株式会社大成工務店

更新日:令和元年10月28日

 大阪府では、株式会社大成工務店(以下「本件事業者」という。)に対して、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号、以下「法」という。)第8条第1項の規定に基づき、訪問販売に係る業務の一部停止を命じるとともに、法第7条第1項の規定に基づき指示を行いました。併せて、本件事業者の代表取締役等に対して法第8条の2第1項の規定に基づき、当該停止を命ずる範囲の業務の新たな開始の禁止を命じましたので、法第7条第2項、法第8条第2項及び法第8条の2第2項の規定に基づき、公表します。

1 本件事業者の概要

(1) 事業者名 株式会社大成工務店 (法人番号 9120101047977)
(2) 代表者   代表取締役 春日令登
(3) 所在地   松原市天美我堂七丁目537番2
(4) 資本金   300万円
(5) 設 立   平成24年3月9日
(6) 取引類型 訪問販売
(7) 取扱役務 介護保険制度を利用した住宅改修工事

2 取引の概要

 本件事業者は、大阪市内の高齢の消費者宅への訪問販売により、介護保険制度を利用した住宅改修工事(以下、「本件役務」という。)について、役務の対価やクーリング・オフに関する事項の記載が無い「領収証」を交付するのみで、役務の対価の実際の額やクーリング・オフなどの重要事項を告知せずに、消費者宅において、本件役務を有償で提供する契約の申込みを受け、又は当該消費者と本件役務提供契約を締結していた。

3 処分の内容

(1) 業務停止命令(法人)
 
令和元年10月29日から令和2年4月28日までの6か月間、法第8条第1項の規定に基づき、訪問販売に関する業務の内、次の業務を停止すること
  ア 訪問販売に係る役務提供契約の締結について勧誘すること
 イ 訪問販売に係る役務提供契約の申込を受けること
 ウ 訪問販売に係る役務提供契約を締結すること

(2) 指示(法人)
 ア 違反行為の発生原因について調査し、大阪府知事に報告すること
 イ 再発防止策及びコンプライアンス体制を構築し、大阪府知事に報告すること

(3) 業務禁止命令(個人)
 ア 業務禁止命令の対象者
   代表取締役 春日 令登 (かすが よしのり)
   従業員    春日 千賀子(かすが ちかこ)
   従業員    北野 奈津子(きたの なつこ)

 イ 業務禁止命令の内容
   令和元年10月29日から令和2年4月28日までの6か月間、業務停止を命ずる範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)

4 処分の原因となる事実

(1)法の適用
 
本件事業者は、松原市天美我堂七丁目537番2に本店を置き、大阪府内において個人を対象に、本件役務の提供を行っている。本件事業者は、消費者宅において、本件役務を有償で提供する契約の申込みを受け、又は当該消費者と本件役務提供契約を締結していることから、本件事業者が行う本件役務提供契約の提供は、訪問販売に該当する。

(2)違反事実

ア 契約書面記載不備 (法第5条第1項)
 本件事業者は、消費者宅において、消費者と本件役務提供契約を締結した際、「領収証」と称する書面を交付していたが、「領収証」と称する書面には次の(ア)から(エ)までの事項が記載されていなかった。
(ア) 役務の対価(法第4条第2号)
(イ) 役務の対価の支払いの時期及び方法(法第4条第3号)
(ウ) 役務の提供時期(法第4条第4号)
(エ) 法第9条第1項の規定による役務提供契約の解除に関する事項(法第4条第5号)(以下、「クーリング・オフに関する事項」という。)

 これらの行為は、法第5条第1項に規定する書面の交付義務(記載不備)の違反に該当する。

イ 重要事項不告知 
(法第6条第2項)
・役務の対価に関する事項
 本件事業者は、本件役務提供契約の勧誘に際し、消費者に対して、役務の対価に関する事項(法第6条第1項第2号)を故意に告げず、勧誘を行った。

・クーリング・オフに関する事項
 本件事業者は、本件役務提供契約の勧誘に際し、消費者に対して、クーリング・オフに関する事項(法第6条第1項第5号)を故意に告げず、勧誘を行った。

 これらの行為は、法第6条第2項に規定する重要事項を告知しない行為に該当する。

ウ 重要事項不告知 
(法第7条第1項第2号)
 本件事業者は、消費者に対して、介護保険法第45条に基づく居宅介護住宅改修費の支給(以下「保険支給」という。)を使用して2万円で住宅改修工事ができるなどと告げて、本件役務提供契約を勧誘するに際し、法第7条第1項第2号に規定する「当該役務提供契約に関する事項であって、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの」に該当する以下の事項(以下、総称して「限度額に関する事項」という。)を、故意に告げず、契約を締結させた。

・保険支給の限度額が20万円であること(平成12年2月10日厚生省告示第35号)
・限度額を超える保険支給は介護の必要の程度が著しく高くなった場合にしか認められない(介護保険法施行規則第76条第2項、平成12年2月10日厚生省告示第39号)

 これらの行為は、法第7条第1項第2号に規定する重要事項を告知しない行為に該当する。

5 勧誘事例

 本件の違反事実は、下記の勧誘事例等により認定しました。

 消費者A(70代女性)は、平成30年12月上旬頃に、自宅に、本件事業者の営業員M(40代男性)の訪問を受け、「介護保険を使って2万円で(自宅に)手すりをつけてあげるよ。」「介護保険の手続きもしますよ。」などと勧誘された。
 Aは、Mが自身の担当をしている介護事業者Nを通じて訪問してきていると勘違いし、「Nさんを通じて来ているんやったら安心やし、2万円で手すりをつけられるなら安い」と思い、本件役務提供契約の締結について承諾をした。Mは、当該勧誘を行った際、役務の対価に関する事項、契約解除に関する事項及び限度額に関する事項を含む契約の内容について説明を行わなかった。
 後日、Aは、本件事業者の代表取締役X、従業員Y(40代女性)、Mの訪問を受け、承諾した本件役務提供契約の締結にかかる手続きを行った。その際、Aは、Yより、書類のようなものに、面前で名前を書く場所や押印する場所を指さしで指示を受け、言われるがままに署名・押印し、2万円を支払った。その際、本件事業者は、Aより支払いを受けた2万円の「領収証」は交付したが、それ以外の書面の交付を行わず、本件役務提供契約にかかる工事が施行された後においても、当該領収証以外の書面の交付を行わなかった。
 また、当該契約締結時、本件事業者はAに対して、役務の対価に関する事項、契約解除に関する事項、限度額に関する事項を含む契約の内容について説明を行わなかった。

6 今後の対応

 業務停止命令及び業務禁止命令に違反した場合は、告発します。
 この場合、違反行為者は、3年以下の懲役又は300万円の罰金に処せられ、又は併科されることがあり、法人は3億円以下の罰金に処せられることがあります。
 また、指示に従わない場合は、行為者が6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられ、又は併科されることがあり、法人は100万円以下の罰金に処せられることがあります。

7 苦情相談等の状況

 大阪府内の消費生活相談窓口に寄せられた本件事業者に関する消費生活相談は、大阪市内を中心にこれまでに88件です。
 なお、同社の介護保険制度を利用した住宅改修工事の契約件数は、平成24年以降、大阪市内において、少なくとも1,331件、契約総額は約2億6,300万円。

このページの作成所属
府民文化部 消費生活センター 事業グループ

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