平成８年度大阪府統計年鑑 第22章　衛生（解説）

　平成７年度の医療施設総数は1万2611施設で、前年に比べ228施設の増加である。これを種類別にみると、病院総数は593施設で、そのうち一般病院が551施設（構成比92.9%）で大半を占め、以下精神病院41施設、結核療養所１施設の順となっている。なお、人口10万対の病院総数は6.9、一般病院で6.4、1施設当たりの人口は、病院総数で１万4508人、一般病院で１万5614人である。また、一般診療所数は7292施設で、前年に比べ140施設の増加、人口10万対の一般診療所数は84.8で、１診療所当たりの人口は1180人である。歯科診療所数は4726施設で、前年に比べ90施設の増加、人口10万対の歯科診療所数は54.9で、１診療所当たりの人口は1820人である。
　全施設の病床数は12万7711床で、前年に比べ312床の減少である。人口10万対の病床数は1484.5床で、全病床数のうち94. 3%が病院、5. 7%が一般診療所の病床（7249床）である。また、病院病床の種類別では、一般病床が９万5272床で最も多く、以下、精神病床が２万1548床、結核病床が3113床の順となっている。

　平成７年中の本府の死亡数は５万8255人で、９分01秒に１人亡くなったことになる。人口千対の死亡率は6.8で全国の7.4と比較すると低い方である。
　主要死因別の順位を見ると、第１位は悪性新生物１万8535人（構成比31.8%）、以下、心疾患8829人（15.2%）、脳血管疾患7383人（同12.7%）、肺炎5295人（同9.1%）、不慮の事故2367人（同4. 1 %）の順となっている。

　本府における公害問題は、昭和40年代に深刻な様相を呈するようになったが、事業者及び関係者の理解と協力のもと、各種の公害防止対策を推進してきた結果、全般的には改善の傾向が見られるようになってきた。
　しかしながら、窒素酸化物による大気汚染、一部の河川や大阪湾の水質汚濁などが解決すべき課題として残されている。さらに、交通公害問題や近隣騒音問題など日常生活に起因する都市・生活型公害や廃棄物問題などが重要な課題となっている。
　なお、平成７年度の本府及び市町村が新規に直接受理した公害苦情件数は3744件で､前年度に比べ545件（12. 7%）の減少となった。このうち騒音に関するものが1431件（構成比38.2%）で最も多く、以下、大気汚染826件（同22. 1％）、悪臭787件（同21.0%）の順となっている。