意識の構造と背景

2-2同和地区への特別扱いと行政の姿勢

■地区への優遇、行政による特別扱いに対する批判

 同和地区が優遇されてきたことへの疑問や反発を記したもの、そして特別扱い、優遇してきた行政の姿勢に対する非難のコメントが数多く記されている。合わせて40ケースほどになるが、そのうち半数を引用する。
 同和対策事業で建設された施設の立派さ、家賃や税金などでの有利な扱い等が具体的な優遇の事例として指摘されている。

○ 市民より国が差別していると思う。特別扱いせず(例えば住まいとか…金額を聞いてびっくり、分からないです)〔70歳以上女性〕
○ 市などが特別あつかいしているのもおかしいと思います。〔70歳以上女性〕
○ 行政もあまりにこの問題を取り上げていることに疑問を持ってます。同じ人間、日本人同志、仲良く明るく暮らしたいと思います。〔70歳以上女性〕
○ 同和地区に対して、あまりにも優遇している様に思う。〔70歳以上男性〕
○ 同和地区と言うことで優遇処置することで差別していると同じである。〔70歳以上男性〕
○ 同和をなくして下さい。同和の人の生活を優遇しないでください。〔60歳代女性〕
○ 特別扱いをすることが逆効果になっているのではありませんか。〔60歳代女性〕
○ 同和問題を特別にとりあつかっているのかな。それが不思議です。同じ人間なのに。〔60歳代女性〕
○ その人達が住む所に立派な建物が建ち過ぎです。〔60歳代男性〕
○ 同和問題だけを特別化せず、差別撤廃の全体の取組みとして行うべき。〔60歳代男性〕
○ 同和問題と特別にしないで、すべての人間は同じ扱いをすれば良いと思う。〔60歳代男性〕
○ 同和対策は不公平だと思う。優遇されていると思う(同和地区に住んでいる人の話を聞いて)。〔50歳代女性〕
○ 昭和40年代、同和地区の小学校は設備が素晴らしく、逆に行政の優遇で我々が差別されている様な感じを受けました。〔50歳代男性〕
○ 同和地区に対する市営住宅や税金等公共料金等に特別感をいだいている。必要以上に優遇されている。〔50歳代男性〕
○ ここは同和地区ですと言っているのは、特別な対策をしている行政ではないのか。〔50歳代男性〕
○ 過剰な優遇が差別を強めている。…なぜ、部落の方だけ税金や家賃などetc優遇されるのか。そんな事をするから差別的な言動が減らないと思う。〔40歳代男性〕
○ 同和地区だけ小学校にエレベーターや冷暖房がある。〔40歳代女性〕
○ 同和問題で行政の関与は過剰だと感じている。〔40歳代女性〕
○ 同和地区の人達にだけの特別制度(特に金銭的なもの)は廃止してみんなと同じにする。〔30歳代女性〕
○ 同和対策にお金がかかり、市は貧乏のままだと思う。〔30歳代女性〕
○ 人権問題は府政の問題ではないと考えます。血税の無駄な使用はただちに停止すべきです。〔30歳代男性〕
○ 同和を特別視するのはやめてほしい。〔20歳代男性〕
○ 市自身が差別しない(税金とか)事だと思います。〔年齢性別不明〕
○ 同和問題=人権問題であるなら、他の問題(ハンセン病、HIV、障害者等)と同じ対応でいいと思われるが、何か特別扱いされているように思われる。〔年齢性別不明〕

 ■役所の弱腰の姿勢

 行政の特別扱いだけでなく、この問題に対して行政の姿勢が「弱腰」、「事なかれ主義」であった点についての非難のコメントも8ケース記されている。

○ 今までの同和行政は、ことなかれ主義の金銭たれながしだったと思います。一般の国民にとってはそちらが差別であったと思います。〔60歳代女性〕
○【報道された】事件のように税金が暴力団に食いものにされたことを行政は反省すべきである。〔50歳代男性〕
○ 同和問題を理由に不当な利益を得る人々が多いことが納得できない。また、その問題を同和問題にかかわりたくないという理由で、行政も警察も見てみぬふりや、野放しにしていることも理解できない。〔40歳代男性〕
○ 行政にしろ同和地区には甘い。〔40歳代女性〕



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このページの作成所属
府民文化部 人権局人権企画課 教育・啓発グループ

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