今月の事例解説(H29年2月分)

更新日:令和2年4月1日

今月の労働相談事例解説

Q1 契約社員から産前産後休業・育児休業についての相談

 契約期間が1年間の契約社員で、これまでに2回契約更新があり、次回は更新しないとは言われていません。現在妊娠中です。契約社員であっても、請求すれば、産前産後休業や育児休業を行うことができるのですか。

 労働基準法では、使用者は、出産予定日を基準に、6週間(多胎妊娠は14週間)以内に出産する女性労働者が休業を請求した場合には就業させてはならず、また、産後8週間を経過しない女性労働者を就業させてはならないとされています。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、医師が支障がないと認めた業務に就かせることは差し支えないとされています【労働基準法第65条第1項及び第2項】。

 したがって、本件についても産前産後休業を行うことが可能です。

 他方、育児休業については、満1歳(一定の要件を満たせば、1歳6か月)に満たない子供を養育するために労働者が申し出た場合、使用者は育児休業を与えなければならないとされています【育児・介護休業法※第5条、第9条】。

 また、両親ともに育児休業を取得する場合は、休業可能期間が1歳2か月に達するまでに延長されます(パパ・ママ育休プラス)【育児・介護休業法第9条の2による読み替え後の第5条】。

 なお、本件のように有期労働契約(期間の定めのある労働契約)を結んでいる場合は、次のいずれにも該当すれば、育児休業が取得できます(育児・介護休業法の改正により、平成29年1月1日以降、緩和されました。)。
 (1)同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること
 (2)子の1歳6か月になるまでの間に契約が更新されないことが明らかでないこと【育児・介護休業法第5条】

 ただし、有期労働契約か無期労働契約かにかかわらず、次のような労働者について育児休業をすることができないこととする労使協定があるときには、事業主は育児休業の申出を拒むことができ、拒まれた労働者は、育児休業をすることができません。
(1) その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者
(2) その他育児休業をすることができないとすることについて合理的な理由があると認められる労働者【育児・介護休業法第6条】。

  また、上記「合理的な理由があると認められる労働者」とは、次のいずれかの場合をいいます。
(1) 育児休業申出の日から1年以内(1歳6か月まで育児休業をする場合には6か月以内)に雇用関係が終了することが明らかな労働者
(2)1週間の所定労働日数が2日以下の労働者【同法規則第8条】

 なお、育児休業の申請は、取得希望日の1か月前までに申し出ることが必要です【育児・介護休業法第6条第3項】。  

 以上のことをもとに、会社の規程や労使協定を確認し、休業できるよう話し合われてはどうでしょうか。
  
 ※育児・介護休業法:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律

 以下のホームページもご参照ください
   ○ 「女性のための働くルールブック」 (大阪府総合労働事務所ホームページ)

  
  ○厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし(外部サイト)」 

Q2 高校生からアルバイト先の勤務時間についての相談

 コンビニエンスストアでアルバイトをしていますが、店長から、「シフトの都合があるので、これからは、夜11時まで働いてくれないかな」と言われました。現在、17歳の女子高校生なのですが、何時までなら働いても良いのでしょうか。また、あまり夜遅くまでアルバイトをすると、翌日の授業で眠くなってしまいそうで心配です。

 労働基準法では、高校生等の満18歳未満の年少者について、健康及び福祉の確保等の観点から、その就業に様々な制限を設けて保護を図っています。

 例えば、深夜労働については、「使用者は、満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によって使用する満16歳以上の男性については、この限りではない。」とされています【労働基準法第61条第1項】。なお、ここでの「交替制」とは、「同一労働者が一定期日ごとに、昼間勤務と夜間勤務とに交替につく勤務の態様」をいいます【昭和23.7.5基発第971号】。

 したがって、本件の場合、17歳の女性については、午後10時から午前5時までの間において使用することが禁止されていますので、その旨、店長に説明されてはどうでしょうか。

 また、仮に、17歳の男性の場合であっても、昼間勤務と夜間勤務とが一定期間ごとに交替に行われる形態でない場合には、午後10時から午前5時までの間においての労働が禁止されています。

 なお、翌日の学業への影響がご心配なようですので、夜10時までで、かつ学業に無理のない範囲で、アルバイトの勤務シフトとなるよう、店長とよく話し合われてはいかがでしょうか。
 
 以下のホームページもご参照ください。
   ○厚生労働省「アルバイトをする前に知っておきたい7つのポイント(外部サイト)
 
   ○厚生労働省「高校生を使用する事業主のみなさんへ(外部サイト)

Q3 使用者から学生アルバイトの休憩時間についての相談

 1日7時間働くアルバイトの大学生を雇用しています。勤務の間に45分間の休憩時間を与えています。最近、本人から、「休憩時間を挟むと拘束時間が長くなるので、休憩なしで働きたい」との申し出がありました。本人の希望であり、会社としてもそれを認めた場合、双方の合意があるとして休憩を与えなくても良いでしょうか。

 労働基準法では、使用者は、労働者に対し、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならないとされています【労働基準法第34条】。

 本件についても、たとえ本人からの申し出であり、双方の合意があったとしても、休憩時間を与えなかった場合は、労働基準法違反となりますので、気を付けてください。

   以下のホームページもご参照ください
  ○厚生労働省「アルバイトを雇う際、始める前に知っておきたいポイント(外部サイト)

    

このページの作成所属
商工労働部 雇用推進室労働環境課 相談グループ

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