平成10年度大阪府統計年鑑 第17章　財政（解説）

更新日：2013年2月12日

平成10年度大阪府統計年鑑

１　大阪府の財政

　平成９年度の普通会計決算額は、歳入２兆4255億円、歳出２兆4127億円で、歳入歳出ともに前年度比3.2%の減となった。
　９年度の収支状況をみると、歳入から歳出を差し引いた歳入歳出差引額(形式収支)は、128億円の黒字で、事業の繰越などにより翌年度に繰り越すべき財源119億円を差し引いた実質収支は、９億円の黒字で、16年連続の黒字決算となった。また、９年度の実質収支から８年度の実質収支を差し引いた単年度収支は20億円の赤字となった。
　財政構造の弾力性を判断する指標とされる経常収支比率は112.0%で、前年度に比べ9.2ポイント上昇し、依然として100を超える高い水準にある。

歳入

　歳入構造をみると、地方公共団体が自主性を発揮して行政を進める上で重要な要素となる自主財源の割合は前年度に比べて２ポイント増の64.9%となった。
　歳入のうち最も大きなウェイトを占める府税収入の決算額は、1兆1527億円で全歳入に占める割合は47.5%となっている。
　府債の決算額は3899億円で前年度に比べて1.9%の減となった。これは、景気対策の減、建設単独事業のシーリング設定などによる投資的経費の減に伴うものである。

歳出

　歳出決算額を目的別にみると、最も大きなウェイトを占めているのは教育費(構成比32.3%)で以下、土木費(同18.0％)、警察費(同11.6%)の順となっている。
　前年度と比較すると、教育費、公債費などが伸びており、これを性質別にみると、人件費が9992億円(構成比41.4%)で最も高く、次いで普通建設事業費の4448億円(同18.6%)、補助費等4144億円(同17.2%)の順となっている。

上へ戻る

２　市町村の財政

　平成９年度の府内市町村普通会計決算額は、歳入３兆8197億円、歳出３兆7924億円と前年度に比べて、歳入0.2%増、歳出0.5%増となり、歳入歳出ともに増加した。(前年度の伸び率歳入2.6%減、歳出2.7%減)
　歳入の特徴をみると、地方税は、法人税割や固定資産税が堅調に伸びたことなどにより３年連続前年度を上回った。
　９年度の収支状況をみると、形式収支では273億円の黒字で、翌年度への繰越財源を差し引いた実質収支は115億円の黒字であるが、単年度収支は、11億円の赤字となっている。
　また、市町村ごとの実質収支では、黒字団体は40団体(29市11町村)、赤字団体は3団体(3市)となっている。

歳入

　歳入を科目別にみると、地方税は、前年度に比べ2.4%(428億円)増であり、歳入総額に占める割合は、47.8%となった。
　また、その他の歳入で主なものを科目別に見てみると、利子割交付金、前年度比16.2%減、繰入金同0.79%増、地方債同5.8%減となっている

歳出

　歳出を目的別にみると、土木費9256億円(構成比24.4%)、民生費8874億円(同23.4%)ヽ教育費4776億円(同12.6%)、衛生費4303億円(同11.3%)、総務費3580億円(同9.4%)、公債費3401億円(同9.0%)の順となっている。これらを前年度と比べると、土木費1.5%減、民生費6.0%増、教育費2.1%減、衛生費1.9%増、総務費2.1%減、公債費8.9%増となっている。

このページの作成所属
総務部　統計課　分析・利活用促進グループ

1つ前のページに戻る
このページの先頭へ

ここまで本文です。

ホーム > 大阪府統計年鑑 > 平成10年度大阪府統計年鑑 第17章　財政（解説）