今月の事例解説(H26年1月)

更新日:平成26年2月1日

今月の事例解説

Q1 契約社員の方からの休憩時間に関する相談

 6ヵ月間の契約社員でしたが、仕事の評価が良ければ6ヵ月終了後に正社員に登用すると言われ、自主的に昼の休憩時間も休まずに働いてきました。しかし、正社員には登用されませんでした。休憩時間に働いた分の賃金を請求することはできないでしょうか。

A
 休憩時間は、勤務中、労働者が休息のために労働から完全に解放されることを保障されている時間で、原則として、事業主は労働者に対し、6時間を超えて8時間以下の勤務では45分以上、8時間を超える勤務では1時間以上の休憩時間を労働時間の途中に一斉に与えなければなりません【労働基準法第34条】。また、休憩時間は、労働者が自由に使える時間であるため賃金の対象とはならず、使用者からの業務命令がなく労働者が自主的に労働したとしても、使用者は、賃金を支払う必要はありません。
 休憩によるリフレッシュで作業効率も上がると言われています。休憩時間は、休息しましょう。

 *  休憩時間については、次の当所HP「労働相談Q&A」をご参照ください。
  → http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/6026/00000000/023.pdf

Q2 アルバイトの方からの公益通報に関する相談

 先月からアルバイトとして働いていますが、明らかに時間給が最低賃金を下回っています。社長に是正を求めることが道筋だとは思いますが、社長は、日頃から社員の前で「俺のやり方に逆らう社員はクビにする」と豪語しており、怖くてできません。先日、食品偽装にかかる労働者による公益通報のニュースを見ました。この件について監督官庁に通報することはできないでしょうか。

A
 公益通報とは、労働者が、不正の利益を得るため、他人に損害を与えるためなどの不正な目的ではなく、その労務提供先等に犯罪行為や法令違反行為などの通報対象事実が生じ、またはまさに生じようとしている旨を、当該労務提供先、監督官庁、被害の発生・拡大防止に必要と認められる機関に通報することであり、公益通報を行ったことによる労働者の解雇の無効や、それについて事業主と行政機関が取るべき措置が法律で定められています【公益通報者保護法】。
 同法で保護される通報対象事実は、国民の生命・身体・財産等の保護にかかわる法律に違反する行為などで、労働基準法や最低賃金法も含まれます。また、監督官庁[※]に対しては、通報しようとする事実について信じるに足りる相当の理由があれば通報することができます。
 また、同法では公益通報者に対する解雇の無効、解雇以外の不利益な取扱いの禁止などが定められていますが、通報者の刑事免責や民事免責に関する規定は設けられていないため、通報にあたり、個人情報を漏らすなど他人の正当な利益を害したり、窃盗罪など他の犯罪行為を行った場合などは、刑事上・民事上の責任が発生することが考えられます。 

 [※] 労働基準法、最低賃金法にかかる公益通報先である監督官庁は労働基準監督署です。

 *  公益通報者保護法については、次の消費者庁HP「公益通報者保護制度ウェブサイト」をご参照ください。
  → http://www.caa.go.jp/seikatsu/koueki/index.html

Q3 使用者の方からの高齢者の雇用に関する相談

 当社の定年制は60歳です。高年齢者雇用安定法を踏まえて65歳までの継続雇用制度を設けていますが、これまで社内の労働者の過半数で組織する労働組合と労使協定を結び、解雇・退職事由とは別の内容で継続雇用制度の対象とする社員の基準を定めてきました。
 高年齢者雇用安定法が改正されたと聞きました。今年度末で定年になる社員がいますが、従来の定めに基づいて継続雇用の対象とせず退職としても問題ないでしょうか。

A
 急速な高齢化の進行等に対応するため、高年齢者雇用安定法に定める65歳までの雇用確保措置のひとつとして継続雇用制度があります。これは、現に雇用している労働者が希望した場合に定年後も引き続き雇用するものですが、平成254月以降、労働組合または労働者の過半数代表者との労使協定で継続雇用制度の対象となる労働者の基準を定めることができなくなり、希望者全員を対象とすることになりました。
 ただし、平成25331までに労使協定により継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めている事業主は、厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢引き上げ(平成37331まで)に合わせ、希望者全員を対象とする段階的年齢引き上げの経過措置を用いることができます【高年齢者雇用安定法附則第3項】。

 *  改正高年齢者雇用安定法については、次の厚生労働省HPをご参照ください。
  → http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koureisha/topics/tp120903-1.html

このページの作成所属
商工労働部 総合労働事務所 相談課

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