今月の事例解説(H29年1月分)

更新日:令和2年4月1日

今月の労働相談事例解説

Q1 労働者から最低賃金についての相談

 現在の大阪府の最低賃金について教えてください。また、受け取っている賃金が最低賃金を下回っている場合には、どうすればいいのでしょうか。

 最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。たとえ労働者・使用者双方の合意の上で最低賃金額より低い賃金を定めたとしても、それは最低賃金法によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとされます【労働基準法第28条、最低賃金法第4条】。

 平成28年10月1日から、地域別最低賃金として「大阪府最低賃金」が、「時間額883円以上」に改正されました。使用者は労働者に対して、最低賃金以上の賃金を支払う必要があります。また、最低賃金には、地域別最低賃金の他、特定の産業について設定される「特定最低賃金」がありますので、以下に記載のホームページ「大阪労働局『大阪府の最低賃金のお知らせ』」をご覧ください。

 受け取られている賃金が、最低賃金額以上となっているかどうかを確認するには、その賃金を時間額に計算し、最低賃金額(時間額)と比較することになります。

 また、最低賃金額との比較に当たって、次の賃金は算入しません。(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など)(2)1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)(3)所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)(4)所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)(5)午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)、(6)精皆勤手当、通勤手当及び家族手当。

 なお、確認した結果、最低賃金を下回っている場合には、事業主に説明を求め、請求するなどし、その対応によっては労働基準監督署への申告も検討されてはいかがでしょうか。
 
 厚生労働省「最低賃金制度の概要(外部サイト)
  
 大阪労働局「大阪府の最低賃金のお知らせ(外部サイト)
  
 厚生労働省「最低賃金額以上かどうかを確認する方法(外部サイト)
  
 大阪労働局「労働基準監督署管轄地域と所在地一覧(外部サイト)

 

Q2 人事担当者から継続雇用の高齢者に関する有期労働契約の無期転換についての相談

 会社の人事担当者です。当社では、定年を65歳にしています。来年度末に定年を迎えるAさんについては、関係業界に人脈があり、余人を持って代えがたいため、特別に、定年後もしばらくは、1年契約で週2日勤務の非常勤として雇用するつもりです。5年を超えて更新を繰り返した場合、Aさんから、労働契約法第18条により無期労働契約に転換する申込みを受けることがあるのでしょうか。

 有期労働契約の反復更新の下で生じる雇止めに対する不安を解消し、働く方が安心して働き続けることができるようにするため、「労働契約法」が改正(平成25年4月1日施行)され、有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールが定められました【労働契約法第18条】。

 また、「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」(平成27年4月1日施行)により、専門的知識等を有する有期雇用労働者と、定年に達した後引き続いて雇用される有期雇用労働者について、その特性に応じた雇用管理に関する特別の措置が講じられる場合に、無期転換申込権発生までの期間に関する特例が適用されることになりました。

 本件の場合、Aさんとの有期労働契約が通算5年を超えて反復更新された場合、無期転換申込権が発生することになります。

 しかし、事業主が適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた場合、定年後引き続いて雇用される継続雇用の高齢者については、その事業主に定年後引き続いて雇用される期間は、無期転換申込権が発生しません【専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法第6条及び第8条】。

 以下のパンフレットなどを参照され、対応をご検討されてはどうでしょうか。
   
    厚生労働省「高度専門職・継続雇用の高齢者に関する無期転換ルールの特例について(外部サイト)

このページの作成所属
商工労働部 雇用推進室労働環境課 相談グループ

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