泉州普及だより 令和5年12月発行 第111号 近年発生が増えている病害虫に注意しましょう! 近年、泉州地域においてクロテンコナカイガラムシの被害が発生しています。 体長・雌成虫は体長 3~5ミリメートルの楕円形、雄成虫は一対の翅を持つ。 特徴・2齢幼虫以降は2対の黒斑があるように見える。 生態・生長点付近の葉や茎などに寄生。スベリヒユやイヌホオズキ、キク科雑草にも発生する。 寄生作物・なす、トマト、オクラ、しゅんぎくなどの野菜類、花き類 クロテンコナカイガラムシは植物の葉や茎等に寄生し、植物を衰弱させます。分泌した甘露が、果実の汚れやすす病発生の要因となります。 防除対策 ・茎葉等に寄生する本種とすす病に注意し、早期発見に努める。 ・発生ほ場では、寄生部位を除去し、ほ場外に持ち出して土中に埋めるなどして適切に処分する。 ・雑草にも生息するため、ほ場内及び周辺の除草対策を徹底する。 IYSV(アイリスイエロースポットウイルス)に要注意!! IYSVはたまねぎやねぎのえそ条斑病、トルコギキョウ輪紋病などを引き起こす病原ウイルスで、ネギアザミウマが媒介します。 ○たまねぎ、ねぎ 葉身に退緑斑が生じ、その後、紡錘型のえそ条斑が生じる。病勢が進行すると病斑が拡大し、葉が委縮・枯死する。 ○トルコギキョウ 葉にえそ輪紋、茎にえそ条斑が生じ、発生が多いと枯死する。 ○IYSVの発生時期 ・ネギアザミウマの飛び始める温度が17~21度であり、気温が上昇する3月以降から発病株が増加する。 ・特に初夏(5~6月)はIYSV保有虫、発病株が急増する。 ○防除対策 ・本ウイルスに対する有効な薬剤は無いので、感染を未然に防ぐことが重要。 ・媒介昆虫であるネギアザミウマの徹底的な防除を行う。 ・発病株を認めたら、早急に抜き取りほ場外で処分する。 新規就農を目指して!大阪産(もん)スタートアカデミー実施中! 大阪府では、新規就農者の育成の取組みとして、品目に特化した大阪産(もん)スタートアカデミーを開講しています。 泉州の特産野菜を学ぶ「水なす+きくなアカデミー」、持続的な農業を学ぶ「有機農産物アカデミー」を実施しており、7月15日に他の地域のアカデミーと合同で開講式を行いました。現在、水なす+きくなアカデミー10名、有機農産物アカデミー4名が新規就農に向けて地域のベテラン農家のもとで栽培技術の研修を受講しています。 大阪府肥料価格高騰緊急対策支援事業について 肥料価格の高騰などにより経営に影響が出ているみなさまに、営農を継続していただくための支援制度です。 <対象者> 大阪府内在住で ・農業の売上が50万円以上(前年の確定申告額等)の農業者 ・府内市町村の認定を受けた新規就農者(『認定新規就農者』) <支援金額>   販売金額の区分ごとに支給 <申請時期>  令和5年11月1日(水曜日)から12月27日(水曜日) 受章おめでとうございます! 令和5年度公益社団法人大日本農会 農事功績者 緑白綬有功章 西川 光一さん(和泉市) 常に消費者ニーズに即応し、栽培方法や販売方法を改善してこられました。地域のリーダーとして技術・販売面のモデルとなるとともに、新たな担い手の育成など地域農業の発展に貢献されたことが評価され、受章されました。