○大阪府放置自動車の適正な処理に関する条例

平成十六年三月三十日

大阪府条例第七号

大阪府放置自動車の適正な処理に関する条例をここに公布する。

大阪府放置自動車の適正な処理に関する条例

(目的)

第一条 この条例は、放置自動車の適正な処理に関し必要な事項を定め、放置自動車により生ずる支障を速やかに除去することにより、府民の安全で快適な生活環境の保全及び地域の美観の維持を図ることを目的とする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 自動車 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車をいう。

 放置 正当な権原に基づき置くことを認められた場所以外の場所に相当期間置かれていることをいう。

 放置自動車 放置されている自動車をいう。

 所有者等 自動車の所有権、使用権又は占有権を有している者及び自動車を放置し、又は放置させた者をいう。

(放置の禁止)

第三条 何人も、正当な理由なく自動車を放置し、若しくは放置させ、又はこれを放置し、若しくは放置させようとする者に協力してはならない。

(調査等)

第四条 知事は、府が所有し、又は管理する土地(以下「府有地等」という。)に放置自動車があるときは、規則で定めるところにより、その職員に、当該放置自動車の状況、所有者等その他の事項を調査させるとともに、当該放置自動車の撤去を促すために警告書を当該放置自動車の見やすい箇所にはり付けさせることができる。

2 知事は、前項の規定により放置自動車を調査させる場合において、車外からの調査では所有者等が判明しないときは、その職員に、当該放置自動車が施錠されている場合にあっては、当該施錠を解除させ、その目的を達成するために必要な最小限度において車内等の調査をさせることができる。

3 前二項の規定により調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(放置自動車の移動及び保管)

第五条 知事は、府有地等に放置自動車がある場合において、府民の安全で快適な生活環境の保全上著しい支障が生ずるおそれがあると認めるときは、当該放置自動車を移動し、及び保管することができる。

2 知事は、前項の規定により放置自動車を移動し、及び保管したときは、当該放置自動車が置かれていた場所を管轄する警察署にその旨を通知するものとする。

3 知事は、第一項の規定により放置自動車を移動し、及び保管したときは、当該放置自動車の所有者等に対し、規則で定めるところにより、その旨を通知しなければならない。ただし、当該放置自動車の所有者等が判明しない場合(所有者等の所在が判明しない場合を含む。以下同じ。)は、規則で定めるところにより、その旨を公示するものとする。

(勧告及び命令)

第六条 知事は、府有地等(不特定又は多数の者の利用に供されているものに限る。)において、第四条第一項及び第二項の規定による調査の結果、放置自動車の所有者等が判明したときは、規則で定めるところにより、当該所有者等に対し、期限を定めて、当該放置自動車を撤去するよう勧告することができる。

2 知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、規則で定めるところにより、期限を定めて、その勧告に従うべきことを命ずることができる。

(廃自動車認定)

第七条 知事は、第四条第一項及び第二項の規定による調査の結果、放置自動車の所有者等が判明しない場合において、当該放置自動車が次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、当該放置自動車を廃自動車と認定することができる。

 第四条第一項の規定による警告書のはり付けの日の翌日から起算して十四日を経過していること。

 自動車としての本来の機能を失っていること等により、運行の用に供することが困難であること。

2 知事は、前項第二号に該当するかどうかを判断するために用いる基準を定めるものとする。

3 知事は、前項に規定する基準を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、大阪府環境審議会の意見を聴かなければならない。

4 知事は、第二項に規定する基準を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公示しなければならない。

5 知事は、第二項に規定する基準に該当するかどうかを判断することが困難なときは、大阪府環境審議会の意見を聴かなければならない。

6 知事は、第一項の規定による認定をしようとするときは、規則で定めるところにより、その旨を周知させるため必要な措置を講ずるものとする。

(処分)

第八条 知事は、前条第一項の規定により放置自動車を廃自動車と認定したときは、当該放置自動車の処分を行うことができる。

2 知事は、第四条第一項及び第二項の規定による調査の結果、放置自動車の所有者等が判明しない場合において、前条第一項の規定により当該放置自動車を廃自動車と認定することが困難なときは、当該放置自動車に係る次の各号に掲げる事項を公示するものとする。

 第四条第一項の規定による警告書のはり付けの日

 放置されている場所(第五条第一項の規定により知事が保管している場合にあっては、放置されていた場所及び保管している場所)

 車名、塗色、種別及び道路運送車両法第九条に規定する自動車登録番号又は同法第六十条第一項に規定する車両番号のうち判明しているもの

 公示の日以後の取扱い

 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

3 知事は、前項の規定による公示の日から三月を経過した日以後に当該放置自動車の処分を行うことができる。

(平二〇条例二一・一部改正)

(費用の請求)

第九条 知事は、第一条の目的を達成するため、放置自動車の移動、保管その他の処理を行った場合において、当該放置自動車の所有者等が判明したときは、当該処理に要した費用を当該所有者等に請求することができる。

(規則への委任)

第十条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第十一条 第六条第二項の規定による命令に違反した者は、二十万円以下の罰金に処する。

この条例は、規則で定める日から施行する。ただし、第七条第二項から第四項までの規定は、平成十六年四月一日から施行する。

(平成一六年規則第七〇号で平成一六年七月二二日から施行)

(平成二〇年条例第二一号)

(施行期日)

1 この条例は、平成二十年七月一日から施行する。

(適用区分)

2 改正後の大阪府放置自動車の適正な処理に関する条例第八条第三項の規定は、この条例の施行の日以後に同条第二項の規定によりされた公示に係る放置自動車の処分について適用し、同日前に改正前の大阪府放置自動車の適正な処理に関する条例第八条第二項の規定によりされた公示に係る放置自動車の処分については、なお従前の例による。

大阪府放置自動車の適正な処理に関する条例

平成16年3月30日 条例第7号

(平成20年7月1日施行)