テーマ「あなたもゲートキーパーになりませんか?」
平成10年に全国で自殺者が年間3万人、大阪府でも約2千人を超えてから、10年以上たった今も、自殺はどの年代も死因の上位を占めており深刻な状況には変わりがありません。
多くの自殺は、長引く不況による経済的な不安、人間関係や病気、健康問題の悩みやストレスなど様々な要因が複雑に関係しており、「その多くが追い込まれた末の死」と言われています。
一方、自殺を考えている人は何らかのサインを発していることが多く、自殺はその多くが防ぐことができる社会的な問題であると言われています。自殺対策では、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤立・孤独」を防ぎ、支援することが重要です。
そのひとつとして、いま全国的に「あなたもゲートキーパー宣言」という取り組みが行われています。1人でも多くの方に、ゲートキーパーとしての意識を持っていただき、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくことが自殺対策につながります。
あなたもぜひ「ゲートキーパー」のひとりになってください。
「ゲートキーパー」とは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聴いて、必要な支援につなげ、見守る人のことで、言わば「命の門番」とも位置付けられる人のことです。
専門的な知識がなくてもゲートキーパーになれます。
ゲートキーパーの役割を具体的に考えてみましょう。
家族や仲間の変化に気づいて、声をかけることです。自殺を考えている人は何らかのサインを発していることが多いと言われています。眠れない、食欲がない、口数が少なくなったなど、大切な人の様子がいつもと違うとき、もしかしたら何か悩みを抱えているのかもしれません。生活の変化は悩みの大きな要因になることがあります。昇進や出産など、周りから見れば幸せに思える変化でも本人にとっては悩みとなることもあるのです。
何か悩んでいることに気づいたら、少し勇気を出して気遣う言葉をかけてみましょう。
たとえば「どうしたの?なんだか辛そうだけど」、「眠れていますか?」、「なんか元気がないけど大丈夫?」、「何か力になれることはない?」「何か悩んでる?よかったら話して」など、まずは話すきっかけを作ってあげてください。
まずは話せる環境をつくりましょう。心配していることを伝え、相手のペースに合わせて真剣な態度で受け止めましょう。自分の感情を否定されることなく話を聴いてもらうだけでもご本人の気持ちは楽になります。
その際気を付けなければならないことは、「あなたに原因があるのでは?」などと本人を責めたり、「頑張れば大丈夫」と安易に励ましたりしないことです。また、死にたいほどの辛さを抱えている人に「命を粗末にしてはいけない」、「病気は気の持ちよう」など、一般的な価値を押し付けないことも大切です。話を聴いた後は話してくれたこと、そしてそれまで辛い思いをしてきたことをねぎらいましょう。
話を聴いてすぐに問題解決とならない場合が多くあります。そんな時は相手をサポートしつつ専門家や専門機関を紹介したり、相談することを勧めましょう。
悩みがどのくらい差し迫っているか、過去に自殺未遂をしたことがあるかなどを話の中で聴いてみましょう。
「消えてしまいたいと思っていますか?」「死にたいと思っていますか?」とはっきりと尋ねてみることが大切です。
温かみのある雰囲気で対応し、どんな気持ちなのか話してもらうようにしましょう。
現在その人を悩ませている問題は弱さや怠惰からくるのではないことを理解し、責めたり、弱い人だと決めつけたりせずに聴きましょう。
話を聴くことは、悩む人への最大の支援になります。悩んでいる人にとっては話を聴いてもらうことが安心につながります。
現在その人を悩ませている問題は、弱さや性格の問題ではなく、医療や生活支援の必要な状態であること、決して珍しいことではなく、だれにでも起こりうることであると伝えましょう。
適切な治療や援助で状況が良くなる可能性があることも伝えましょう。
医療機関や関係機関に相談するように勧めてみましょう。
一方的に勧めるのではなく、相手の気持ちを踏まえて「専門家に相談してみませんか」と提案してみましょう。
アルコールをやめる、軽い運動をする、リラクゼーション法(ゆっくりと呼吸をする、力を抜く)などを行うことで、精神的な悩みを抱えることによって起こる不眠や肩こりなどの身体(からだ)の症状が和らぐことがあります。
また、「辛くなったら相談して」など、辛いときにどう対応すればよいかを伝えましょう。
気になる人がいたら声をかけ、相手の話をじっくり聴いてみましょう。困っている人が一人で問題を抱え込まないように、みんなで支えあいましょう。
自分が相談にのって困ったときのつなぎ先(相談窓口等)を知っておくのは大切です。最後に相談機関の連絡先を掲載していますのでぜひ参考にしてください。
相談窓口に関する情報は、平成25年7月現在のものです。
電話番号は、0570−064−556
相談時間は、祝日と年末年始を除く月曜日から金曜日で、携帯電話と固定電話では時間が異なります。
携帯電話の場合は、午前9時30分から午後5時、固定電話の場合は、居住地により時間が異なります。
・大阪市在住の方は、午前10時から12時及び午後1時から5時
・堺市在住の方は、午前9時から12時30分及び午後1時30分から5時
・大阪市と堺市を除く大阪府在住の方は、午前9時30分から午後5時
電話番号は、06−6309−1121
相談時間は、24時間365日
電話番号は、06−6260−4343
相談時間は、金曜日の午後1時から日曜日の午後10時までの週末連続57時間
電話番号は、06−6942−9090
相談時間は、月曜日の午後8時から火曜日の午前3時までの7時間
電話はフリーダイヤル、0120−738−556
相談時間は、毎月10日の午前8時から翌日午前8時の24時間
こころの病やこころの健康に不安のある方、医療機関や社会復帰サービスなどを知りたい方のために電話相談をおこなっています。
電話番号は、06−6607−8814
相談時間は、祝日と年末年始を除く月曜日から金曜日の午前9時30分から午後5時
電話番号は、06−6923−0936
相談時間は、祝日と年末年始を除く月曜日から金曜日の午前10時から午後3時
電話番号は、072−243−5500
相談時間は、祝日と年末年始を除く月曜日から金曜日の午前9時から12時30分及び午後1時30分から5時
このページの作成所属
健康医療部 健康医療総務課 保健所・事業推進グループ
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