平成18年度第2回 大阪府都市計画審議会

更新日:2022年4月5日

日時:平成18年12月25日(月曜日) 午前10時30分から11時38分まで

場所:大阪市中央区大手前三丁目1番43号 プリムローズ大阪会議室


議題

【審議案件】

議第238号「北部大阪都市計画緑地の変更」について
議第239号「北部大阪都市計画道路の変更」について
議第240号「北部大阪都市計画土地区画整理事業の変更」について
議第241号「東部大阪都市計画区域区分の変更」について
議第242号「東部大阪都市計画用途地域の変更」について
議第243号「東部大阪都市計画都市高速鉄道の変更」について
議第244号「東部大阪都市計画土地区画整理事業の変更」について


1.出席委員 26名

番号資格氏名
学識経験者(京都大学教授)岡田 憲夫
学識経験者(大東文化大学教授)土井 幸平
学識経験者(大阪商工会議所代表)荻田 緋佐子
学識経験者(大阪商業大学教授)西村 多嘉子
学識経験者(弁護士)上原 理子
11大阪府農業会議会長井川 勝巳
12学識経験者(大阪府立大学教授)増田 昇
13関係行政機関の職員(近畿農政局長)進藤 眞理(代理:農村計画部農村振興課長 村中 修)
14関係行政機関の職員(近畿経済産業局長)久貝 卓(代理:総務企画部調査官 長見 康弘)
15関係行政機関の職員(近畿地方整備局長)布村 明彦(代理:復興事業調整官 板谷 勉)
16関係行政機関の職員(近畿運輸局長)島崎 有平(代理:企画観光部交通企画課長 河田 敦弥)
18府議会議員(自民)吉田 利幸
19府議会議員(自民)杉本 光伸
21府議会議員(民主)関    守
22府議会議員(民主)大友 康亘
23府議会議員(公明)竹本 寿雄
24府議会議員(公明)谷口 昌隆
25府議会議員(共産)和田 正徳
26大阪府市長会会長中司  宏
27大阪府町村会会長上垣 正純
28大阪府市議会議長会会長新家 末吉
29大阪府町村議会議長会会長北林  充
30大阪市長關 淳一(代理:計画調整局長 箕田 幹)
31大阪市会議長坂井 良和

2.出席臨時委員 3名

番号資格氏名
32池田市助役小南 修身
33寝屋川市助役中西 勝行
34寝屋川市議会議長北野 志郎

午前10時30分開会

○司会(中田秀則君) それでは定刻となりましたので、ただいまから、平成18年度第2回大阪府都市計画審議会を開催いたします。私は本日の司会を務めます総合計画課の中田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは、最初に委員の皆様のお手元の資料等の確認をさせていただきたいと存じます。上から順に議事次第、配席表、資料1から資料5まで、そして委員名簿・幹事名簿でございます。よろしいでしょうか。次に、本日は現委員数31名の方々のうち、24名の委員の御出席をいただいておりますので、大阪府都市計画審議会条例第5条第2項の規定により、本審議会の定足数を満たしておりますことを御報告申し上げます。なお、本審議会は公開で行いますので、よろしくお願いいたします。それでは、岡田会長に議事進行をお願いしたいと存じます。岡田会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○会長(岡田憲夫君) おはようございます。本審議会の会長を務めております岡田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。委員の皆様方には本日もお忙しいところ、ご出席を賜りまして、ありがとうございます。ただいまから、平成18年度第2回大阪府都市計画審議会の議事に入ります。今回、御審議をいただきます案件は、あらかじめ皆様方のお手元にお届けしました議案書のとおり、「北部大阪都市計画緑地の変更」を含みます7議案でございます。なお、関連議案の都合上、一部の議案につきましては、説明の順序が前後する場合がありますので、あらかじめ御了承ください。

議第238号「北部大阪都市計画緑地の変更」について

  最初に、御審議いただきますのは、議第238号議案でございます。その内容につきまして幹事にまとめて説明をさせます。

○幹事(沢田吉和君) 議第238号「北部大阪都市計画緑地の変更」について説明いたします。議案書の1ページから4ページ、資料の1ページから5ページでございます。今回の変更は、五月山緑地の区域を変更するものでございます。五月山緑地は、池田市のほぼ中心に位置しており、昭和16年に都市計画決定を行い、現在の都市計画決定面積は約84.0ヘクタールであり、そのうち開設面積は約68.7ヘクタールとなっております。現在、五月山の保全に努めながら、動物園、都市緑化植物園、展望台、ハイキングコース等の整備を行っており、自然環境を基調としたレクリエーションの場、憩いの場として広く府民に利用されています。今回の変更は、周辺の土地利用を勘案し、新たに隣接する土地約6.3ヘクタールを追加するものであります。追加する区域は、現在の五月山緑地と一体的かつ連続性の保たれる樹林地であり、新たに区域に取り込むことで、五月山緑地のさらなる都市景観の向上に資するとともに、市民の里山として保全・活用を図るものであります。あわせて緑地の北東部においては、当初の計画決定面積は公図上の里道を境界としており、このたび里道明示により境界が明確となりましたので、約1.1ヘクタールを区域から除くものであります。この変更によりまして、約5.2ヘクタールが増加され、全体面積は約89.2ヘクタールとなります。なお、本計画案に対する公述意見、都市計画法17条に基づく意見書の提出はございませんでした。説明は以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) ただいま、説明を受けました議案につきまして、御意見、御質問はございませんでしょうか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) 御異議がないようですので、原案どおり可決します。

 議第239号 「北部大阪都市計画道路の変更」について

○会長(岡田憲夫君) 次に、御審議いただきますのは、議第239号議案です。その内容につきまして、幹事にまとめて説明させます。

○幹事(沢田吉和君) 議第239号「北部大阪都市計画道路の変更」につきまして説明いたします。議案書の5ページから11ページ、資料の7ページから9ページをごらんください。本議案は、「都市計画区域の広域化に伴う名称の変更」及び「車線数の表示」を行うものです。都市計画区域の広域化に伴う名称につきましては、平成16年4月1日施行の都市計画区域の変更に伴い、「箕面都市計画道路」の名称を「北部大阪都市計画道路」に変更するものです。また、主たる市町村を明確にするため一連番号に市町村コードを追加いたします。車線数の表示につきましては、都市計画法の改正に伴い、すべての路線について定めるものです。都市計画道路については、地方分権の推進を図るため、平成10年11月に都市計画法と政令及び省令が改正され、都市計画道路に車線の数を定めることとなりました。この改正を受け、平成15年度より開始した府下全域の都市計画道路の見直しのスケジュールにあわせ、順次、都市計画変更手続きを行ってまいりまして、「都市計画区域の広域化に伴う名称の変更」及び「車線数の表示」に関する都市計画変更は本議案が最後となります。そして今回は、最後に残る北部大阪都市計画区域の都市計画道路のうち、箕面市域の路線について、車線数表示等の変更を行うものであります。国道・府道以外における都市計画道路は、これまで幅員16メートル未満が市町村決定でしたが、車線数決定後は、4車線未満が市町村決定となり、決定権限が市町村に移譲されることとなります。また、車線数表示の変更、広域化に伴う名称変更にあわせて、位置について最新の住居表示への変更を行います。まず、3・4・220−1大阪箕面線ほか10路線につきましては、位置を最新の住居表示に変更しております。次に、各路線の車線数について御説明いたします。車線数の決定に当たっては、指定の都市計画道路幅員を基本とし、道路構造令や各路線の実情に即して決めております。また、これから説明します路線名については、車線の数によって色を区別しております。紫色は8車線、緑色は6車線、赤色は4車線、青色は2車線を表示しております。それでは、車線数の設定について御説明します。1・3・220−3御堂筋線は8車線、1・1・220−1及び2、第二名神自動車道は6車線、3・4・220−4京都神戸線ほか3路線は4車線、3・4・220−2大阪箕面線ほか9路線は2車線とします。また、平成18年11月7日から2週間、都市計画法第17条に基づき案の縦覧を行いましたところ、意見書の提出はございませんでした。説明は以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) ただいま、説明を受けました議案について、御意見、御質問はございませんでしょうか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) それではないようですので、表決に入ります。議第239号議案を原案どおり承認することにつきまして、御異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君)  それでは御異議がないようですので、原案どおり可決します。

 議第240号 「北部大阪都市計画土地区画整理事業の変更」について
議第244号 「東部大阪都市計画土地区画整理事業の変更」について

○会長(岡田憲夫君) 次に御審議いただきますのは、議第240号議案並びに議第244号議案です。この2議案については、相互に関連しておりますので、その内容については、幹事にまとめて説明をさせます。

○幹事(沢田吉和君) 

議第240号及び244号は「都市計画区域の変更に伴う名称の変更」でございますので、一括して御説明いたします。議案書の13ページから19ページ及び33ページから36ページ、また、資料の11ページでございます。本議案は、都市計画区域の広域化に伴い、名称を変更するものでございます。具体的には、箕面市及び門真市において、それぞれ定めていた土地区画整理事業を、広域化後の都市計画区域の名称に変更するものでございます。なお、内容についての変更はございません。説明は以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) ただいま説明を受けました議案につきまして、御意見、御質問ございませんでしょうか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) それではないようですので、表決に入ります。まず、この2議案につきまして、一括により採決することに御異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) それでは御異議がないようですので、この2議案につきましては、一括して採決します。議第240号議案並びに議第244号議案を原案どおり承認することにつきまして、御異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) 御異議がないようですので、原案どおり可決いたします。

 議第241号 「東部大阪都市計画区域区分の変更」について
 議第242号「東部大阪都市計画用途地域の変更」について

 ○会長(岡田憲夫君)次に御審議いただきますのは、議第241号議案並びに議第242号議案です。この2議案につきましても相互に関連しておりますので、その内容については幹事に説明をさせます。

○幹事(沢田吉和君) 

議第241号「東部大阪都市計画区域区分の変更」及び議第242号「東部大阪都市計画用途地域の変更」は、相互に関連がございますので一括して説明いたします。議案書の21ページから28ページ、資料の13ページから19ページでございます。今回、都市計画の変更を行います、寝屋南地区は、寝屋川市の東部、JR学研都市線星田駅から西へ約1キロメートルに位置し、現在、国において事業が進められております都市計画道路大阪枚方京都線、いわゆる第二京阪道路の沿道にございます。当地区の上位計画での位置づけでございますが、寝屋川市総合計画においては、「第二京阪道路の事業進捗とあわせ、活力ある都市型産業の育成を図る地区として活用できるよう、緑化の創造を行いつつ、流通・商業業務等を誘導し、計画的なまちづくりを進める」とされており、都市計画マスタープランでは、「活力ある都市型産業の育成を図るための地区として活用できる、環境に配慮された新市街地の形成が必要であり、土地区画整理事業等を活用して良好な市街地の形成を図る」とされております。これらを受けまして、地元においては計画的な市街地形成に向け、平成16年に地元地権者等で構成する土地区画整理準備組合が発足いたしました。しかしながら、昨年度の府下一斉の区域区分の見直し時点において、当該地区は市街化区域へ編入する熟度には達していなかったことから、本審議会で御審議いただき、計画的な市街地整備の実施が確実となった時点で、市街化区域への編入が可能となる保留フレームを設定することといたしました。その後、地元において協議・検討が重ねられ、このたび、当該地区における土地区画整理事業について合意形成が図られましたことから、約24ヘクタールの区域について市街化区域に編入するとともに、用途地域の指定を行うものでございます。その内容でございますが、商業施設の立地を図る約8.4ヘクタールの区域には近隣商業地域、容積率200パーセント、建ぺい率80パーセントを、また、流通・業務施設の立地を図る約7.1ヘクタールの区域には準工業地域、住宅等の立地を図る約7.4ヘクタールの区域には第一種住居地域、府道枚方交野寝屋川線に面して沿道サービス施設の立地を図る約0.7ヘクタールの区域には第二種住居地域を、それぞれ、容積率200パーセント、建ぺい率60パーセントとして指定するものでございます。

  なお、本審議会の審議案件ではございませんが、市決定の関連案件といたしまして、土地区画整理事業の決定、道路の変更、地区計画の決定、防火地域及び準防火地域の変更、生産緑地地区の変更が、寝屋川市の都市計画審議会において承認されております。土地区画整理事業につきましては、区域内において、都市計画道路寝屋線を骨格として、区画道路や下水、公園・緑地を計画的に配置し、業務・商業・サービス・住宅等が複合的に立地する、良好な市街地を形成する計画となっております。
また、平成18年11月10日から2週間、都市計画法第17条に基づき案の縦覧を行いましたところ、意見書が2件提出されました。意見の内容といたしましては、1件目は、「当地区の無秩序な乱開発の防止と計画的なまちづくりに最良の手法である土地区画整理事業を推進するため、市街化区域への編入と用途地域の指定が必要である」というものでございます。2件目は、「第二京阪道路が開通してから区画整理を実施するよりも、道路事業と一体となって開発していく方がよい。地域主導で計画的なまちづくりを行い、市街化区域に編入し、均整の取れた地域にするべき」というものでございます。この2件の意見に対する大阪府の見解は、「土地区画整理事業による計画的な市街地形成を図るため、市街化区域への編入を行い、土地利用計画にあわせた用途地域の指定を行おうとするもの」です。ほかに、市決定案件に対する意見として、土地区画整理事業の決定や道路の変更に関する内容がございました。

  案の作成に当たり、平成18年8月30日に大阪府・寝屋川市合同公聴会を開催しましたところ、3名の方が公述され、そのうちの2件が大阪府の案に対する公述でした。公述の内容でございますが、先ほど説明しました2件の意見書と同じ趣旨の内容であり、これらの公述に対する大阪府の考え方も、先ほどの意見書に対する大阪府の見解と同じでございます。説明は以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) ただいま説明を受けました議案につきまして、御意見、御質問はございませんでしょうか。

○和田委員 数点にわたって質問をさせていただきたいと思います。最初の質問ですが、今回の議案に対して賛成の意見や反対の意見が出ております。しかし、共通しているその内容は、今回の議案が当該地区のまちづくりについての意見となっていることであり、例えば、賛成の意見では、先ほど説明がございましたが、当該地域を市街化調整区域としておくと産業廃棄物などの置き場になるのではないか、乱開発される可能性がある。こういう意見であり、だから賛成だという意見であります。一方、反対の意見を見ますと、地域づくり、まちづくりと言っておるけれども、地域住民との協議が計画が出されるまで一切行われていないのではないか、こういうものでございます。当該事業区域には、基本的には住民はおりません。この事業によって影響を受けるのは(近接する)マンション、440世帯と150世帯の住民でございます。この地域のまちづくりを進めるためには、これらの住民の理解と協力を得なければならないと思います。したがって、計画決定する以前に十分、理解と協力、合意を得る努力をする必要があると思うんですが、この点どのようになされたのか、質問いたします。

○会長(岡田憲夫君) それでは、幹事に説明をさせます。

○幹事(沢田吉和君) 地元への説明という御質問でございますけれども、今回の都市計画に関連して、7月から地元説明を行っております。7月に全市民対象の市民説明会を行っております。また、委員、御指摘のマンションに対してでございますが、近接するマンションに対して、現在まで8回説明を行っております。これは、管理組合の理事さんとか自治会とかいった形を対象にして、8回説明を行っております。説明としては、相当程度開催されたものというふうに考えております。

○和田委員 今、状況を聞いたんですが。それで、一応、ここの住民の方々がそれで納得されておると、理解されておると、こういう判断なんですね。そこはどうなんですか。

○幹事(沢田吉和君) 内容については十分説明されているということでございますので、少なくとも理解はされているというふうに考えております。

○和田委員 それでは、地元で反対協議会が結成されておって、活動を進められておるということを聞いておるんですが。私も現地でその方に会いましたけれども、今の説明ではおかしいんと違いますか、理解されておる、なぜ反対運動起こるんですか。

○幹事(沢田吉和君) 反対運動ということでございますが、先ほど申しましたように、説明会では十分に意見も出て、また市としても、その見解について説明をしておるということでございます。いわゆる論点として、相互に十分意見交換をしたということでございます。そういった中で、道路並びに環境とか、通学路対策とか、いろんな意見が出ておるということは承知をしております。

○和田委員 どうも納得できないんですが、次の質問をいたします。当該区域内の都市計画道路、これが突然変更になっております。今回決定される前の都市計画道路案がございます。それが一昨年に、この審議会で変更されて承認された道路です。それが、今回変更になるんですね。そこの説明は全くないんです、今回の説明で。既にある道路が、今回の道路で変更になるんだという説明は、今の説明ではございませんでした。この問題では、昨年12月の本都市計画審議会で、従前の、今、変更する前の都市計画道路が必要なものとして決定されたんです。それが1年後の本日、従前の道路計画では不都合というのは、私は余りにも理解に苦しむんです。この点はどうなっているんですか。

○幹事(沢田吉和君) 都市計画道路の寝屋線について御説明します。参考までに少し地域の詳細を今パワーポイントで出させていただいております。昨年度まで都市計画道路の一斉見直しということで、都市計画道路、既に30年以上経った都市計画道路について、その必要性について御議論いただいてまいりました。その際に、今、委員御指摘の、現在、都市計画道路がここにございますが、この以北につきまして、その際に廃止をしたものでございます。その際の都市計画道路の見直しの観点としましては、一定の主要道路との区間、区間ごとにいろんな機能等、現地の状況等も照らして必要かどうかということを判断していただいものでございますが、存続区間についてのルートとか、幅員とかといったものにつきましては、その際まだ議論をされておりません。  今、なぜ変更するのかということでございますが、平成16年に先ほど申しました住民組合等が発足をし、事業計画が練られている中で、まだルートについての詳細が、その時点では正確に決まっておらなかったということでございます。今回、そういった事業計画がまとまったことに伴いまして、ルートを変更させていただくというものでございます。

○和田委員 今の説明は逆じゃないですか。事業計画を進めるのは、都市計画に従ってやっていくんじゃないですか。去年見直しがあって、都市計画道路がまだ残っておると、都市計画道路があるわけなんですよね。それに隣接する土地の事業計画というのは、当然この計画に、いわゆる道路に沿ったような形の、それと整合性を合わすような、そういう事業計画を立てなければならないんじゃないですか。準備組合、ここの土地区画整理組合の準備組合は、さらに1年も前から発足しているんでしょう。その発足した中で道路を見直しして、この道路が必要だということで、都市計画審議会で残っておるじゃないですか。急にそれを変えるという形で、これ出てきているんですよね。そうなれば、私は当然そこに関係する、いろんな環境問題や利害関係が出てくる住人との協議を精力的に進めて、理解、協力、納得を得ていくと、当然、合意を得るまで私は基本的にはやるべきだと思いますけれども、しかし、そこまで、今のところ合意なくしてやったらだめだとは言いませんけれども、少なくとも理解し協力してもらい、納得してもらえるところまでの努力が必要だと。8回開催されたと、こうおっしゃっておりますけれども、今の住民の方々は大きな危惧を持っておられるんですよ。私も説明受けましたけれども、ちょっとその点は納得できません。だから、次に進めたいと思うんですが、マンション住民、反対運動というのは一部の人じゃないですよ、全部の住民が反対しているんですよ、全部が。区域外の方ですけれども、区域内には住民おりません、ここはね。その隣接しているマンション全部が危惧されているんですよ。だから、もうちょっといろいろ住民の意見を聞いて、まちづくりになるんだから、大きな。24ヘクタール、甲子園球場の5倍以上の土地の緑を削ろうとしているわけですから、もうちょっと慎重に住民の意見も、私は聞くべきだと思います。そこで聞くんですが、マンション住民の利用している駐車場の問題。これも生活にとって切実になるんですね。この区域内に駐車場を借りて、マンションの方々が駐車しているんですよ。開発されると、これが駐車できなくなるおそれがあるんじゃないか、あるいは駐車料金が値上がりするんではないかと、こんな意見もあります。そんなことは関係ないんだと、開発するんだと、そういう形で私は進めることはできないと思うんですね。その点はどうなっているんですか。

○幹事(沢田吉和君) 今、委員御指摘の駐車場でございますけども、地区内に何カ所か月極の駐車場がございまして、御指摘のマンションの住民の方が利用されているという状況については把握をしております。これにつきましては、地元の意見として出ておるということも承知をしておりまして、これに対しては寝屋川市が事業者と協議をし、また、その駐車場の確保について努力するというふうに説明を受けております。

○和田委員 時間が余りありませんので、あれしますけれども。もうこれは答弁よろしいが、交通の安全性という意味での、児童の通学路の安全対策、信号機の設置、こういう点も詰めるべきだというふうに思います。同じ答弁だと思いますので、聞きませんが。前回、この都市計画審議会で「成熟社会における大阪の都市づくりのあり方」という答申を出しました、議論いたしました。結構な先生方が、いろいろ専門的に論議していただきまして、出していただきました。我々もこれは評価をさせていただいておるところでございます。答申を出したばかりだと思います。その中で都市づくりの基本目標として、ふるさと大阪として誇れる都市づくりを初め、緑に縁取られた周辺の連携型都市構造等目標に出しました。3本柱の一本です、これは。今回の議案は、当該地域の残された、甲子園球場にして5個分の以上の緑、約23ヘクタールを削るという開発です。この点、本審議会が出した、前回の答申の観点から、どのように受けとめておられるのかお聞きしたいと思います。

○幹事(沢田吉和君) 緑に集約された、いわゆるコンパクトなまちを進めるということの趣旨ということで答申をいただいたと理解をしております。我々は、今回の線引き変更等におきましても、いわゆる市としての土地利用といいますか、いわゆる上位計画、大きな市のまちづくりの方針にどう適合するかといったことについて十分審査をいたしました。その結果、冒頭御説明をしましたように、市の上位計画としてこの地域を第二京阪道路の沿道ということもあって、しっかりそのポテンシャルを生かして整備をするということでございます。そういった意味で無秩序な市街地といいますか、廃棄物処理とかそういったことも含めてでございますが、そういったことにつながらないという意味でも、今回の件は適切なものというふうに考えておりまして、成熟社会における答申にも大きく逸脱しているものではないというふうに考えております。

○和田委員 最後の質問になりますが。今の、(上位計画に)適合していて、これで行くんだという説明だったと思うんですが。今のこの本審議会で、今の時期に、何が何でも決定しなければならないのか、そういう必要性があるのかどうかですね。私は一たん差し戻して、地域住民との協議を精力的に講じて、今回、本都計審でこういう私意見出しているわけですから、それに基づいて住民との協議を再度重ねてもらって、次の審議会でこの案件を審議しても、私は決して遅くはないと思うんですが。今、この審議会で決定しなければならない理由、そういう理由はあるんですか。

○幹事(沢田吉和君) 住民の意見におきましては、委員も御指摘のような駐車場の問題、並びに通学路の安全対策等、事業の中でいろいろと議論していくべきものがあるというふうに存じます。それと、スケジュール的でございますが、第二京阪の供用とこのまちづくりをあわせていくという大きな方針のもとに、今、地元も市も考えております。そういった意味で、今年度、今回の審議会でお認めいただければ、正式に組合として設立し、来年度また事業の着手ということを検討しておるようでございます。そういった意味で、道路の整備等の整合を図る上からも、今審議会での御審議をお願いしたいというふうに考えております。

○和田委員 これだけ大きな地域の開発ですよ、22ヘクタールですよ。府内でも、市町村でこれだけ大きな開発をするというのは余り多くないと思うんですよね。だから、今、説明されて、この事業の内容、地元も賛成しておる、そして寝屋川市の上位計画にも合致しておるので、これは進めるべきだという見解を持っておられる。そうであれば、私は地元の住民は納得すると思うんですよ、そういうことで話をすれば。いわゆる、地域住民の方々に被害が及ばない、本当にまちづくり、将来の。答申に掲げたような、そういうまちづくりを進めるためにも、納得すると思うんですよ。だから、そういうふうなまちづくりを進めるためにも、私はやはりちょっと時間をとる必要があろうかと思うんですけれども、質問してもそこのところは平行線ですので、採決に入る場合は、私は意見を述べて態度を表明したいというふうに思います。

○会長(岡田憲夫君) それでは、その他、御意見、御質問等ございませんでしょうか。

○谷口委員 私の地元でございます寝屋の問題ですけども、確かに地元住民のマンションが近接しておりまして、そこの住民からの御意見、御要望等も私も聞いております。これは、市が従前からある意味で粘り強く対応していただいておりまして。一番切実なのは、この新しい開発が終わったときに、通学路の安全が確保できるのかという、こういう御意見が大変多いんですけども、その点についてはこれからの計画とあわせて、粘り強く説明をしていけば納得していただけるのかなという、そういう感想を持っております。それから、都市計画道路の変更については、私は建築都市部の委員会で、30年以上たっている都市計画については、精力的に見直すべきだという意見も上げさせていただきまして、それがこういったところにも当てはまるということで、計画変更を行っているという趣旨であります。また、寝屋川のこの、急ぐ必要がないのではないかというのは、和田委員の御意見ですけども、寝屋川という地域では昭和40年代に大変人口が急増いたしまして、5倍に10年間ぐらいで膨れ上がったまちでありまして、都市整備というのは大変ほかの市に比べておくれてまいりました。ここ数年になりまして、随分、寝屋川の駅前ですとか香里園の駅前ですとか、たくさんの計画が割合順調に進むようになりました。この寝屋地区の開発についても、市全体から見ますと大変な悲願ともいうべき開発でございますので、地元住民の意向と寝屋川市の全体的な総合計画、上位計画等を踏まえて、スムーズに進捗する必要があるんではないかという意見を私は持っておりますので、意見表明という形でさせてもらいたいと思います。

○会長(岡田憲夫君) 今、谷口委員からは御意見ということでよろしゅうございますか。いただきましたが、そのほかがございませんでしょうか。よろしゅうございますか。それでは表決に入る前に、御意見でしょうか。

○和田委員 採決ということでございますので、この際、意見を表明しておきたいと思います。その前に、今、谷口委員から御意見ございました。ある程度ごもっともな意見かなというふうに私も思っております。ただ、30年も前に計画された道路の見直しを精力的に進めるということで、今回のこの計画もその一環だという指摘でございましたけれども、私はそれは当たらないんじゃないかというふうに思っております。昨年見直しをされたところでございます、先ほども言いましたように。しかも新しい道路、計画の変更になった道路が付近の住民に迷惑がかかるというような形のものについては慎重に計画変更しなければならないというのは、これはもう当然のことだと思いますので、若干その点意見が出ましたので、その点を私の意見表明の前につけ加えておきたいと思います。
  意見を表明させていただきます。まず本議案は第一に、23ヘクタールもの貴重な緑を奪う開発計画ということでございます。第二に、既存の都市計画との整合性を図るものではなく、新たに道路を計画し、それが騒音、振動、排ガス被害、通学路を含む交通安全など、さまざまな環境悪の要因となることでございます。第三に、当該地域のまちづくりの観点からも事業完了後も多数派となる現在の居住者の理解もなく、得られておらないということであります。第四に、現議案に変わる次善の計画の余地は十分にあるというふうに私は考えております。以上の理由から、当議案の採決を今回の審議会で行うというのではなくて、取り下げて差し戻すべきであり、採決の強行の場合には私は反対をさせていただきます。以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) それでは、その他御意見がなければ、採決に入らせていただきたいと思いますが、御異議がございますので、採決をさせていただきます。まず順番に行かせていただきます。まず、議第241号議案、これにつきまして、原案どおり承認することにつきまして、賛成の方は挙手をお願いしたいと思います。

(「挙手多数」)

○会長(岡田憲夫君) それでは挙手多数ですので、この議案は原案どおり可決されました。

  それでは、議第242号議案です。これにつきまして御異議ございませんか。

(「異議あり」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) ということですので、これにも御異議がございますので、採決をさせていただきます。

  それでは、この議第242号議案、これを原案どおり承認することにつきまして、賛成の方は挙手を願います。

(「挙手多数」)

○会長(岡田憲夫君) それでは挙手多数ですので、この議案は原案どおり可決されました。

議第243号 「東部大阪都市計画都市高速鉄道の変更」について

○会長(岡田憲夫君)  それでは、最後に御審議いただきますのは、議第243号議案です。その内容につきまして、幹事に説明をさせます。

○幹事(沢田吉和君) 議第243号「東部大阪都市計画都市高速鉄道の変更について」御説明いたします。議案書の29ページから32ページ、資料の21ページから25ページでございます。本案件は、東大阪市域の都市高速鉄道大阪外環状線に関するものでございます。大阪外環状線は、既存の城東貨物線を複線・電化し、JR新大阪駅からJR久宝寺駅に至る延長約20.3キロメートルを旅客化するもので、このうち、俊徳道駅付近の東大阪市永和1丁目から大阪市界の衣摺5丁目までの約2.2キロメートルの区間及び大阪市域の区間を、それぞれ平成10年度に都市高速鉄道として都市計画決定し、現在、平成19年度の高架工事完成に向け鋭意工事を進めているところです。今回、変更しようとする内容は、府道大阪八尾線以南の約1.1キロメートルの区間において、構造物の区域を当初計画より西側に最大1メートル変更しようとするものでございます。本事業につきましては、当初計画では本来貨物線を東側の仮線に移し、まず2本の柱を完成させ、貨物を高架橋に移設した後、仮線を撤去し、もう1本の柱を完成させる2段階の施工としていたものでございます。今回、工期縮減による事業効果の早期発現及びコスト削減の観点から、より合理的な構造である2本の柱を一気に施工する1段階の施工へと変更になりました。構造を変更したことにより、本区間及び大阪市の一部区間において高架構造物の位置を西側に若干移動させたもので、沿線住民の方々に対しては、変更後の高架構造物及びその位置で説明を行い工事実施しております。都市計画については、変更前後の区域ともJRの敷地であり、あらたな私権の制限を伴うものではなかったこと、また、都市計画を定める2500分の1の平面図上では約1メートルの差については、約0.4ミリメートルとほとんど判別できないことから、当初は、都市計画の変更は不要と考えていました。しかしながら事業認可の変更に際して、関係機関と協議したところ、今後は、より厳密に都市計画手続を行うことが適切であるとの結論に至ったため、都市計画の変更を行おうとするものでございます。本来は、工事着手前に都市計画変更議案として御審議いただくべき案件ではございますが、工事着手後に御審議をお願いすることになりまして、深く反省しているところでございます。

  なお、本路線の大阪市域における都市計画変更については、今月4日に開催されました大阪市都市計画審議会で承認されております。今回の変更対象区間につきまして変更が承認されましたら、直ちに事業認可の再取得の手続を行うこととしております。また、平成18年10月27日から2週間、都市計画法第17条に基づき案の縦覧を行いましたところ、1通の意見書が提出されました。主な内容としましては、次の3点でございます。まず1点目としまして、公述に対する大阪府の考え方として、府は計画平面図上では0.4ミリメートルと判別が難しいと述べているが、断面図を見れば西側へ1メートル寄るのがすぐわかるはずであり、無責任な言いわけだというものでございます。この意見に対する大阪府の見解は、都市計画法上、都市計画を表示する計画図は2500分の1以上の平面図とされており、約1メートルの違いをこの図面で表現しようとしても変更前後の計画線が重複すること、高架の柱の本数についても都市計画で定めるべき事項ではないこと、また、変更前後ともJRの敷地であり、新たな権利制限が発生しないことなどから、都市計画の変更は不要と考えておりました。その後、関係機関との協議を重ねた結果、若干でも事業地の変更が生じた場合には、厳密に都市計画変更が必要であるとの結論に至り、今回、都市計画変更の手続を行おうとするものでございます。2点目としまして、公共事業だからといって、西側住民の生活を無視して、工期短縮・工事費削減のために勝手に3本柱を2本柱に変更して工事を進めていることに憤りを感じる。巨大なコンクリート壁に圧迫感を感じる。朝陽を取り戻すためにも元の認可どおりに戻してほしいというものです。この意見に対する大阪府の見解は、工期短縮による事業効果の早期発現及びコスト縮減の観点から、より円滑な事業の推進を図るため、工事が進捗した段階ではございますが、本案のとおり都市計画を変更することが妥当であると考えております。3点目としまして、我が家は鉄道構造物から1メートルしか離れていない。騒音・振動については、国の測定基準位置よりもはるかに近いが、我が家の窓際で環境基準をクリアーするのが当然である。少しでも振動・騒音・日照等の影響緩和のため、東に1メートル戻してほしいというものです。この意見に対する大阪府の見解は、騒音振動について、国の基準による測定地点では指針値を満足していますが、それよりも近い地点においても、事業者において可能な限り影響の軽減に努めるものと考えています。

  なお、案の作成に当たり、平成18年8月30日に、大阪府にて公聴会を開催いたしましたので報告させていただきます。意見書を提出された方と同じ方1名が公述され、その概要は、縦覧中に出された意見書の1点目と同じ趣旨であり、西側隣接地の日照・圧迫感・通風改善のために50センチメートルでも、1メートルでも真ん中に寄せてほしいというものでございます。この意見に対する大阪府の見解も、意見書に対する大阪府の考え方と同様でございます。  なお、環境対策については、事業者において適切に対処されるものと考えております。説明は以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) ただいま説明を受けました議案について、御意見、御質問ございませんか。

○和田委員 計画変更して、これから変更した計画に基づいて工事が行われる、事業が進められるというのであれば、当然、今、本審議会でその手続をやることが妥当だと思うんですが。実はもう変更された内容で工事が完成しているんですね。全部、高架はでき上がっているのですよ。今さら、元へ戻すことはできないんですよ、これ。不可能なんです。なぜそんな事態に至ったかということが、私はむしろ今回の審議会で大変大事な点じゃないかというふうに思うんです。今、この問題1メートル下げるか下げないかという論議ですね。この辺とっておるのかどうかというよりも、もうできないですから、それは。そこで、ちょっとお聞きしたいんですよ。軽微な変更だから変更手続が必要ないと考えたという説明です。これ進めてきたことの合理化じゃないですか。軽微な変更だから手続必要ないと考えていたと。だけども、手続が必要になったんで手続、今回にするんだという、この意見は、私は納得できません、それでは。なぜ、軽微なことで、いわゆる線上1ミリメートルのことだとかおっしゃいましたけれども、今の説明言われたように、きょうの意見書でも出ておりますように、若干の変更でも厳密に手続しなければならないということになったと。軽微な変更だから構わないんだということと全然違うじゃないですか、今の説明は。若干の変更でも厳密に手続しなければならないと答弁答えているじゃないですか。にもかかわらず、なぜそんな形で進めてこられたのか、私はそこが理解できないんですよ。だから、これ今でも軽微な変更だと考えているんですか。軽微だけれども、手続をしなければならないと考えているのか、あるいはこれは事業にとっても重大なことだから、変更しなければならないというふうに考えているんですか。その点どうですか。

○会長(岡田憲夫君) 幹事に説明させます。

○幹事(沢田吉和君) 今回の変更に至った経緯の中で先ほど御説明いたしましたが、当初は非常に計画上の0.4ミリメートルという判断、それから事業地で新たに民地等に掛かることがないということ等、判断をしまして、あえて変更が要らないのではないかという判断をしたことについては、大変甘い判断であったということで、反省をしておるところでございます。私どもの今の認識では、事業地が変わるということに関しては、これからどういった形でも、2500分の1で見えるか見えないかという判断にかかわらず変更すべきものというふうに考えます。それから、ただ、都市計画の内容でないものについての変更というのは、例えば事業認可等の段階で変更するとかいったようなことはあるかと思いますが、今、委員御指摘のように都市計画の変更については、今後そういった都市計画図書のサイズにかかわらず、都市計画で定めるべき内容が少しでも変われば変更すべきものというふうに考えてございます。

○和田委員 それで、この事業は国の補助事業ですよね。国が認めなければ事業は進まない。工事はもう完成しているわけですから。あとは線路引くとか列車走らすとか、そういう事業は残っておりますけども、駅舎をつくるという事業は残っておりますけれども、高架工事はもう全部完成している。だから、国が承諾後の変更後、いわゆる今、論議している変更後のことを、それで進めてもよろしいという合意がなければ、進められないのではないですか、JRにしても。大阪府や大阪市についてもですね。国がそれでいいというふうに了解しておるというふうに理解してよろしいですか。

○幹事(沢田吉和君) お答えをいたします。工法の変更につきましては、平成10年以降の都市計画の後、平成12年ごろにかけまして、大阪府並びに大阪市、それから外環会社等事業者で議論をして判断をしたものでございます。国に関してということでございますが、相談をしたというような事務的な話はあったかと存じますが、明確に国がこうしなさい、ないしは都市計画変更しなくてもよろしいといったものについては確認ができておりません。これは、あくまでその時点でも大阪府並びに大阪市、外環会社等、関係者の中で判断をしたものというふうに考えております。

○和田委員 国はいいとは言わなかったと、はっきりはね。だけども進めてもいいということだと思いますよ。と言いますのは、3柱式を2柱式にするわけですから、事業費が縮減されますよ、補助金が変更してきますよ。最初の計画と実際に施工した事業と違うわけですから、国はすぐにわかります。だけども黙ってたんです。黙ってたというか、そこは知りませんけどもね。やれと言うたんかも分からんですしね、それはここではわかりませんが。とにかく、一緒になって工事を進めたということなんですよ。事業料の支払いもずっとやっていっているわけですよね。だから、これ結局、会計検査院が入って、どうもこれはだめだという形になったようなことも言われておりますけれども、そこで、先ほどの説明で、実は住民には変更後の、今、審議している1メートル西に寄った形で最初から説明しているんだと。だから、住民をだました、最初の変更前の説明をして、こういうふうに変更したというんじゃなくて、変更後の形で住民説明会をやっているから、住民は全然気づかない、そのとおり、説明のとおりになっているというふうに考えているんですね。住民になぜこれは変わったんですということを説明しなかったんですか。そこの経緯をなぜ一切、そのことには触れなかったんですか。

○幹事(沢田吉和君) 14年度の工事の着手前に、今、委員御指摘のとおり、地元の説明をしておるわけですが、その際には変わった経緯については、確かに御説明をしておりません。これにつきましては、私どもまず手続的にも変更が必要といったような認識が実はその時点ではございませんで、変わった経緯を説明するといった考え方がなかったことによるものと判断をしております。あくまで実際の工事の内容を説明すればそれで足りるというような判断をしておったということでございます。

○和田委員 そんな形で都市計画の担当をしてもらったんでは、これだれも被害がかからないとかいうことであればいいんですよ。大きな変更が出てくるんですよ。それをそんな安易な形で、そのときは手続の必要がなかったからと言っても、それは私はそのとおり納得できません。結局、住民に説明すれば、前はこうだったんですと、今後こうするんですと、西側へ1m寄せるんですと、こんな説明を住民にすれば、西側の住民は、それはやめてくれと言いますよ。そんな工事やめてくれと言うのはわかってますよ。だから、そういう住民の反発を恐れて故意に説明しなかったんじゃないですか。ごまかしたんじゃないんですか、こそくな態度だったんじゃないですか。そんな形で都市計画の事業を進めてもらったんでは困るんですよ。やはり、私はそこのところをあいまいにはできないと思うんですよ。その点どうですか。

○幹事(沢田吉和君) お答えをいたします。決してそのときに意識的に変更したということを隠したということでございません。先ほど申しましたように、新たな民地にかかるとかいったような影響がないこともございましたし、実際にはそのときには環境上の観点も、いろいろと当初計画以降事業者において、いろんな対策を考えて沿道に与える環境も変わらないと、あるいはそれ以下になるというような判断もございまして、安易に経緯については御説明しなかったということでございますので、意識的に説明しなかったということでは決してございません。

○和田委員 これ本審議会にかかってきて、これ採決しなければならないんですよね。採決しなければならないんですよ。そうしたら、この事業の責任はまさに本審議会にかかってくるんですよ。ここで判断して、それが妥当かどうかということで態度をあらわすわけですので、私も審議委員として態度をあらわすわけですから、一体こんな状態になった責任はどこにあるんですか。そこをはっきりしてくださいよ。そのことを明確にしてもらわなかったら、我々、本当に態度をあらわすときに、大変なんですよ。だれも責任ないんですか、これは。こんな事態になった責任はだれもないんですか、どっかにあるんですか、それをやはり明確にしてもらいたいと思います。

○幹事(沢田吉和君) 先ほど来、経緯を御説明しておりましたように、違法行為をしているという認識は全くございません。我々、現時点でも違法行為をしたということよりも、むしろ不適切な手続ということであったというふうに反省をしておるわけでございまして、過去そういった都市計画についての甘い判断をしたということについては申しわけなく思っておりますが、法律に照らしたとかいったような形では責任論ということについては、必ずしもそういうのは適切ではないのではないかなというふうに考えております。

○和田委員 責任の所在が明確にならなかったんですけれどね。しかし、審議会としては、私、会長に提案したいんですけれども、このままこの問題で、この案件を賛成か反対かという形で採決するんですが、ちょっとそれだけでは済まないと思うんです。こういうことになった事態に対する、やはり審議会として抗議は一定していただきたいと思います。そして、二度とこういうことがないように、厳重な注意を喚起するという、このことを会長の方として、やはり明確にしていただけないかと思うんですが、この点どうでしょうか。

○会長(岡田憲夫君) それでは会長として、私のコメントを出させていただきますが。このような事後承認という形で案件が出てきたということは、都市計画審議会の趣旨に即してまことに遺憾と言わざるを得ないと考えます。したがいまして、大阪府におかれましては、今回の件を教訓として、今後、このようなことがないように審議会として強く求めておきたいというふうに考える次第です。そういう私のコメントですが、そういう趣旨も踏まえて御審議いただければというふうに思います。その他、御意見ございませんか。

○和田委員 採決に際して、今、意見を私、この点について申し述べたいと思います。大阪外環状鉄道の事業において、当初の計画と異なる行為を、審議会を無視し、計画変更手続を経ないまま、工事施工を進めたことは本審議会の存在意義にもかかわる重大問題で許されないことであります。これは、国も事業者も一緒になって了解していたことは、本審議会が地域沿線の住民をないがしろにしたものであると私は思います。地元説明会では、今回変更する内容で説明し、これが当初の計画と異なっていることについて一切言及しなかったことは、住民の反発を恐れて意識的に隠したものとしか考えられず、確信犯であると私は思います。かような不誠実な姿勢は二度ととってはならないものであり、本事業は広範な地域の住民が一日も早い完成を望んでいるものであることから、手続の不備などから工事中断や遅延は極力避けなければならないと思います。ただいま会長のコメントもございました。一定、この問題についての審議会の意見も明らかにされたことでございますので、本議案には私は賛成をしたいと思います。以上でございます。

○会長(岡田憲夫君) その他、御意見等はございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) それでは、最後に審議に入らせていただきますが、今申し上げましたように、私の方から、先ほど申し上げましたコメントをもう一度読ませていただきますが、このような事後承認という形の案件が出てきたことについては、都市計画審議会の趣旨を踏まえますとまことに遺憾と言わざるを得ないと。大阪府におかれましては、今回の件を教訓として、今後、このようなことがないように審議会として強く求めておきたいと。私の会長としての姿勢というか、意見を申し上げました上で、その上で原案どおり承認することにつきまして御異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○会長(岡田憲夫君) ありがとうございました。それでは御異議がないようですので、原案どおり可決します。以上で、本日の審議は終了いたしました。本日、御審議いただいきました7議案につきましては、直ちに事務局に必要な手続を進めさせます。それではこれをもちまして、平成18年度第2回大阪府都市計画審議会を閉会とさせていただきます。委員の皆様方には議事の進行に御協力いただきまして、まことにありがとうございました。

このページの作成所属
大阪都市計画局 計画推進室計画調整課 まちづくり調整グループ

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