● 大阪の交通環境を考えよう!!
クルマは私たちの毎日の暮らしや仕事に欠かすことのできないものですが、このまま増えつづけるとどうなってしまうのでしょうか?
大阪府で進めている“TDM(交通需要マネジメント)”施策とは、クルマの利用者が利用方法の工夫や変更を行うことで、交通混雑を緩和させる取組みのことです。
その一環として、大阪府では、自動車交通が地球に与える影響や、公共交通機関への転換について、年少時から学習し、クルマに過度に依存しないライフスタイルへと意識付けしてもらうことを目的として『交通・環境学習プログラム』を実施しています。
●『交通・環境学習プログラム』について
今後、かけがえのない地球環境や、豊かな暮らしを守っていくためには、私たち一人ひとりが問題意識を持って、何ができるのか、何をすべきなのかを考えることが大切です。
この『交通・環境学習プログラム』は、生徒たちと環境問題について取組みたいと、お考えの先生方にご利用していただくための授業支援ツールです。
プログラムでは、私たちの生活の中で環境に大きな影響を与えている“交通”にスポットを当て、実体験の中で生徒たちが課題を発見し、考え、学習するためための機会づくりを提供できればと考えています。
1.プログラムの概要
2.授業構成例の紹介
4.小学校からの声
テーマ:交通と環境
● 地球の温暖化が深刻化!!
よく耳にはしますが、自分とは関係ないと思っていませんか?
でも、実は私たちの暮らしと環境とは、とても密接につながっています。
この関係を、学習プログラムを通じて、環境問題を実感し、解決していくために、一人ひとりが努力することの大切さに気づいてもらいたいと考えています。
● 交通と環境
地球の温暖化を防止するために“京都議定書”も発行されましたが、具体的にはどのようにすればよいのでしょうか。
このプログラムでは、普段の暮らしの中で環境に大きな影響を与える“交通”にスポットを当て「環境にやさしい暮らし」を見つめていきます。
交通渋滞によるCO2の増加 地球温暖化で溶ける氷河(写真:名古屋大学)
● 様々な実験活動や体験活動が実施できます ⇒課題発見学習のページへ
実験器具などを用いて、生徒が体感できるカリキュラムを実施
● まずは行動しよう!! ⇒実践学習のページへ
実験活動で課題を発見したら、解決策を実践
● 学校の授業計画に応じて支援
あくまで主役は小学校、生徒たち。
決まったカリキュラムではなく、自由な教材選択・設定が可能です。
また、授業時間数についても、学校の予定に合わせ、短期から長期まで柔軟に計画できます。
取組みを希望される場合は、最寄の府土木事務所へご相談下さい。
↓ 小学校のご意向に基づき、大阪府は、支援団体・関係機関の調整を行います。
↓ 大阪府は、小学校へテキストやワークシート等の教材を貸出し、アドバイスを行います。
↓ 大阪府や市町村、関係団体は授業の実施を支援します。
本プログラムの実施するにあたり、
「どのような展開で授業を進めればいいんだろう」
「どんなものが必要になるのだろう」
などなど、わからないことがたくさんあると思います。
そのような方々のためにここでは、本プログラムの取組み小学校で実施してきた、基本的な授業構成例を紹介します。
ここで、紹介する授業構成例はあくまで基本的なパターンであり、
「ここでは違う展開にしたい」
「この次の展開にはこれを入れたい」
など、教材例などを組み合わせることにより、様々な授業構成・展開を作ることが可能です。
実際に授業を進めていくのは先生方ですので、授業構成例を参考に、自分の学校・クラスだけの「交通・環境学習プログラム」を考えてみてください!
■授業構成例
(1)「校区内の空気を調べよう」+「ふだんのくらしの中でCO2を減らそう」 [PDFファイル/1.18MB]
(2)出前講座「クルマ大集合」+「かしこいクルマの使い方を考える」 [PDFファイル/1.22MB]
(3)「地球温暖化を知っていますか」+「校区内の空気を調べよう」+「ふだんのくらしの中でCO2を減らそう」(または「かしこいクルマの使い方を考える」) [PDFファイル/2.17MB]
(4)出前講座「コミュニティバス体験乗車」+「みんなが使う電車・バスマップをつくろう」 [PDFファイル/1023KB]
交通・環境学習プログラムは平成14年度から実施しており、これまで延べ65校の小・中学校で実施しています。
ここでは今まで取組んだ各校のプログラムの取組みを紹介します。これから本プログラムを実施してみようかと考えている方々はぜひ参考にしてください。
○平成14年度 (1校)
・和泉市立緑ヶ丘小学校(5年生)
○平成15年度 (2校)
・豊中市立東泉丘小学校(6年生)
・和泉市立芦部小学校(5年生)
○平成16年度 (9校)
・豊中市立東泉丘小学校(6年生)
・豊中市立豊島北小学校(クラブ活動)
・茨木市立白川小学校(4年生)
・茨木市立豊川小学校(4年生)
・枚方市立平野小学校(6年生)
・八尾市立大正小学校(5年生)
・和泉市立北松尾小学校(6年生)
・和泉市立鶴山台北小学校(5年生)
・岸和田市立中央小学校(5年生)
○平成17年度 (13校)
・豊中市立桜井谷小学校(4年生)
・豊中市立庄内小学校(3年生)
・豊中市立箕輪小学校(5年生)
・池田市立北豊島小学校(親子学習)
・豊能町立東ときわ小学校(5年生)
・茨木市立豊川小学校(4・6年生)
・東大阪市立長瀬東小学校(3・4年生)
・河内長野市立清教学園中学校(2年生)
・太子町立山田小学校(4年生)
・和泉市立鶴山台北小学校(5年生)
・和泉市立南松尾小学校(5年生)
・岸和田市立中央小学校(5年生)
・貝塚市立永寿小学校(4・5・6年生)
○平成18年度 (9校)
・豊中市立桜井谷小学校(4年生)
・豊中市立庄内小学校(4年生)
・池田市立北豊島小学校(親子学習)
・豊能町立東ときわ小学校(5年生)
・茨木市立豊川小学校(4年生)
・和泉市立北松尾小学校(5年生)
・和泉市立鶴山台北小学校(5年生)
・岸和田市立修斎小学校(5年生)
・貝塚市立永寿小学校(5年生)
○平成19年度 (7校)
・豊中市立原田小学校(5年生)
・豊中市立豊南小学校(5年生)
・河内長野市立高向小学校(5年生)
・和泉市立鶴山台北小学校(5年生)
・和泉市立緑ヶ丘小学校(6年生)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
・岸和田市立修斎小学校(5年生)
○平成20年度 (7校)
・豊中市立上野小学校(4年生)
・豊中市立東豊台小学校(5年生)
・豊中市立東丘小学校(4・5年生)
・和泉市立鶴山台北小学校(5年生)
・和泉市立伯太小学校(5年生)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
・岸和田市立修斎小学校(5年生)
○平成21年度 (8校)
・豊中市立熊野田小学校(5年生)
・豊中市立東豊台小学校(5年生)
・豊中市立原田小学校(5年生)
・豊中市立東丘小学校(3・4年生)
・和泉市立鶴山台南小学校(5年生)
・和泉市立伯太小学校(5年生)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
・岸和田市立修斎小学校(5年生)
○平成22年度 (4校)
・豊中市立小曽根小学校(5・6年生)
・豊中市立北緑丘小学校(5年生)
・和泉市立伯太小学校(5年生)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
○平成23年度 (1校)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
○平成24年度 (1校)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
○平成25年度 (3校)
・泉大津市立上條小学校(5年生)
・和泉市立伯方小学校(5年生)
・豊中市立刀根山小学校(4年生)
○平成26年度 (実績なし)
○平成27年度 (実績なし)
交通・環境学習プログラムの取り組みをはじめて、多くの児童や保護者、担任の先生方から様々な感想やご意見を頂いています。
その頂いた声の一部をこのページでご紹介します。
○ 環境問題にはいろんな原因があって、その中でも家では「クルマ」から二酸化炭素が出る量が大きいということが学べた。
・・・ 今まで、何も考えず移動する時にはクルマを利用していたけど、これを知ったことでお父さんとお母さんと一緒に「かしこいクルマの使い方」を実践。
・・・ 1週間という短い間だったけど、その短い間でも、クラスのみんなで取り組めば大きな効果があることが分かった。
・・・ これからも、毎日は無理だけど少しずつでも取り組んでいきたい。
○ 地球温暖化って、温度が上がることはわかっていたけど、それでどんなことが起こっているのかはあまりわからなかった。
・・・ だけど、外国の山の雪が30年近くで、かなり少なくなっていたり、ある島では温暖化のせいで、海面が上昇し、沈んでいっている写真を見て、こんなことが起こっているんだと驚いた。
・・・ 自分たちでできることがあるのを知った中で、近くに用事がある時は歩いていったり、自転車でいったり、また遠くに行くときには、バスや電車を使うようにしたいと思った。
○ 「家庭の中のCO2削減」や「かしこいクルマの使い方」をやったけど、結構しんどかった。
・・・ だけど、やったことをさくらの木で計算してみると、さくらの木1本分近くにもなることがわかって、やってよかったと思った。
○ 今までバスに乗ることがなかったけど、バスの乗り方を教わって、これからはお父さんとお母さんと乗ってみようと思った。
○ 子どもたちが頑張っているのを見て、親も一緒にクルマの利用について考えなくてはいけないなと思いました。
○ 子どもたちが一生懸命興味を持って、交通と環境との学習に取り組んでいることがよく分かりました。
・・・ 生活全体として豊かになり、それに慣れてしまっている世の中ですが、親としても、便利なクルマに頼りすぎているところがあるので、これから家庭の中でも気をつけて行きます。
○ 子どもから話を聞いて、保護者としても一緒に体験できればよかったなと思いました。
○ 学校だけではできないようなことを、いろんな方の協力を得て行うことができ、子どもたちは大変喜んでいました。
・・・ また、子どもたちだけでなく、一大人として環境に配慮した交通行動、「かしこいクルマの使い方」など実践することの大切さ、それが一人では小さなものだけど、みんなで取り組むことで大きな効果を生むことができるといったことを学べたことが、大変勉強になりました。
○ 課題発見学習から、子どもたちが何が自分たちでできるかを考えて、その考えたことを実践学習で取り組むことができでよかった。
・・・ なかでも、自分たちの通っている校区の空気が、どこでどれだけ汚れているのかを色で判別することができ、その結果とその設置場所のクルマの交通量との関係がうまくでたことで、空気の汚れがクルマの交通量と関係しているということを子どもたちが分かってくれて良い勉強になりました。ありがとうございました。
○ 貴重な体験をさせて頂いて本当にありがとうございました。
・・・ 実際に、経験したことから見出した課題について、対策を考え、それを行動することで子どもたちの環境に対する協力を意識が高まりました。
・・・ たくさんの方々に協力いただき、感謝しています。
○ プログラムを通じて体験ができ、その体験から一層関心を子どもたちが広げて、できるだけクルマを使わず、自転車・徒歩・バス・電車を利用しようとみんな前で積極的にアピールしていました。どうもありがとうございました。
このページの作成所属
都市整備部 交通道路室都市交通課 公共交通計画グループ
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