平成2年度大阪府統計年鑑 第6章 林業(解説)

更新日:2013年2月12日

平成2年度大阪府統計年鑑

概況

 府下の森林の大部分は隣接府県境沿いに連なる北摂山系、生駒金剛山系、和泉葛城山系に分布しており、かつ都市近郊に位置しているため、林業の基盤としてだけでなく、貴重な緑資源として「府民の森」など公益的機能を果たしている。
 これを森林植物帯からみると、大部分は暖帯林で、一部には温帯林も見られる。しかし、現在の森林は大部分が「あかまつ」「くぬぎ」、「こなら」等の二次林、あるいは「すぎ」、「ひのき」等の人口林である。なかでも、金剛、葛城山系では「すぎ」、「ひのき」が集中し、府下で最も集約的な林業が営まれている。
 府下の林家数は1990年世界農林業センサス(平成2年2月1日現在)の結果によると、4万6011戸である。その内訳は農家林家数が5766戸(構成比12.5%)、非農家林家数が4万245戸(同87. 5%)で、非農家林家が圧倒的に多い。

林野面積

 府下の林野面積は5万7829haで、前年より114ha (0.2%)減少した。
 その内訳をみると、国有林野面積は1042haで前年と変らず、民有林野面積は5万6530haで、前年より34ha (0.1%)減少した。官行造林面積は前年と変らず223haである。
 大阪府総面積18万8241ha (平成元年10月1日現在)に占めるそれぞれの割合は、国有林の面積が0.6%、民有林野面積が30.0%、官行造林面積が0.1%である。
 府下の林野面積の97.8%を占める民有林野のうち、立木地は5万3742haで、前年より34ha(0.1%)減少し、民有林野面積の95.1%を占めている。その内訳は、人工林が2万6485ha (構成比49.3%)、天然林が2万7257ha (同50.7%)となっている。また、樹種別内訳は針葉樹が3万8967ha(構成比72.5%)、広葉樹が1万4775ha (同27.5%)となっている。
 民有林野面積を市町村別にみると、能勢町が7789ha(構成比13.8%)で最も多く、以下河内長野市7332ha(同13.0%)、高槻市4542ha (同8.0%)の順となり、この3市町で全体の3分の1強(34.8%)を占めている。

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林野蓄積量

 府下の林野蓄積量は510万5400m3で、前年より7000m3(0.1%)増加した。
 その内訳みると、国有林野蓄積量は13万2000m3で前年と変らず、民有林野蓄積量は496万5000m3で前年より7000m3(0.1%)増加した。官行造林蓄積量は前年と変らず8400m3である。
 民有林野蓄積量のうち、人工林は318万8000m3(構成比64.2%)、天然林は177万7000m3(同35.8%)である。また、樹種別内訳は針葉樹が441万5000m3(構成比88.9%)、広葉樹が55万m3(同11.1%)となっている。
 民有林野蓄積量を市町別にみると、河内長野市が103万6000m3(構成比20. 9%)で最も多く、以下、能勢町43万4000m3(同8.7%)、高槻市41万4000m3(同8.3%)の順となり、この3市町で全体の38.0%を占めている。

苗木生産量等

 山行造林用苗木の生産量は71万8000本で、前年より7万9000本(9.9%)減少した。樹木別にみると、「ひのき」が65万5000本(構成比91.2%)で最も多く、以下、「すぎ」が3万本(同4.2)、「あかまつ」が1万8000本(同2.5%)、「くろまつ」が1万5000本(同2.1)となっている。林産物素材の生産量は1万8000m3で、前年より4000m3(18.2%)減少した。林産生物素材の他府県への移出量は1万8000m3、移入量(外材を含む)は97万7000m3であり、移出量は移入量に比べて微々たるものである。

このページの作成所属
総務部 統計課 分析・利活用促進グループ

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