ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の取組み


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更新日:2023年3月7日

BNCTの拠点と推進について

 次世代のがん治療法として期待されているホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、がんの細胞レベルでの選択的照射が可能な治療法です。

 BNCTはこれまで、京都大学複合原子力科学研究所、大阪大学、大阪公立大学を中心とした共同研究により推進され、日本が世界の研究をけん引しており、平成24年秋には、世界初の治験が、脳腫瘍、頭頸部がんを対象にして開始されました。

 研究課題の多い医療技術であることや対象患者が限られるなどの課題に対して、産学官が連携し研究への支援、情報発信や人材育成などに取り組んでおり、平成30年6月には、研究拠点と連携した共同利用型施設としての大阪医科薬科大学関西BNCT共同医療センターが開院されました。また、令和2年6月に再発頭頸部癌が保険適用となり、国内では大阪医科大学BNCT共同医療センター及び南東北BNCT研究センターにて保険診療が開始されるなど、世界初の医療として実用化が実現されました。

 今後、BNCTのさらなる普及・発展をめざして産学官が連携して取り組んでいきます。

 

BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)とは

 BNCT(Boron Neutron Capture Therapy)は、中性子とホウ素の核反応を利用したもので、正常細胞にほとんど損害を与えずがん細胞を選択的に破壊する治療法です。

 初発・単発がんのみならず個別臓器に広がったがんや、転移性・難治性がんにも効果が期待できます。

 また、通常の放射線治療を行った後でも治療可能であり、再発がんの治療にも効果が期待されるほか、他の治療法とBNCTを併用することによって治療の効果がさらに高まる可能性もあります。

 本治療法は、切開や切除を行わないため患者にかかる負担が小さく、患者のQOL(生活の質)向上が大きく期待されます。

BNCTをもっと詳しく知りたい方はこちらをチェック!! → リンク(外部サイト)
(大阪医科薬科大学 関西BNCT共同医療センターが公開する『市民向けセミナー「わかるBNCT講座」』にアクセスします)

 

BNCTの流れ 

bnct

  • がん細胞に集積する特性を持ったホウ素薬剤を投与します
  • 原子炉や加速器から取り出した熱(外)中性子線を患部に照射し、手術することなく、がん細胞を選択性良くかつ効率的に破壊する治療法です。

BNCTの主な特長 (BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)実用化推進と拠点形成に向けてより引用)

  •  中性子とホウ素の反応を利用しがん細胞を選択的に破壊する
  •  効果は患部の深浅やホウ素薬剤の集積度に影響される
  •  照射は1から2回、30分から60分程度
  •  切開や切除を行わないので患者のQOLにも貢献
  •  PET検査による治療効果予測が可能     など

   

BNCTについて ⇒ 詳しくはこちらのページへ

BNCT実用化に向けた大阪府の取組み ⇒ 詳しくはこちらのページへ

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このページの作成所属
政策企画部 企画室連携課 連携グループ

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