平成３年度大阪府統計年鑑 第３章　人口（解説）

平成３年度大阪府統計年鑑

概況

　大阪府の人口（平成３年10月１日現在）は873万3436人で、平成２年より1080人、0. 01％減少し、人口増加数は平成元年以降、３年間減少が続いている。しかし、これを平成２年と比べてみると、増加率は（−）0. 19％から（−）0.01％になった。
　大阪府の１年間（平成２年10月１日から平成３年９月30日まで）の人口増加を自然増加（出生と死亡の差）と社会増加（転入と転出の差）に分けてみると、自然増加数は、対前年増加数より1873人少ない３万4042人、0.39％増となった。
　一方、社会増加数は、平成２年の5万2676人、0. 60％減から3万5122人、0. 40％減となった。
　大阪府の世帯数は312万9473世帯で、平成2年より3万7561世帯1.21％増加した。
　世帯と人口を比べると、平成元年以降、人口は減少しているものの、世帯は増加している。このため、１世帯当たり人員は2.79人と平成２年より0.03人下回り、世帯規模の縮小化が進んでいる。

転入と転出

年齢構造

労働力人口

　昭和60年国勢調査による労働力状態をみると、15歳以上人口681万316人のうち、労働力人口（就業者＋完全失業者）は419万7694人で、労働力率（15歳以上人口に占める割合）は61.6％である。一方、経済活動に従事していない家事従事者、通学者、老齢者などの非労働力人口は259万2990人であった。

人口動態

 　本府の出生率の推移をみると、第２次世界大戦直後の昭和22年から24年頃までは、人口千人に対して30前後の高い率を示していたが、その後は低下を続け、32年に15.2とそれまでの最低を記録した。翌33年から上昇に向かい、42年には23.2となり、以後、横ばいの状態が続いていたが、47年からは再び低下傾向を示している。
　平成２年の本府における出生数は８万6840人、出生率　（人口千対）は10.1 （全国10.0）となっている。これを市町村別にみると、大東市（12.2）、門真市（11.5）、柏原市・和泉市（11.1）などが高く、田尻町（5.2）、美原町（6.5）、千早赤阪村（6.7）などが低くなっている。
　一方、本府の死亡率の推移をみると、昭和22年に人口千人に対し14.5であったのが、戦後のめざましい医学の進歩、生活環境の改善等により、46年には5. 1にまで低下し、以後、横ばいの状態が続いたが、近年は微増の傾向にある。
　平成２年の本府における死亡数は５万2844人、死亡率（人口千対）は6. 2（全国6.7）となっている。これを市町村別にみると、田尻町（9.9）、岬町（9.2）、河南町・千早赤阪村（8.4）などが高く、摂津市（4.4）、箕面市・熊取町（4.5）、高槻市・豊能町（4.6）などが低くなっている。
　また、平成２年の本府における死産数は4368胎（出産千対の死産率47.9）、婚姻件数は５万7436件（人口千対の婚姻率6.7）、離婚件数は1万3524件（人口千対の離婚率1.58）となっている。
　次に、平成２年の日本人の平均寿命（0歳の平均余命）は、厚生省の簡易生命表によると、男子の平均寿命は75.86年で、前年に比べ0.05年の減少を示し、女子の平均寿命は81.81年で、前年に比べ0.04年の伸びを示した。
　これを国際的にみると、国により生命表の作成基礎期間が異なるため、厳密な比較はできないが、男子で74年を越えている国は、日本、スウェーデン及びアイスランドであり、女子で80年を越えている国は、日本、スイス、スウェーデン及びフランスである。このことから日本の平均寿命は、男女とも世界のトップグループに入っているといえる。
　なお、昭和60年地域別生命表（厚生省作成）から大阪府の平均寿命をみると、男子74.01年、女子79.84年で、47都道府県中（全国男子74.95年、女子80.75年）男子46位、女子47位となっている。