今月の事例解説

更新日:令和2年9月1日

今月の事例解説(Q&A)

 大阪府労働環境課(労働相談センター)では、府民の方からの労働問題に関する相談窓口を日常的に開設しています(月曜日から金曜日の午前9時から12時15分、午後1時から6時)。

  このページでは、毎月1回、労働相談センターに寄せられた労働相談のポイントや関連事項をQ&A形式で解説するとともに、昼間は相談できない方のために開設している夜間相談の日程など、労働相談センターが実施している労働相談について情報提供いたします。どうぞお役立てください。
 ※なお、紹介事例については、ポイントの明確化等のため内容を改変しています。

 夜間相談の日程と場所(令和2年9月から11月)
 出張労働相談について

今月の労働相談事例解説(Q&A)

Q1 労働者から、内定取り消しに関する相談

私は現在求職活動中です。前職で体調を崩し、1年半ほど休職をしていましたが、体調がよくなったので、求職活動を始め、先般、とある会社から内定をもらいました。内定先の会社には、過去の休職歴について伝えていません。休職したことを知ったら、内定を取り消されるのではないかと不安です。

 

法律上、休職期間があったことを事前に伝えなければならないというわけではありません。

企業の採用募集に対する労働者の応募が労働契約の申込みであり、その申し込みに対する企業から応募者への内定通知が申込みに対する承諾にあたります。したがって、内定通知により、企業と労働者との間で就労の開始予定日(労働契約の始期)を実際の就労が始まる時期とする「始期付解約権留保付労働契約」が成立すると考えられています。【大日本印刷事件/最二小判/昭54.7.20】。

解約権留保付きではありますが、内定により労働契約は成立しますので、内定の取消しは、解雇に準じるものとして、取消事由は「採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる」とされています。(前記【大日本印刷事件】)。

休職期間があったことを事前に伝えなかっただけで、直ちに内定取消し・解雇になることはないと考えられますが、休職理由が社員としての適格性を欠く場合や重大な虚偽申告をしていた場合など、入社後の勤務に不適当と認められるような場合には、内定取消しが認められる可能性もあります

 

Q2 労働者から、勤務時間中の研修受講についての相談

先日、上司から研修を受けるよう指示がありました。ところが、「その研修はあくまで会社が入居する商業施設がやっている研修で、うちの会社は関わっていない。研修受講中は休憩時間とする。」と言われました。研修時間は、業務時間には当たらないのでしょうか。研修は休憩時間に受けなければならいのでしょうか。



労働基準法は労働時間についての定義を示しておりませんが、行政解釈では、「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる」(平29.1.20 基発0120第3号)とされています。

 労働時間の考え方として、参加することが業務上義務付けられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な学習等を行っていた時間(平29.1.20 基発0120第3号)、法定の安全衛生教育(労働安全衛生法第59条、第60条、昭47.9.18 基発602号)や法令に基づくものに係る時間は、使用者の責任で行われるものであり、労働時間と考えられています。

 今回のケースでは、事前に会社側から受講の指示があるようですので、会社側に当該研修が業務上必要なものであり、参加が義務付けられているものかどうか確認されてはどうでしょうか。

以下のホームページもご参照ください。 

  〇厚生労働省リーフレット「労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い(外部サイト)

  〇厚生労働省HP「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(外部サイト)  

    

Q3 使用者から、傷病休暇中の従業員についての相談

傷病休暇中の従業員が、休暇中にキャンプをしたり、遊びに行ったりしています。本人に復職の意向はあるようですが、辞めさせたいと思っています。どうすればいいのでしょうか。

病気休暇期間中は、従業員は医師の診断に基づき職務を免除され、療養に専念すべきとされていますが、療養目的に明らかに反するといった事情のない限り、私生活上の特定の行為にまで介入し、厳しい制約を課すことはできないと考えられています。例えば、日用品の買い物など日常生活に必要な行為は許容範囲内と考えられます。また、職場復帰のためのリハビリとして医師がその行為を禁じていなければ、それが直ちに解雇や処分の理由になるとは言えないと考えられます。

解雇については、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効になる」(労働契約法第16条)と定められており、あらかじめ就業規則に定めのあることや、適切な手続きを踏むことが必要になります。具体的には、本人に対し、口頭や書面による注意を複数回行い、これに従わなかった場合に懲戒処分を行うなど、再三の指導にも関わらず改善がみられないといった解雇理由を明確に示した上で、原則30日前までに解雇予告を行う(または解雇予告手当を支払う)必要があります。

病気休暇期間中は、従業員は会社に状況を報告すべきであり、使用者側も状況を定期的に確認し、フォローをする必要があります。まずは療養状況の確認も兼ねて、本人から事情を聞いてみてはどうでしょうか。その上で、主治医や産業医の意見も聴いてみてはどうでしょうか。

  
 

 夜間相談の日程(令和2年9月から令和2年11月)
 * 夜間相談日は、下記日程の午後8時までご相談を受け付けています。
 * 予定が変更になる場合がありますので、当課ホームページをご確認ください。

 □ 大阪府労働環境課(労働相談センター)

相談専用電話          06-6946-2600
セクハラ・女性相談専用電話 06-6946-2601
※セクハラ・女性相談については、ご希望により女性相談員の対応も可能です。

 【夜間相談日程】
令和2年9月から11月

9月3日(木曜日)
9月10日(木曜日)
9月17日(木曜日)
9月24日(木曜日)
10月1日(木曜日)
10月8日(木曜日)
10月15日(木曜日)
10月22日(木曜日)
10月29日(木曜日)
11月5日(木曜日)
11月12日(木曜日)
11月19日(木曜日)
11月26日(木曜日)

このページの作成所属
商工労働部 雇用推進室労働環境課 相談グループ

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