第18回男女共同参画審議会概要

更新日:2017年4月6日

第18回大阪府男女共同参画審議会 概要

開催日時:平成19年12月27日 木曜日 9時30分から11時
場   所:国民会館・住友生命ビル12階 武藤記念ホール(小ホール)
出席委員:  会長 徳矢 典子   弁護士
              伊藤 公雄   京都大学大学院文学研究科教授
              木村 涼子   大阪大学大学院人間科学研究科准教授
              清野 博子   大阪府立女性総合センター館長
              高瀬 正美   日本労働組合総連合会大阪府連合会男女平等推進部長
              田間 泰子   大阪府立大学人間社会学部教授、
                        女性学研究センター主任研究員
              畑  律江   毎日新聞社編集局地域面・夕刊特集版編集長
              森田 雅也   関西大学社会学部教授
              山縣 文治   大阪市立大学大学院生活科学研究科教授
              竹中 恵美子  大阪市立大学名誉教授(専門委員)
会議概要
1 開 会
2 議 事(注:文中○印は委員、●印は事務局によるもの。)
・大阪府の男女共同参画施策の検証・評価システムのあり方について

【事務局より資料説明】

【主な発言等】
○(今回の検証・評価方法は)あらゆる政策課題に男女共同参画の視点で点検しながら取り組ん
 でいくうえで有効な手法である。また、二次評価者に男女共同参画課が位置づけられており、
 その役割が明確になっていてよい。
○ 資料1の一次評価の検証・評価の基準(視点)のアとイは、誰に対してどのような周知
 や必要性の訴えを行うのか具体的に記述したほうがよい。
● 資料1では全ての項目を網羅した抽象的な表現になっているが、実際の評価では資料3のよ
 うに項目ごとの特性に応じて具体的に記述する予定である。
○ 資料3の3(の二次・三次評価の基本的な指標)に「女性の労働力率の推移」とあるが、働
 きたい意欲を持っている人が働けないという状況を表す潜在的労働力率がどのように推移して
 いるか見ていくことが重要である。
○ 住民にとっては府の施策か市町村の施策かの区別はないと思う。周知や必要性の徹底といっ
 た場合に府と市町村の関係性を踏まえてどのように評価するのか。また市町村でも毎年施策の
 実施状況をまとめたり、一部では評価実施の動きもある。このような市町村が把握している実
 施状況等を府としてどのようにとりまとめるのか。
● 本日ご欠席の委員からも、福祉など市町村と住民とが密接な関係にある分野を念頭に同様の
 ご意見を頂戴しており、検証・評価の際には府の役割をもう少し明確にする必要があると考え
 ている。また、各市町村の実施状況等をどう反映していくかも今後検討していきたい。
○ このように項目別に評価していくことはよいことである。また、当該評価の根拠やできなか
 った理由を明らかにすることは今後の新プラン策定にも有益である。その点を事業所管課にも
 丁寧に説明されたい。
○ 二次・三次評価で参照する指標の「社会の状況」だが、非正規労働者の増加など、社会の動
 きは必ずしも「向上」していくことばかりではないということを念頭に置いて評価することが
 大事である。
○ 最近どの領域でも評価を求められることが多いが、(取組が)できているかできていないか
 だけを問われるような評価作業が膨らんでいくと、現場には大きな負担となる。そのようなこ
 とに注力するよりも、大阪府が対応すべき府民の課題に対して、今の府の枠組みの中ではでき
 ることが限られている、あるいは、やりたいができないという実態がどれだけあるのか、現場
 だからこそ見える点を一次評価で明らかにしていただきたい。
○ 一次評価作業は、毎年発行している年次報告の作成作業とは別に実施することになるのか。
● この検証・評価作業は、年次報告の作成作業とは別に、プランの策定や改訂にあわせて5年
 に1度実施する予定である。一次評価の事業の実施状況部分は年次報告でかなりカバーできる
 と考えており、事業所管課の負担感を考慮して、評価の対象項目は極力絞り込むが、絞り込ん
 だ項目についてはきちんと状況を記述してもらいたいと思っている。
○(一次評価から)二次・三次評価のプロセスを経た後の結果はどういう形で庁内あるいは府民
 にフィードバックされるのか。
● 今回の検証・評価作業は大阪府男女共同参画推進本部の枠組みの中で実施したいと考えてお
 り、庁内へはこの推進本部への報告をもって行う予定である。府民へのフィードバック方法に
 ついては今後検討していきたい。
○ この検証・評価システムは次期プランに位置づけられるのか、それともプランとは別に実施
 されるのか。
● 施策の検証・評価については、現行プランにも策定時から位置づけられている。次期プラン
 にも同様に組み込んでまいりたいと考えている。
○(事業所管課が)評価作業を負担に感じる原因は、作業したことに対するきちんとした対応や
 指示がないからだと思う。三次評価はこの審議会の場で議論ができるので、二次評価で適正性
 を検証・評価した段階で、評価内容とそれに至った理由を部局へフィードバックすることが大
 事である。
○ 三次評価の段階で事業所管課から直接ヒアリングを行う予定はあるか。
● 事業所管課の負担を考慮しつつ、検証・評価の効果をあげる手法として、現場の思いを審議
 会に直接伝えたいというような声があれば検討したい。
○ 資料3の3の働く場に関してだが、農業や自営業の女性の問題はどうなっているか。
● 農業や自営業の方の問題は、現行プランでも「働く場での男女平等の推進」という柱の一項
 目として入っており、今回の検証・評価では3の項目2で対象としている。
○ 雇用の問題という捉え方だけでなく、例えば農業委員会への女性の参画問題など、1の項目
 2にも関わってくるだろう。
○ 部会で「多様な働き方」という言葉にはプラス面だけでなく非正規雇用の増大といったマイ
 ナス面があるという議論があったが、その点はどのように整理されて今回資料でこの言葉が使
 われているのか。
● そのご意見は「働く場での男女平等の推進」のところで頂戴したものだが、働く場だけでな
 く様々な場面に通じるものと考えた。そこで、資料2の2ページの「二次・三次評価における
 検証・評価方法及び留意点」の2つ目で、その指標が示す数字の増減だけを見てよしとするの
 ではなく、その背景にあるものをきちんと掘り起こして分析をすることが大事だという表現で
 部会意見を反映させていただいた。
○ 資料3の6の部分だが、医療従事者や学校関係者、保育士に対しDVについての法律の内容等
 について周知することが非常に大事なことだと思うので、その点も留意されたい。
○ 資料3の9の二次・三次評価の際の指標で「大阪府内大学における学部学科別生徒数」とあ
 るが、大学の場合は「生徒数」でなく「学生数」とされたい。
○ 資料3の7の部分だが、日本では性感染症やエイズが増加し続けていることが大きな問題で
 あることから、特に若い世代に対する知識の提供について留意されたい。
○ 資料3の10の部分だが、最近国際結婚で様々な問題が生じていると聞くので、(そうした
 状況を表す)数値の把握も必要ではないかと思う。
○ 外国人労働者や人身取引、国際結婚などにかかる問題は今後ますます増えてくるだろう。
 また、教育の分野になるが、外国人と本当の意味で共生できるよう多文化共生教育のような観
 点も大事である。
○ 外国人の雇用、国際結婚による移住、(企業における外国人)研修生制度などで、やはり女
 性に特有の問題が発生していると思うので、そういう点も留意が必要である。
○(例えば)国際結婚もその数だけであれば問題とはならない。自己評価の特記事項では、何を
 問題として捉えることによって何をしようとしているのか、その目的を丁寧に事業所管課に伝
 える必要がある。

−まとめ−
○ 資料2の骨子案については全委員了承。
○ 来年1月に再度部会を開催し、本日の議論も踏まえて、部会としての最終報告をとりまとめ
 ることとする。



3 閉  会

配付資料:
資料1 大阪府における男女共同参画施策の検証・評価システムのあり方について(骨子案)の概要  [PDFファイル/225KB]

資料2 大阪府における男女共同参画施策の検証・評価システムのあり方について(骨子案)  [PDFファイル/131KB]

資料3 大阪府における男女共同参画施策の検証・評価システムのあり方について(10の施策の柱ごとの検討内容)  [PDFファイル/386KB]

このページの作成所属
府民文化部 男女参画・府民協働課 男女共同参画グループ

ここまで本文です。