株式会社恒づね

更新日:平成30年9月11日

大阪府は、株式会社恒づねに対し、不当景品類及び不当表示防止法第7条第1項の規定に基づき、平成30年9月11日付けで措置命令を行いました。


【1】 対象事業者
  事業者名  株式会社 恒づね (法人番号 6120001152211)
  代表者   代表取締役 余膳 恒子
  所在地   大阪府枚方市津田山手一丁目8番1号
  設立     平成15年12月15日
    資本金    300万円

【2】 対象事業者あてに発出した措置命令文書の抜粋

 貴社は、自ら運営する「ステーキカッポー恒づね」と称する飲食店(以下「店舗」という。)における別表1に掲げる役務(以下「本件役務」という。)の提供及びインターネットショッピングモール「楽天市場」に出店している「恒づね牛ギフト 楽天 ONLINE SHOP」(以下「楽天市場」という。)における「恒づね牛」の名称を冠した別表2に掲げる商品(以下「本件商品」という。)の販売のそれぞれの取引について、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)第5条第1号に該当する不当な表示を行っていたので、景品表示法第7条第1項の規定に基づき、次のとおり命令します。

1 命令の内容
(1) 貴社は、一般消費者に本件役務の提供及び本件商品の販売に係る表示に関して、次の(2)から(4)に掲げる事項を速やかに一般消費者に周知徹底しなければならない。この周知徹底の方法については、あらかじめ、大阪府知事の承認を受けなければならない。

 (2) 本件役務について
ア 貴社は、店舗において対象役務を一般消費者に提供するに当たり、平成29年7月4日から平成30年5月22日までの間、店舗用メニュー等において「ディナーの牛肉は融点温度の低い雌牛のみを使用しています」と表示し、あたかもディナーで提供されるすべての料理に雌牛を使用するかのように表示して、一般消費者を誘引していたこと
イ しかし、実際には、本件役務において使用する牛肉の大半が雄牛(去勢牛)であったこと

 (3) 本件商品について
ア 貴社は、楽天市場において、本件商品を一般消費者に通信販売するに当たり、平成27年11月24日から平成30年1月25日までの間、商品名等に「恒づねA5和牛」、「最上級A5ランク」、「A5ランク霜降り和牛」などと表示して、一般消費者を誘引していたこと
イ しかし、実際には、本件商品を仕入業者から購入する際に、牛肉の格付けを確認しておらず、本件商品がA5ランクであることの裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を示すことができなかったこと

 (4) 前記(2)ア及び(3)アの表示は、それぞれ(2)イ及び(3)イのとおりであって、本件役務の提供及び本件商品の販売のそれぞれの取引条件について、一般消費者に対して実際のものよりも著しく優良であると誤認される表示であり、景品表示法に違反するものであること

 (5) 貴社は、今後、本件役務及び本件商品又はこれらと同種の取引に関し、前記(2)ア及び(3)アの表示と同様の表示を行うことにより、当該取引の内容について、一般消費者に対して実際のものよりも著しく優良であると誤認される表示をしてはならない。

(6) 貴社は、前記(1)に基づいて行った周知徹底について、速やかに文書をもって大阪府知事に報告しなければならない。

2 事実
(1) 株式会社恒づね(以下「恒づね」という。)は、枚方市津田山手一丁目8番1号に本店を置き、飲食業等を営む事業者である。

(2) 恒づねは、本件役務を自らが運営する店舗において、一般消費者に提供している。また、本件商品を楽天市場において、一般消費者に販売している。

(3) 恒づねは、本件役務及び本件商品に関する表示内容を自ら決定している。

(4) 本件役務に関する事実
ア 恒づねは、店舗において本件役務を一般消費者に提供するに当たり、店舗メニュー及び店舗などで配布するリーフレット並びに店舗を紹介する自社ウェブサイト(以下「店舗メニュー等という。」において、平成29年7月4日から平成30年5月22日までの間(ただし、自社ウェブサイトについては、平成29年7月4日から平成30年5月10日までの間)、「ディナーの牛肉は融点温度の低い雌牛のみを使用しています」と記載し、あたかもディナーで提供されるすべての料理に雌牛を使用するかのように表示していた。
イ 実際には、恒づねが本件役務において主として使用する牛肉の内、「和牛ヒレ」については約66%、「和牛サーロイン」については約44%が雄牛(去勢牛)であった。また、ランチ料理で主として使用するが、対象役務においても一部において使用する「国産牛ヒレ」については、約99%が雄牛(去勢牛)であった。
 恒づねは、平成29年7月に店舗メニュー等を改定するに当たり、同業他社との差別化を図るとともに、自店の特徴やこだわりを強調することによって一般消費者を誘引するため、ディナーで使用する牛肉を「雌牛のみ」と表示することを意図し、仕入業者に対し和牛を雌牛のみで確保するよう口頭で依頼し、上記アのとおり店舗メニュー等に表示を行った。
 この時点で、恒づねは、ディナーで使用する牛肉の内、メイン料理で使用する和牛(ヒレ及びサーロイン)についてだけ、「雌牛のみ」と表示することを意図しており、国産牛ヒレについては、雌牛のみとは考えていなかったとするが、店舗メニュー等においては、和牛と国産牛を区別し、和牛に限定するような表示を行っていなかった。
 大阪府が、当該期間の恒づねの仕入伝票の提出を受けて検証したところ、記載された個体識別番号により、前述のとおりの比率であることが確認された。

(5) 本件商品に関する事実
ア 恒づねは、楽天市場において本件商品を通信販売するに当たり、平成27年11月24日から平成30年1月25日までの間、本件商品の個別紹介のページで最も大きく表示される「商品名」及びその上部に表示される「キャッチコピー」並びに「商品仕様」欄に表示される「商品説明」(以下「商品名等」という。)に「恒づねA5和牛」、「最上級A5ランク」、「A5ランク霜降り和牛」などと表示して一般消費者を誘引していた。
 また、平成30年1月25日に商品名等からこれら「A5ランク」等の表示を削除して以降も、平成30年8月13日に至るまで、本件商品の個別紹介ページ下部に表示される別の商品画像の代替テキストに「A5ランク」の文字を埋め込んだままにしており、引き続き一般消費者を誘引する状態にしていた。
イ 実際には、恒づねが本件商品を仕入業者から購入する際に、牛肉の格付けについて書面で確認しておらず、本件商品がA5ランクであることの裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を示すことができなかった。
 恒づねは、平成27年11月に楽天市場に出店するに当たり、同業他社との差別化を図るとともに、比較優位を確保して一般消費者を本件商品に誘引するため、本件商品の商品名等に「A5ランク」等と表示することを意図し、仕入業者に対しA5ランクの精肉を確保するよう口頭で依頼し、上記アのとおり商品名等に「A5ランク」等の表示を行った。
 牛肉は、と畜・解体され枝肉になった時点で、大半において格付けが行われており、個体が特定されれば、関係先に調査を行うことで格付けを裏付けることが可能である。ところが、恒づねは、仕入業者から本件商品に使用する牛の個体識別番号の伝達を受けておらず、仕入業者においても記録されていなかった。これらのことから、本件商品に使用された牛を特定することができず、遡ってその格付けを裏付けることが不可能であった。
 また、仕入業者は、そもそも仕入の際に牛肉の格付けを確認しておらず、大阪府が、仕入業者から期間と部位を特定して提出を受けた資料により、仕入状況と出荷状況、格付けを照合した結果、本件商品にA5ランク以外の精肉が混入していたことが認められた。

3 法令の適用
 前記事実によれば、恒づねは、自己の供給する本件役務及び本件商品のそれぞれの取引に関し、一般消費者に対して、実際のものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる表示をしていたものであり、これらの表示は、景品表示法第5条第1号に該当するものであって、係る行為は同条の規定に違反するものである。

別表1 [PDFファイル/40KB]  別表2 [PDFファイル/202KB]
本件役務の表示内容 [PDFファイル/738KB] 本件商品の表示内容 [PDFファイル/392KB]

このページの作成所属
府民文化部 消費生活センター 事業グループ

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